環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年十二月六日(火曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
十二月五日
辞任 補欠選任
川田 龍平君 相原久美子君
櫻井 充君 神本美恵子君
舟山 康江君 藤末 健三君
大門実紀史君 岩渕 友君
石井 苗子君 藤巻 健史君
山本 太郎君 福島みずほ君
十二月六日
辞任 補欠選任
小野田紀美君 松川 るい君
神本美恵子君 江崎 孝君
熊野 正士君 新妻 秀規君
佐々木さやか君 三浦 信祐君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 林 芳正君
理 事
石井 準一君
二之湯武史君
福岡 資麿君
三宅 伸吾君
山田 修路君
小川 勝也君
大野 元裕君
浜田 昌良君
紙 智子君
委 員
古賀友一郎君
佐藤 啓君
佐藤 正久君
進藤金日子君
高野光二郎君
高橋 克法君
滝波 宏文君
中西 哲君
平野 達男君
藤木 眞也君
堀井 巌君
舞立 昇治君
松川 るい君
山田 俊男君
吉川ゆうみ君
渡邉 美樹君
相原久美子君
石上 俊雄君
江崎 孝君
神本美恵子君
田名部匡代君
徳永 エリ君
浜口 誠君
藤末 健三君
河野 義博君
新妻 秀規君
平木 大作君
三浦 信祐君
岩渕 友君
辰巳孝太郎君
儀間 光男君
藤巻 健史君
福島みずほ君
行田 邦子君
中野 正志君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
常任委員会専門
員 宇佐美正行君
常任委員会専門
員 大川 昭隆君
参考人
公立大学法人奈
良県立医科大学
公衆衛生学講座
教授 今村 知明君
鈴鹿医療科学大
学薬学部客員教
授 中村 幹雄君
特定非営利活動
法人日本消費者
連盟共同代表 天笠 啓祐君
─────────────
本日の会議に付した案件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結について
承認を求めるの件(第百九十回国会内閣提出、
第百九十二回国会衆議院送付)
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
係法律の整備に関する法律案(第百九十回国会
内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
十二月五日
辞任 補欠選任
川田 龍平君 相原久美子君
櫻井 充君 神本美恵子君
舟山 康江君 藤末 健三君
大門実紀史君 岩渕 友君
石井 苗子君 藤巻 健史君
山本 太郎君 福島みずほ君
十二月六日
辞任 補欠選任
小野田紀美君 松川 るい君
神本美恵子君 江崎 孝君
熊野 正士君 新妻 秀規君
佐々木さやか君 三浦 信祐君
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出席者は左のとおり。
委員長 林 芳正君
理 事
石井 準一君
二之湯武史君
福岡 資麿君
三宅 伸吾君
山田 修路君
小川 勝也君
大野 元裕君
浜田 昌良君
紙 智子君
委 員
古賀友一郎君
佐藤 啓君
佐藤 正久君
進藤金日子君
高野光二郎君
高橋 克法君
滝波 宏文君
中西 哲君
平野 達男君
藤木 眞也君
堀井 巌君
舞立 昇治君
松川 るい君
山田 俊男君
吉川ゆうみ君
渡邉 美樹君
相原久美子君
石上 俊雄君
江崎 孝君
神本美恵子君
田名部匡代君
徳永 エリ君
浜口 誠君
藤末 健三君
河野 義博君
新妻 秀規君
平木 大作君
三浦 信祐君
岩渕 友君
辰巳孝太郎君
儀間 光男君
藤巻 健史君
福島みずほ君
行田 邦子君
中野 正志君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
常任委員会専門
員 宇佐美正行君
常任委員会専門
員 大川 昭隆君
参考人
公立大学法人奈
良県立医科大学
公衆衛生学講座
教授 今村 知明君
鈴鹿医療科学大
学薬学部客員教
授 中村 幹雄君
特定非営利活動
法人日本消費者
連盟共同代表 天笠 啓祐君
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本日の会議に付した案件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結について
承認を求めるの件(第百九十回国会内閣提出、
第百九十二回国会衆議院送付)
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
係法律の整備に関する法律案(第百九十回国会
内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)
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林
林芳正#1
