鈴木宣弘の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)
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○鈴木参考人 まず、豚肉の件に関しましては、政府は、豚肉については、いわゆる差額関税制度を守ったので基本的にはほとんど影響がないと言っております。これは間違いでございます。
差額関税制度によって、今は、安い豚肉と高い豚肉をまぜて五百円幾らにして、関税が二十二・五円という一番低くなるようにして輸入をしている。それで、今度、一律五十円の関税になる部分が多くても、関税五十円よりも二十二・五円の方が低いから、今の、コンビネーションというまぜて輸入する仕組みをやめないんだというふうに説明している。これは完全な形式論です。たくさんの輸入業者さんは、五十円でいいならば安い部位を大量に輸入しますよと言っておるわけですよ。だから、それだけの影響がある。しかも、アメリカで一番TPPで喜んでいるのは豚肉業界なわけですよね。ということは、大変なことだということがわかるわけですよね。
そういう意味で、既に、牛肉もそうです、豚肉もそうです、自給率は五割を切っているわけですよ。それが、牛丼、豚丼が安くなるからということでどんどん国民がそちらの方に走っていったら、自給率は本当に一割とかに近づくかもしれません。
そのときに大変なのは、食品の安全の問題でも出てきますように、成長ホルモン、ラクトパミン等のたくさんのリスクが満載の輸入牛肉、豚肉を食べて、発がん性があり、がんがふえてきた、大変だ、国産の安全、安心なものを食べたいと思ったときにはもうつくってくれる人がいない、このときになって気づいても遅いんだ。食に安さだけを追求することは命を削ることなんだということに今気づいて、きちんと対策をしなければ、食料の安全保障は守れない。
食料の安全保障は、まず量を確保することが大前提であって、量がきちんと安定的に確保できなければ、安全なもの、質の安全保障も守れない。つまり、安全なものを選ぼうと思ってももう選べなくなるわけですから、そういう意味で、国民を守る食料というのは、質、量の面できちんと安定的に確保されなければいけない。
もう一つは、いざというときに食べる食料がなくなるということは日本ではないんじゃないかなんということを言う議論は、私は間違っていると。
アメリカなんかは、食料は武器であると言って政策をやってきた。
あのブッシュ大統領も、戦争を続けて困ったものだったけれども、食料はナショナルセキュリティーだ、皆さんのおかげでそれが常に保たれているアメリカは何とありがたいことかと農家の皆さんにお礼を言って、それに引きかえ、どこの国のことかわかると思うけれども、食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ、そんなふうにしたのも我々だけれどもな、もっともっと徹底しようと言っているわけですから、そのことを私たちは深刻に受けとめなきゃいけない、そういうふうに思います。