渡辺哲也の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○政府参考人(渡辺哲也君) 経済産業省でございます。お手元の「TPP協定交渉の結果及び対策について 平成二十八年二月 経済産業省」という資料に基づいて御説明申し上げます。
 一ページ目は、先ほど内閣官房からの資料と同じでございます。
 二ページ目を御覧いただきます。
 合意の概要でございますが、関税分野につきましては、先ほど御説明ありましたように、工業製品につきましては十一か国全体で九九・九%の品目の関税撤廃を実現したということでございます。これは、輸出額で見ましても九九・九%、即時撤廃の割合は七六・六%ということでございます。それで、下を見ていただきますと、相手国側ということで、今申しましたように、品目ベースで九九・九%、貿易額でも九九・九%ということでございます。それから、下の日本側ということでございますが、これは日本に入ってくるという意味でございますが、工業製品につきましては最終的に全ての関税をゼロにするということが今回の合意でございます。
 三ページを御覧ください。相手国別、主要国について簡単に御説明をしてございます。
 アメリカにつきましては、工業製品の輸出額の一〇〇%を最終的に関税撤廃を実現をしたということでございます。自動車部品につきましては今二・五%の関税が掛かっております。これを八割以上の即時撤廃を合意をしたということでございまして、これは米韓のFTAを上回る水準でございます。それから、乗用車につきましては二・五%の関税が掛かっております。これは十五年目から関税の削減を開始いたしまして、最終的に二十五年目で撤廃ということでございます。それから、我が国の主力輸出品でございます家電、産業用機械、化学につきましても、輸出額の九九%以上の即時撤廃を実現したということでございます。それから、繊維、陶磁器等、地方中小企業に関連する品目についても即時撤廃を実現した、多くの品目について即時撤廃を実現したということでございます。
 カナダを御覧いただきますと、工業製品の輸出額の一〇〇%、これは最終的に関税が撤廃をされるということでございます。カナダは、乗用車、六・一%の関税が掛かっておりまして、これは五年目に撤廃ということでございます。これはカナダとEUのFTAの八年目撤廃というのを上回る水準ということでございます。それから、自動車部品につきましても、現在、主として六%の関税をカナダは掛けておりますけれども、日本からの輸出の九割弱が即時撤廃をされるということでございます。そのほか、化学、家電、産業用機械でも九九%の即時撤廃ということでございます。
 それから、ページをおめくりいただきまして四ページを御覧いただきますと、工業製品の、ニュージーランドでございますが、九八%と、残りも七年目までには完全に無税化ということでございます。豪州も同様でございます。
 それから、ベトナム、これは二国間のEPAが既にございますが、そのときに残されておりました三千㏄超の自動車につきまして、十年目の撤廃を実現したということでございます。現在、ベトナムはこの三千㏄超の自動車につきまして七〇%弱の高関税が掛かっておりますが、これが十年掛けてゼロになるということでございます。
 おめくりいただきまして、五ページでございます。
 今回の合意は関税にとどまらず、特に中堅・中小企業に大変関連の深い分野におきましてメリットのある様々なルールが盛り込まれたということでございます。
 一つ目は、先ほど御説明ありました原産地の完全累積ということでございます。域内で付加価値を足し上げて原産性を認めるというルールが導入されました。
 それから、投資、サービスにつきましても、例えば小売ですとか、それから劇場、ライブハウス等クールジャパン関連等、様々な分野での外資規制が緩和されたということでございます。
 それから、中堅・中小企業の方が進出されまして、新興国の現地で技術移転要求ですとかロイヤリティー等を求められることをやってはいけないということがルールとして盛り込まれたところでございます。
 ページをおめくりいただきまして、六ページでございます。
 通関手続の円滑化、これも先ほど御紹介ございましたけれども、貨物の到着から四十八時間以内に引き取りなさいと、それから急送貨物につきましては六時間以内ということを原則とすることがルールとして盛り込まれました。これは、納入先への、通関で止まって納入遅延が起こるとか、そういうことがないということで大変メリットのあるルールだと考えております。
 それから、模倣品、海賊版対策も強化されました。水際での職権差止め、それから商標侵害のラベルやパッケージの使用等についての刑事罰化等が盛り込まれたところでございます。中小企業の約二割が模倣品に被害を受けている現状の中、これは大変意義のあるルールだと考えております。
 それから、ビジネスの関係者の一時的な入国に関する規定の導入、これも御紹介ありましたけれども、短期の商用訪問者、それから契約に基づいていろんなサービスを提供する方、企業の駐在員の方が現地に滞在することについて、これまでより長い期間を保障するという約束がなされたところでございます。
 それから、電子商取引、これは日本にいながら商品を販売することができるということで、これは中小企業に大変大きなメリットがあるルールだと考えております。
 それから、ページをおめくりいただきまして七ページ。国有企業、それから政府調達、それから中小企業に関する規定の導入等、様々なルールが盛り込まれたところでございます。
 八ページを御覧いただきますと、TPPを契機として中堅・中小企業の方がこれから海外へ出ようと、そういう動きが始まっております。一つはこれは、最初にありますのは自動車部品のメーカーの方ですけれども、今回の合意を受けて北米への部品の輸出を拡大しようと考えておられるということでございます。
 ページをおめくりいただきまして九ページでございますが、これは、国内への出荷増、御自身が直接輸出するわけではないけれども、お取引先の輸出が増えるのでそこへの受注が増えるのではないかという期待をされている中小企業の方がおられます。これは大田区の金型を作っておられる中小企業の方でございますけれども、自分たちの受注がこれで増えるのではないかという期待をおっしゃっていたところでございます。それから、陶磁器、タオル等地域の産品、こうしたものについての輸出拡大の期待も寄せられているところでございます。
 十ページを御覧いただきますと、これを、TPPのルールを是非使っていただくということで、情報提供を丁寧にやっていきたいと考えております。そもそもTPPとは何かということから、どうやって活用したらいいか、それから、原産地のルールが今度は自己証明になりましたので、これも丁寧に御説明をしていきたいと考えております。
 十一ページを御覧いただきますと、昨年の十一月に全国に六十五か所の相談窓口を設けました。これから体制を充実して丁寧な御説明をしていきたいと思っております。
 十二ページは、これは先ほど御紹介ありましたTPP対策大綱に盛り込まれた新輸出大国を実現するためのコンソーシアムということでございまして、ジェトロを事務局といたしまして、関連の中小機構、NEDO、それから地銀の方々など幅広く支援機関の方に入っていただいて、中小企業の海外展開を応援するコンソーシアムをつくるということでございます。専門家が一社一社に寄り添って、商品開発から市場開拓に至るまで様々な段階がございます、ここを丁寧に御支援をしていこうということでございます。今、この立ち上げの準備を急いでいるところでございます。

発言情報

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発言者: 渡辺哲也

speaker_id: 18578

日付: 2016-02-10

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会