○委員長(林芳正君) ただいまから環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、大門実紀史君、石井苗子君、山本太郎君、川田龍平君、櫻井充君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として岩渕友君、藤巻健史君、福島みずほ君、相原久美子君、神本美恵子君及び藤末健三君が選任されました。
また、本日、佐々木さやか君、熊野正士君及び小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として三浦信祐君、新妻秀規君及び松川るい君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日、大門実紀史君、石井苗子君、山本太郎君、川田龍平君、櫻井充君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として岩渕友君、藤巻健史君、福島みずほ君、相原久美子君、神本美恵子君及び藤末健三君が選任されました。
また、本日、佐々木さやか君、熊野正士君及び小野田紀美君が委員を辞任され、その補欠として三浦信祐君、新妻秀規君及び松川るい君が選任されました。
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林
林芳正#2
○委員長(林芳正君) 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案件を一括して議題といたします。
本日は、両案件の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、公立大学法人奈良県立医科大学公衆衛生学講座教授今村知明君、鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授中村幹雄君及び特定非営利活動法人日本消費者連盟共同代表天笠啓祐君でございます。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございました。
皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、今村参考人、中村参考人、天笠参考人の順序でお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
御発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人にお願いいたします。今村参考人。
この発言だけを見る →本日は、両案件の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、公立大学法人奈良県立医科大学公衆衛生学講座教授今村知明君、鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授中村幹雄君及び特定非営利活動法人日本消費者連盟共同代表天笠啓祐君でございます。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございました。
皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、今村参考人、中村参考人、天笠参考人の順序でお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
御発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人にお願いいたします。今村参考人。
今
今村知明#3
○参考人(今村知明君) ありがとうございます。
奈良医大で公衆衛生を研究しております今村と申します。
本日は、このような場をいただきましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。
私は、日頃から公衆衛生、特に食品保健や健康政策、医療政策の分野を研究しておりまして、本日が食の安全に関する問題が討議されるということで私にお声をお掛けいただいたというふうに理解しております。
今日私のお話しする内容としましては、今日資料を一つ準備しておりますけれども、国際食品保健という分野についてちょっと私が考えていることを、そして、その食品安全性を確保する上での考え方と関係機関について意見を述べたいというふうに考えております。
まず、最初のスライドを見ていただきたいと思いますけれども、まず、全ての議論の大前提として、食品のリスクとは何かということについて私の考えを述べたいと思います。
まず、食品には、全ての食品にリスクがあります。食品にはゼロリスクということは考えられないというふうに思います。例えば発がん性一つを取ってみても、発がん性の多い物質と少ない物質という二種類はあったとしても、発がん性がないということを証明できるような物質というのはありません。そういう意味では、全ての食品にはリスクが存在するわけですね。
