小川秀樹の発言 (法務委員会)
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○小川政府参考人 お答えいたします。
債務不履行の損害賠償に関します現行法の四百十五条は、履行不能の場合に限って、債務者に帰責事由がなければ責任を負わない旨を規定しておりますが、判例は、履行遅滞など履行不能以外の債務不履行についても、債務者に帰責事由がないことによる免責を認めております。
そこで、改正法案においては、まず、この判例の解釈に従いまして、履行不能とそれ以外の債務不履行を区別することなく、債務不履行全体について、債務者に帰責事由がない場合に債務者は損害賠償責任を免れる旨の規定を設けまして、債務者に帰責事由がないことが損害賠償責任を免責する要件であることを明確化することとしております。
また、現在の裁判実務におきましては、帰責事由の有無は、給付の内容や不履行の態様から一律に定まるものではなく、個々の取引関係に即して、契約の性質、契約の目的、契約の締結に至る経緯などの、債務の発生原因となりました契約などに関する諸事情を考慮し、あわせて、取引に関して形成された社会通念をも勘案して判断されております。
そこで、改正法案におきましては、このような帰責事由の判断の枠組みを明確化するため、帰責事由の有無は契約その他の当該債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして判断されることを明文化することとしております。