天笠啓祐の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)
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○参考人(天笠啓祐君) まず、価格が下がるかどうかという問題なんですけれども、これに対してもやっぱりある意味では疑問を持っております。
といいますのは、例えばアグリビジネスという分野がありますけれども、農薬とか種子のいわゆる農業を扱う分野でありますけれども、今、御存じのように、アグリビジネスの分野でいわゆる多国籍企業同士の合併が相次いでおりまして、例えばバイエル、ドイツのバイエル社がアメリカのモンサント社買収に掛かりました。それから、デュポン、いわゆるアメリカのデュポンとダウ・ケミカルが合併に合意いたしました。そのほかにも中国の化工集団公司というところ、いわゆる中国の国営化学企業がスイスのシンジェンタの買収に走りました。こういうふうに、今はアグリビジネスがいわゆる多国籍企業同士の合併によって三大企業グループにつくられつつあるわけですね。
〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
そうなりますと、いわゆる価格協定が非常に容易になるんです。これはやはり自由貿易の中でより強くなろうとするものですから、そういう多国籍企業同士の合併になってしまうわけですけど、そうしたときに、非常に価格協定が容易になってしまいまして、例えば農薬ですとか種の値上げという攻勢が出てくる可能性が非常に強まってきたんですね。そうしますと一番ひどい目に遭うのはやっぱり農家です、種代が高くなったり農薬代が高くなりますから。そうしますと、結果的に消費者も食品価格が上がって跳ね返ってきます、上がってまいります。
ですから、自由貿易、いわゆるTPPのような自由貿易の中で、やはり価格が下がるというよりもむしろ逆に上げられていく可能性もあるわけです。ですから、そういう意味で、私は消費者の立場からいっても、価格が下がるということに関して疑問を持っております。
それからもう一つは、やっぱり食の安全を脅かすという点で、このTPPのような自由貿易の、いわゆる徹底した自由貿易ですよね、TPPの場合は。そうした場合には、やっぱり食の安全を脅かすということはもうずっとお話ししてきたとおりで、先ほどの中国産ギョーザ事件から始まりまして。ですから、そういう意味では、やはり消費者の立場からいっても、このTPPに対しては私たちは賛成できない、そういう立場です。