では、食べ物そのものを考えてみたときにそのリスクというのはどういうものかということをちょっと事例を挙げて考えたいと思うんですけれども、ここに挙げておりますトウモロコシはなぜ食べて安全と言えるのかということを考えていただければと思うんですけれども、これは、実は安全だという証拠はどこにもなくて、千年ほど食べてきて死んだ人が少なかったからというふうな理由でしかないわけですね。その下にありますタマネギなどは、犬が食べたら死ぬかもしれないという代物でして、これ、人間ですと生で食べたら五個ぐらい食べた辺りから死ぬ人が出てくるだろうというようなものですね。それに、ジャガイモの青芽、これ毒性があることは皆さん御存じとは思いますけれども、例えば五個ぐらい青芽が出たジャガイモを食べれば、これもまた死ぬ人が出てくるだろうというぐらいの量があります。すると、タマネギ五個、ジャガイモ五個ぐらいはどの家の家庭にも冷蔵庫の中に眠っておりますから、それだけのリスクをそれぞれの家庭の中で抱えて生きているというのが食品のリスクの本質だと思います。
全ての食品には多かれ少なかれ危険性があって、この危険性をどうコントロールしていくのかということが今日のお話であります。
次のスライドを御覧いただいて、じゃ、リスクというのはどういうものなんでしょうかということを少しお話しできればと思います。
まず、リスクは実際に事件が起こったときのその危害に発生確率を掛けたものがリスクであります。つまり、リスクというのは危険性の大きさそのものです。例えばたばこで考えたときには、危害は大きい、それも発生確率も高い、そうしたらリスクは高いということですね。例えばそれに対して、BSEなどで考えたら、危害は大きい、でも実際に起こる確率は低い、すると、たばこに比べるとずっと低い、リスクとしては低いと。そういうふうな考え方になると思います。
じゃ、食品を食べていく中でゼロリスクというのはあり得るのかと考えると、唯一の方法は食べないことでありまして、でも、食べないと人間は死んでしまうわけですから、そのリスクを取るわけにはいかない、すると、食品のリスクを取るしかないというのが今の我々の選択肢だと思います。そんな中でどうやって食品の安全性を確認していくのかということのルールがリスク分析というものの考え方、若しくはそれを国際的に実践する機関としてのコーデックスという、そういう位置付けになるというふうに思います。
次のスライドに、じゃ、このリスク分析というのはどういうものでしょうかということを書いておりまして、漠然とした危険性に対して被害を最小限に抑えるための科学的手法という整理でございます。このリスク分析には三つの概念から成り立っていまして、一つはリスク評価、一つはリスク管理、一つはリスクコミュニケーションであります。
それぞれ、リスク評価は、まず科学的に評価できる部分を徹底的に評価していく、何が危険かを見極めていくということですね。そして、科学的に見極めた危険性をどこまで回避できるかという対策を練るのがこのリスク管理という部分です。それでもどうしてもリスクは残ります。そのリスクについて、関係する人たちに危険性を説明して理解をしてもらうというステップがありまして、それがリスクコミュニケーションです。この三つの概念を基に食品の安全性の基準を決めていこうというのがこのリスク分析の考え方であります。
次のスライドを見ていただいて、スライド四ですね。
じゃ、リスク分析の意義とはどういうものでしょうかというと、今までの食品安全基準の多くは科学的でない基準が存在しておりました。何となく嫌だというものも安全基準には入っていたわけです。しかし、世界的なルールを作っていこうという中で、科学的に基づいた食品安全基準を作ろうというときにこのリスク分析の考え方を導入して、今世界でこのリスク分析の考え方に基づいて基準を作っていくことを科学的根拠に基づいた安全基準というふうに整理をしております。
次のスライドを見ていただいて、このリスク分析、三つの概念が独立してはいますけれども実に微妙に関係しているということを表現しています。
まず、リスク評価のところで科学的な評価を実施するわけですけれども、ここで何が危険かということをリストアップしたら、その次の段階としてリスク管理の方に移って、じゃ、実際それを防ぐための基準を作ったり監視をしたりというふうなことをリスク管理がやっていくと。その際に、関係する消費者や事業者の方々と話し合いながら十分に理解を深めていって、この辺で基準を作りましょうということを決めていく。この枠組みがリスク分析の枠組みであります。これは、世界も日本も今この枠組みで動いているという状況であります。
次のスライド六番を見ていただいて、これは日本でのリスク分析の枠組みです。
今、日本には食品安全基本法という法律ができておりまして、これ、思い起こせば十数年前、牛乳の食中毒事件があったりBSEの事件があったりして、日本で食品についての不安が物すごく高まった時期がありました。そのときに、食品の不安を払拭するために一つ法律を作ろうと、その中でこのリスク分析の枠組みを日本にも導入していこうじゃないかということが決まってこの法律ができております。
