初鹿明博の発言 (厚生労働委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○初鹿委員 実は、多分そうはならないんじゃないかということをこれから少しお話をさせていただきたいと思うんです。
 先日、我々の国対のヒアリングに、NPOほっとプラスの藤田孝典さんという、「下流老人」という著書を書いた方に来ていただいて、お話を聞きました。政府のさまざまな審議会の委員等もやられているので御存じだと思いますが、彼のお話を聞いていて、今の低所得の高齢者の実態というのが今の年金制度の改革の中でどれだけ考えられているのかということを私も非常に考えさせられましたよ。
 彼も言っていましたけれども、やはり今、基礎年金を満額もらえていないような、そういう高齢者は多くて、年金の穴埋めで働いている人は非常に多い。ちょっと何か支出があったりするだけで、もう生活保護基準以下に落ちかねない、そういう生活をしている人が多いんですよ。
 私も、実感で、随分この数年間で変わったなと思うことがあるんです。
 たまに、朝、駅に始発から立って駅頭活動をするんですよ。十年前と今とで大きく違うところが一つあるんです。何かというと、朝、始発前にシャッターの前に並んであくのを待っている人が結構いるんですよね、最近。以前よりも多くなりました。朝の六時台よりも五時台の方が人が多かったりするんです。どういう人がいるかわかりますか。明らかに年金をもらっている年代の方々がたくさん朝、通勤しているんですよ、始発で。それで、七時ぐらいにおりて戻ってくるんです。
 何人かの人に話しかけてみたんですよ。そうしたら、何と言ったかというと、年金が少ないから働かなきゃならないんだ、ただ、仕事なんてそんなにあるものじゃないから、朝、ビルの掃除に行くんだという人が物すごく多いんですよ、高齢者で。それが実態で、やはり年金だけで暮らせない人が非常に今ふえているんだと思います。
 そこで、お示しをした資料をちょっと見ていただきたいんですが、先ほどの年金と生活保護の役割のところを、もう一回、長妻議員に次いでおさらいしていきたいと思います。四枚目を見てください。
 これは厚生労働省が審議会で出している資料なんですけれども、「生活保護と公的年金の役割の違い」ということで、塩崎大臣、基礎年金が最低生活を保障するものであるかないかということで、おおむね基礎的な消費支出を賄っている、そういう言い方をしてきましたが、保障できていないということはまだお認めになられていないんですよ。
 ただ、この厚生労働省が出している資料にははっきり書いてあるんですよ。生活保護のところは、「基準」のところで「最低生活を保障する水準として設定。この水準で生活を営むことを想定。」と書いてあるんですよ。
 でも、年金のところは、まず矢印があって、「高齢による稼得能力の減退を補てんし、老後生活の安定を図るもの」。「補てん」という単語はどういう意味かといったら、辞書で調べたら、足りない部分を補って埋めること。補って埋めることですから、年金以外に何かがあって、それを補うものだという意味ですよね。
 それで、「水準」は、「現役時代の収入の一定割合を保障するとともに、」だから、収入の一定割合を保障しているだけであって、これで全ての生活保障をしているわけじゃない。「老後生活の基礎的な費用に対応すること」としており、対応することですよ、おおむね賄うじゃなくて、対応すること。これはどういう意味か、どういう日本語なのかなということを聞きたいですけれども。それで、「現役時代に構築した生活基盤や老後の備えと合わせて自立した生活を可能とする」。
 ここではっきりと書いてあるとおり、もう基礎年金は最低生活を保障するものではなくなっていますということをまず明確にしましょうよ。大臣、いかがですか。

発言情報

speech_id: 119204260X00720161116_190

発言者: 初鹿明博

speaker_id: 16301

日付: 2016-11-16

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会