神谷昇の発言 (法務委員会)
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○神谷委員 自由民主党の神谷昇でございます。
私は、部落差別の解消の推進に関する法律案につきまして、質問を申し上げたいと存じます。
かつて、我が国では、二十一世紀は人権の世紀と言われ、精神文化が花開き、高度福祉社会が形成されて、老若男女、そしてまた障害者、健常者が地域に相集い、協力し合って、楽しく、そしてまた有意義に暮らす、その中には人権をとうとぶことが主になって形成されるというふうに思っておりました。
私も、実は四年前まで八万弱の泉大津市長をしておりまして、人権をとうとぶ町づくりを主にして、人に優しい町づくり、すなわち、高齢者に、そして女性に、そして子供に、そしてまた障害者に、環境などに優しい町づくりを進めた記憶があるわけであります。
しかしながら、二十一世紀も四半世紀が過ぎてまいりますと、いろいろな諸問題が起こってまいりました。
テレビを見ておりますと、昨年度の学校におけるいじめが二十二万件を超えた。そして、そのいじめの内容がますます低学年化していく。そしてまた一方では、児童虐待がウナギ登りにふえております。高齢者福祉施設では虐待や殺人が起こり、そしてまた、きわめつけは障害者の施設に押し入って大量殺人が起こるなど、まさに人権を無視した事件が多発していることはまことに憂慮すべきであります。
また、部落差別を初めとするいろいろな差別につきましても、ITの進化に伴いましてますます複雑化しておるところであります。
また、海外においては、シリアを初めとする国で紛争が起こりまして、これらから大量の難民が発生をしております。今、世界での難民数は六千万人を超えているのではないかというふうに憂慮されています。ドイツも、当初は難民の受け入れに積極的でございましたけれども、今や、その難民の受け入れにちゅうちょしているところでありまして、また、イギリスも、EUを離脱した一因の一つにこの難民問題があるのではないかと言われておるところであります。
我が国では、安倍総理が早速この難民問題に支援を表明しているところでございますけれども、国の内外で極めて憂慮すべき人権問題が発生している今日こそ、もう一度足元を見詰め直して、人権問題、差別問題について国と地方自治体がしっかりと連携し、将来を見据えた強力な取り組みをして、人権をとうとぶ国づくり、そして町づくりを進めていかなければなりません。そしてまた、部落差別を初めとするあらゆる差別についても、これらがなくなるように積極的に行動すべきと考えておるところであります。
国も平成十二年に人権教育啓発法を制定していますが、いまだその達成感はございません。このような状況下で、本法律案が議員提案により提出されたことは、心より敬意を表し、そしてまた、皆さん方に心から御労苦をねぎらいたいと思っております。
それでは、順次、質問に入らせていただきます。
まず最初に、本法案の趣旨あるいは概要についてお尋ねをさせていただきたいと思います。