その象徴的なのが食品安全委員会でありまして、このときに、科学的に評価する機関を厚労省や農水省から独立させて、まず何が危険かを独立して評価しましょうというのが安全委員会としてできたと。そこで評価された内容をリスク管理部門である厚労省や農水省、消費者庁といった省庁が実際に基準を作ったり監視をしたりというふうな仕組みになっております。この際にもリスクコミュニケーションが図られるという形態が日本でも入っております。
EUでも全く同じような形態が導入されておりまして、リスク評価を実施する機関としてのEFSA、そして各国でリスク管理をしておりますので、この枠組みにのっとって各国動き始めているという状況です。
次のスライドの七番を見ていただきますと、こちらは国際的なリスク分析の枠組みです。
国際的に規格基準を決めている委員会、このリスク管理のところにコーデックスとありますけれども、これが国際規格基準委員会というものでして、ここで国際的な規格基準を決めていると。この前段階としてリスク評価を行っているのがFAO、WHOの組織であるJECFAというものやJMPRといったような評価機関、科学的評価機関がこの評価をして、そしてコーデックスの方で基準を決める。その際にもリスクコミュニケーションを十分に取ってもらって基準を決めていくという国際的な枠組みが決められているという状況であります。
次のスライドを見ていただきまして、スライドの八番です。
こちらが、現在、国際食品保健について枠組みを御説明していますけれども、やっぱりその中心となっているのはこのコーデックスという機関であります。このコーデックス委員会、今から五十年ほど前にFAOとWHOの共同に、食品規格計画としてつくられておりまして、現在物すごく大きくなって、政府間組織として百七十国が参加する大きな委員会となっております。このコーデックス委員会は、消費者の健康保護や食品の公正な取引の保証というのが主目的としてつくられていまして、今世界中の食品に関する国際規格や規範の作成をこのコーデックス委員会がやっているという状況であります。
このコーデックス委員会も先ほど御説明申し上げましたリスク分析が適用されていまして、コーデックス委員会で作成される規格基準のほぼ全てについてこのリスク分析の考え方を適用するようにというルールが決められていまして、コーデックス委員会自身もリスク分析の考え方に基づいて動いているという状況であります。
次のスライド、スライド九番の方にTPPとWTOとの関係について述べております。
TPPの中で、WTOの中のSPS協定を遵守するものであれば、各国の基準の差というものは認めていいということが決められております。これをもう少し踏み込んでみますと、WTOが今から二十年ほど前につくられた際にSPS協定という協定ができました。これは、簡単に言うと、各国の基準はそれぞれが別々に作っていいですよという基準であります。
じゃ、それはなぜ認められているのかというと、例えばシベリアと赤道直下を比べたときに、外に物を置いていたときに腐るスピードは全然違うわけですね。ですから、寒い国と暖かい国が同じ基準であるはずがない。だから、理論的に科学的に証明できる差であれば、その国別の差というのはあっていいということを言っております。
SPS協定の中に書いていますけれども、十分な科学的根拠に立脚すれば、各国の独自基準を認めると。その次に、国際的規格が存在する場合はそれに基づいていなければならないということが書いていまして、その国際的基準というのが何かというと、先ほど申し上げましたこのコーデックス規格ということになるわけです。
じゃ、次のスライドを見ていただいて、コーデックス規格と日本の規格を比較してみますと、コーデックス規格が国際基準そのものに当たるわけでして、我が国の規格基準やリスク分析の枠組みというのはこれにまさに準拠しているという状況であります。我が国の状況のサマリーとしましては、リスク分析が入っている、科学的な基準がある、独立した評価機関などがあるので、まさにSPSが求めている規格基準と枠組みを持っているということになります。したがいまして、TPPが入ったとしてもこのSPSの範囲のことは認めると言っているので、基本的には変わらないというふうに思います。
また、TPP及びWTOでは、このコーデックスを超える規格基準を決めることもできると理解しています。WTOの条文から見てみますと、加盟国は、科学的に正当性を証明できれば国際規格よりも高いレベルの保護をする、この基準を作ることができるということが担保されております。
また、TPP協定の中でも暫定的なリスク管理措置、要は、危ないと思ったら科学的な証拠が十分でなくても最初は止めていいですよということを決めていると。WTO・SPS協定に基づく権利義務というのは認められているという状況です。
