小木曽綾の発言 (法務委員会)

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○参考人(小木曽綾君) まず、原田参考人がおっしゃったこと、警察が正々堂々とするべきである、全く同感でございます。
 ただ、個々の問題につきましては、例えば可視化とは何かという問題が恐らくありまして、例えば参考人であるとか任意取調べの段階も録画するべきであるということになりますと、これは捜査に携わったことのない私が警察官であった方に申し上げるのはなんですが、捜査、取調べの中には様々な人が関係し、様々な情報が寄せられるのだろうと思います。その中には、これはちょっと申し上げにくいんだけれども、しかし事件の解決のためであれば申し上げますというようなこともあるだろうと思うわけでありまして、そのような情報を、じゃ、録画するからというふうに言ったときにその情報の集め方がどうなるのであろうかということを思います。
 また、任意同行がなかなか危険であるというのは私もそう思います。任意同行と言いながら実は事実上の逮捕に至っているというような事案も確かに判例に挙がっているわけであります。裁判所は、例えば朝、任意同行を掛けて、取調べをずっと夜まで続けてというような事案で、任意同行であれば、普通は夕方七時頃になればうちに帰りたいはずであるのに、取り調べられている本人の意向を確認しないで取調べを継続したような場合には実質的な逮捕とみなすというような判断をしたものもありまして、それについては実務的にも厳しい目が向けられているのだろうと思います。
 それから、令状の審査がほとんど機能していないというような御指摘でありますけれども、元々、令状請求のための疎明資料の収集が既に相当な抑制効果を持っていると思います。逮捕を例に取って申しますと、確かに令状の発付率は高いと思いますけれども、日本の逮捕は十分な証拠が集まってからでないと逮捕に着手しないということがありますので、勢い令状の発付率は高くなるということであろうと思います。もちろん誤認逮捕のおそれがないということを言っているわけではありませんけれども、それは逮捕されるべきでない者が頻繁に逮捕されているということを示すものではないだろうと思います。
 あと、通信傍受などにつきましても、これは平成十一年でしたか、長い議論の末に制度化されたものであります。当時、一番初めにそのような法律ができるときにも、そのような法律ができると市民生活の自由が全て国家に知られてしまう、我々のプライバシーはなくなってしまうんだというような議論がありましたけれども、現在、少なくとも私が日常使っているメールとか携帯電話の通信が何の理由もなく聞かれているというような不安を持って生活してはおりませんので、要するに、警察には時代に応じて犯罪に対処するための手段が与えられなければならないと思いますけれども、もちろんそれが濫用されないという保証がないわけですから、それに備えるための仕組みを用意して法案にするということになるわけで、現在の法案が全くその機能を果たしていない、あるいはそれが期待できないというような内容になっているというふうに私は思いません。
 以上です。

発言情報

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発言者: 小木曽綾

speaker_id: 2735

日付: 2016-04-28

院: 参議院

会議名: 法務委員会