藤原崇の発言 (法務委員会)
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○藤原委員 ありがとうございます。非常にわかりやすい説明だったと思います。
特に、私、お話を聞いていてふと思ったのは、仮に第三者保証を禁止した場合には、また別のやり方というのを、これは業者さんの方もあるいは金融機関の方も考えるんだろうと思っております。
商工ローンの問題で、いわゆる公証人に対する委任状で、執行認諾つき文言についての作成の委任状をとったというのも、一つ一つの制度はそういうのは昔からあったんですが、それをうまく組み合わせた、うまくという言い方はあれなんですが、逆を言うと、そういうスキームを開発したということで、それで大変なことになったということです。
私もふと思うのは、やはり、仮に第三者保証を禁止したのであれば、住宅の場合ローンがついているのも多いんですが、ではかわりに物上保証で、誰かの不動産、これは出してくれ、そういうような話になってくるということも、一つの考え方としてあるのかな。そうすれば、結局、仮に第三者保証をできなくても、お世話になっている方だから、私の家は住宅ローンが終わったから、そんなに担保価値はないけれども、では抵当権をつけていいですよとか、そういう新たな方策というか対応の仕方をやはり金融機関さんも考えていくということもあるんだろうと思っています。
そういう意味では、第三者保証について、公正証書で、履行意思宣明証書でしたか、そういう形をするというのは、一つのやり方として私は合理的なんだろうと思っております。
保証すること、これはいろいろな動機があると思います。お世話になったから、知人だから、あるいは金銭的にお世話になっているから、いろいろな動機があると思うんですが、私は、動機自体はそれはいいんだと思っています。大事なのは、どれくらいのリスクがあるかということをしっかり認識した上で、この人のためであればこれくらいのリスクはとってもいい、あるいは、お世話になっているけれどもそこまではちょっとと。
一番大事な問題というのは、保証人になる方がどれくらいのリスクを負うか。それは、保証契約書を見れば書いてはいるんですけれども、なかなかそれを現実的に捉えられないというところが問題なんだろうと思っております。
そういう意味で、公正証書で履行意思を確認するということ、このことは一つの調和点として一歩前進だろうと思っております。
ただ、その中で一つ議論になっているのが、改正案の四百六十五条の九第三号ということになっております。いわゆる主たる債務者の配偶者、これについて、四百六十五条の九ということになります。「主たる債務者と共同して事業を行う者又は主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者」、これについては公正証書から除くということになっております。
これがどうなのかということもあるんですが、私の個人的な見解としては、公正証書が要らないというケースというのは本当に限定的なのではないかなというふうに思っております。
その点について、それぞれの先生方、これは実務家として、中田先生はちょっと実務から離れている時間も長いのかもしれないんですが、お聞きをしたいと思っております。これは三名の先生にお聞きをいたします。
まず第一点、この三号で注目すべき点としては、括弧書きで「法人であるものを除く。」というふうに書いております。そうすると、いわゆる中小企業のオーナー社長さんが保証するのは公正証書は要らないけれども、中小企業のオーナーの配偶者が保証する場合には公正証書が必要になるというふうに、これは私もちょっと確認をしたんですが、そういうふうになるというふうに確認をしております。すると、実際は、個人事業主、弁護士なんかが典型ですが、個人事業主が融資を受ける場合にのみこれは適用になるんだろう。
さらに、もう一つのくくりとしては、「事業に現に従事している主たる債務者の配偶者」とあります。ちょっとお聞きをしたいのは、この「事業に現に従事している」という要件について、どのように考えるかということであります。
仮に夫が自営業で働いていて奥様がお手伝いをしているというケース、逆もあると思うんですが、それを想定した場合に、お手伝いといってもいろいろなレベルがあると思うんですね。週に一、二度来て事務所の掃除をして、たまにお茶を出すだけというレベルから、機械的に毎日出ているけれども電話番と郵便物を開封するぐらい、あるいは、もう少し関与が高くなると経理とかそういうことにも携わっている、あるいは、もしかしたら実質的な経営者が奥様というケースもあるかもしれません。こうなった場合に、この「事業に現に従事している」というのはどういうような場合を指すのか。これは広くとるのか狭くとるのかということですね。
今私が言ったのは例示なんですけれども、ある程度抽象的に、この文言というのはこういうふうに解釈するべきではないですかと。そういうところ、これは恐らく、これから法律が施行されれば絶対問題になってくるところだと思いますので、この点について、参考人の方々それぞれから御見解をお聞きしたいと思っております。
中田参考人、新里参考人、岩田参考人の順で、少しこの文言の解釈についての御見解をお聞かせいただければと思っております。