ただ、WTOの中でも、暫定的な措置としては認められるんですけれども、正当性を長きにわたって証明できなかったら、これは逆に非関税障壁として扱われてしまってWTOの裁定の場に持ち込まれるということもあります。実際に、EUなどでも裁定の場に持ち込まれて負けているというようなこともあります。科学的な整合性が取れる基準であれば、今我々が日本国で取っているような施策というのは全て担保できるというふうに思います。
もう一度おさらいさせていただきますと、我が国ではこのリスク分析の導入や科学的な基準、独立した評価機関などの基準を満たしておるので、SPSが求める基準を全てクリアしておりまして、TPPの中で担保されているものは全てSPSを満たしている限りは担保できる。したがいまして、食品安全基準や食品の監視に関して、特段今回のTPPが入ってきても大きな変更はないんではないかというふうに私自身は考えております。
ちょっと長くなりましたけれども、御説明、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →奈良医大で公衆衛生を研究しております今村と申します。
本日は、このような場をいただきましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。
私は、日頃から公衆衛生、特に食品保健や健康政策、医療政策の分野を研究しておりまして、本日が食の安全に関する問題が討議されるということで私にお声をお掛けいただいたというふうに理解しております。
今日私のお話しする内容としましては、今日資料を一つ準備しておりますけれども、国際食品保健という分野についてちょっと私が考えていることを、そして、その食品安全性を確保する上での考え方と関係機関について意見を述べたいというふうに考えております。
まず、最初のスライドを見ていただきたいと思いますけれども、まず、全ての議論の大前提として、食品のリスクとは何かということについて私の考えを述べたいと思います。
まず、食品には、全ての食品にリスクがあります。食品にはゼロリスクということは考えられないというふうに思います。例えば発がん性一つを取ってみても、発がん性の多い物質と少ない物質という二種類はあったとしても、発がん性がないということを証明できるような物質というのはありません。そういう意味では、全ての食品にはリスクが存在するわけですね。
では、食べ物そのものを考えてみたときにそのリスクというのはどういうものかということをちょっと事例を挙げて考えたいと思うんですけれども、ここに挙げておりますトウモロコシはなぜ食べて安全と言えるのかということを考えていただければと思うんですけれども、これは、実は安全だという証拠はどこにもなくて、千年ほど食べてきて死んだ人が少なかったからというふうな理由でしかないわけですね。その下にありますタマネギなどは、犬が食べたら死ぬかもしれないという代物でして、これ、人間ですと生で食べたら五個ぐらい食べた辺りから死ぬ人が出てくるだろうというようなものですね。それに、ジャガイモの青芽、これ毒性があることは皆さん御存じとは思いますけれども、例えば五個ぐらい青芽が出たジャガイモを食べれば、これもまた死ぬ人が出てくるだろうというぐらいの量があります。すると、タマネギ五個、ジャガイモ五個ぐらいはどの家の家庭にも冷蔵庫の中に眠っておりますから、それだけのリスクをそれぞれの家庭の中で抱えて生きているというのが食品のリスクの本質だと思います。
全ての食品には多かれ少なかれ危険性があって、この危険性をどうコントロールしていくのかということが今日のお話であります。
次のスライドを御覧いただいて、じゃ、リスクというのはどういうものなんでしょうかということを少しお話しできればと思います。
まず、リスクは実際に事件が起こったときのその危害に発生確率を掛けたものがリスクであります。つまり、リスクというのは危険性の大きさそのものです。例えばたばこで考えたときには、危害は大きい、それも発生確率も高い、そうしたらリスクは高いということですね。例えばそれに対して、BSEなどで考えたら、危害は大きい、でも実際に起こる確率は低い、すると、たばこに比べるとずっと低い、リスクとしては低いと。そういうふうな考え方になると思います。
じゃ、食品を食べていく中でゼロリスクというのはあり得るのかと考えると、唯一の方法は食べないことでありまして、でも、食べないと人間は死んでしまうわけですから、そのリスクを取るわけにはいかない、すると、食品のリスクを取るしかないというのが今の我々の選択肢だと思います。そんな中でどうやって食品の安全性を確認していくのかということのルールがリスク分析というものの考え方、若しくはそれを国際的に実践する機関としてのコーデックスという、そういう位置付けになるというふうに思います。
次のスライドに、じゃ、このリスク分析というのはどういうものでしょうかということを書いておりまして、漠然とした危険性に対して被害を最小限に抑えるための科学的手法という整理でございます。このリスク分析には三つの概念から成り立っていまして、一つはリスク評価、一つはリスク管理、一つはリスクコミュニケーションであります。
