林健二郎の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(林健二郎君) 今の世界経済を見ますと、名目ベースで見ますと、GDPもマイナスになっています。それから貿易もこれは数量ベースでマイナスになっています。その意味で、今日の世界経済というのは、この八年間で金融財政出動をやって一応金融危機から脱出しましたけれども、いろんな後遺症を抱えておりますので次第に景気が今鈍化しているという状況だと思うんです。その中には、やはり大きいのは、中国の減速と、それから原油価格の影響によって資源国、新興国がかなり痛い目に遭っていると、こういうことの重みが結構大きいと思うんです。
しかし、先ほどの加藤公述人のときの資料にもありましたように、この間で世界の為替が、ドルは四〇%上がりましたけれども、その裏側でほとんどの国が大幅に為替が下落していると。この為替の下落の効果によって、ぼちぼち輸出のマイナス幅も回復している国があるということが一つ。
それから、資源国には問題が大きいんですけれども、この資源価格の減少というのは、世界の多くの国々にとって、特に消費国にとってはプラスになるわけです。今は輸出が低迷していますけれども、例えば中国にしても日本にしても、その輸出先の国々における資源価格の下落によるメリットというのは意外と大きいんです。そういう意味で、この影響が半年とか一年後、徐々に出てくる可能性があるというのが二番目。
それで三番目には、先ほど触れました世界の通貨供給量がここにきて持ち直していると。これはまだレベルが小さいですから余り影響は出ませんけど、やがてこれが時間を持って影響を与える可能性がありますので、今はマイナスになりかかっておりますけれども、もしこの段階で、世界不安を解消するために世界主要国が一緒になって金融危機を抑える、為替の混乱を抑える、金融政策を協調するということで安心感が広がれば、今後は徐々に明るさを持ち直すのじゃないかと期待しております。