山尾志桜里の発言 (法務委員会)
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○山尾委員 ここで、僣越ながら横畠長官に、平成十三年六月六日の憲法調査会での、当時の平野貞夫議員と、そして元法制局長官阪田雅裕さん、この当時は内閣法制局第一部長であられた阪田さんのやりとりを紹介したいと思います。
平野さんがこのように聞いております。「内閣法制局の役割として」「法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べることというお話がありました。」意見事務について説明をされたんでしょう。「そこの説明で、リーガルアドバイザーということで相談に応じて意見を述べるという趣旨のお話があったんですが、」ここからです、「相談がなくても、致命的にこれはいろいろ問題があるという、積極的に意見を述べることもできるんですか。」こう尋ねられています。
これに対して、阪田部長はこのように答弁している。「設置法上は当然にできるというふうに私どもは思っております。」当然にできるということは、今回、相談や照会がないけれども、法制局が自発的にこういうものをつくった、法制上はできる、これはこの答弁からも言えるんでしょう。ただ、それに続けて、阪田さんはこうおっしゃっているんです。「ただ、なかなか明白におかしいというふうに気がつくようなことがとても少ないものですから、ほとんどそういうことはないというのが実態であります。」
私、何度もこのやりとりをきのう読みました。ここから読み取ることができるこの当時の法制局の考え方、法制局の矜持というのは、求められてもいないのに意見をするということには抑制的である、ただ、求められていなくても、政府の考え方、総理大臣や各省大臣の考え方に明白におかしいというふうに法制局がみずから思ったときは、聞かれていなくても私どもは言えるんだ、ただ、そういうことはそうないので、実態としては少ないですよと。
私、これがやはり内閣法制局のあるべき姿を一つ明確に捉えた大事な答弁だというふうに思うんですね。
この当時と比較をして、きょうの法制局長官の答弁を聞くと、こういうことが明らかになりました。この答弁例集は、特に外部から、各省大臣や総理大臣、こういうところから相談等々を受けたものではない、みずからの意思で、法制局がみずからの責任でつくったと。そして、その内容は、もちろん、中のどこを見ても、政府の見解がおかしいんですなんという指摘は当然一つもありません。政府の見解は正しい、こういう理由で正しいんだ、こういう根拠づけがいっぱいされています。
長官、率直にお聞きしたいんですけれども、頼まれてもいないのに、みずからの意思で、こうやってみずから政府を防御するための問答集をつくる、これは法制局がやるべき意見事務に入るんですか。