小川秀樹の発言 (法務委員会)
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○小川政府参考人 まず、四百五十八条の三の通知の性質でございますが、いわゆる意思表示というのは、一般に、一定の法律効果の発生を欲する意思を表示する行為をいうとされております。これに対しまして、四百五十八条の三の期限の利益の喪失の通知は、主債務者が期限の利益を喪失したという事実を保証人に知らせるものでありまして、講学上はいわゆる観念の通知と呼ばれるものでございます。先ほど申し上げました意思表示とは、その意味では厳密には異なる概念であると理解されております。
この観念の通知は、意思表示それ自体ではないわけですが、基本的に意思表示に関する規定が類推適用されると解されておりますので、これも、相手方に到達しなければその効力を生じないということになります。したがいまして、期限の利益の喪失の通知についても、通知を発したが保証人に到達しなかった、そういう場合には通知したとは言えないということになります。
このように、通知は保証人に到達することが必要ではありますが、保証契約の締結後に保証人の所在が不明となり、債権者が保証人に通知することが事実上困難となった場合には、債権者は、裁判所に申し立てをすることにより、公示により意思表示と同様の手法で保証人への通知をすることが可能でございます。したがいまして、そういう手法をとることによって、債権者の利益が不当に害されることはないというふうに考えております。