それぞれ、リスク評価は、まず科学的に評価できる部分を徹底的に評価していく、何が危険かを見極めていくということですね。そして、科学的に見極めた危険性をどこまで回避できるかという対策を練るのがこのリスク管理という部分です。それでもどうしてもリスクは残ります。そのリスクについて、関係する人たちに危険性を説明して理解をしてもらうというステップがありまして、それがリスクコミュニケーションです。この三つの概念を基に食品の安全性の基準を決めていこうというのがこのリスク分析の考え方であります。
次のスライドを見ていただいて、スライド四ですね。
じゃ、リスク分析の意義とはどういうものでしょうかというと、今までの食品安全基準の多くは科学的でない基準が存在しておりました。何となく嫌だというものも安全基準には入っていたわけです。しかし、世界的なルールを作っていこうという中で、科学的に基づいた食品安全基準を作ろうというときにこのリスク分析の考え方を導入して、今世界でこのリスク分析の考え方に基づいて基準を作っていくことを科学的根拠に基づいた安全基準というふうに整理をしております。
次のスライドを見ていただいて、このリスク分析、三つの概念が独立してはいますけれども実に微妙に関係しているということを表現しています。
まず、リスク評価のところで科学的な評価を実施するわけですけれども、ここで何が危険かということをリストアップしたら、その次の段階としてリスク管理の方に移って、じゃ、実際それを防ぐための基準を作ったり監視をしたりというふうなことをリスク管理がやっていくと。その際に、関係する消費者や事業者の方々と話し合いながら十分に理解を深めていって、この辺で基準を作りましょうということを決めていく。この枠組みがリスク分析の枠組みであります。これは、世界も日本も今この枠組みで動いているという状況であります。
次のスライド六番を見ていただいて、これは日本でのリスク分析の枠組みです。
今、日本には食品安全基本法という法律ができておりまして、これ、思い起こせば十数年前、牛乳の食中毒事件があったりBSEの事件があったりして、日本で食品についての不安が物すごく高まった時期がありました。そのときに、食品の不安を払拭するために一つ法律を作ろうと、その中でこのリスク分析の枠組みを日本にも導入していこうじゃないかということが決まってこの法律ができております。
その象徴的なのが食品安全委員会でありまして、このときに、科学的に評価する機関を厚労省や農水省から独立させて、まず何が危険かを独立して評価しましょうというのが安全委員会としてできたと。そこで評価された内容をリスク管理部門である厚労省や農水省、消費者庁といった省庁が実際に基準を作ったり監視をしたりというふうな仕組みになっております。この際にもリスクコミュニケーションが図られるという形態が日本でも入っております。
EUでも全く同じような形態が導入されておりまして、リスク評価を実施する機関としてのEFSA、そして各国でリスク管理をしておりますので、この枠組みにのっとって各国動き始めているという状況です。
次のスライドの七番を見ていただきますと、こちらは国際的なリスク分析の枠組みです。
国際的に規格基準を決めている委員会、このリスク管理のところにコーデックスとありますけれども、これが国際規格基準委員会というものでして、ここで国際的な規格基準を決めていると。この前段階としてリスク評価を行っているのがFAO、WHOの組織であるJECFAというものやJMPRといったような評価機関、科学的評価機関がこの評価をして、そしてコーデックスの方で基準を決める。その際にもリスクコミュニケーションを十分に取ってもらって基準を決めていくという国際的な枠組みが決められているという状況であります。
次のスライドを見ていただきまして、スライドの八番です。
こちらが、現在、国際食品保健について枠組みを御説明していますけれども、やっぱりその中心となっているのはこのコーデックスという機関であります。このコーデックス委員会、今から五十年ほど前にFAOとWHOの共同に、食品規格計画としてつくられておりまして、現在物すごく大きくなって、政府間組織として百七十国が参加する大きな委員会となっております。このコーデックス委員会は、消費者の健康保護や食品の公正な取引の保証というのが主目的としてつくられていまして、今世界中の食品に関する国際規格や規範の作成をこのコーデックス委員会がやっているという状況であります。
このコーデックス委員会も先ほど御説明申し上げましたリスク分析が適用されていまして、コーデックス委員会で作成される規格基準のほぼ全てについてこのリスク分析の考え方を適用するようにというルールが決められていまして、コーデックス委員会自身もリスク分析の考え方に基づいて動いているという状況であります。
次のスライド、スライド九番の方にTPPとWTOとの関係について述べております。
TPPの中で、WTOの中のSPS協定を遵守するものであれば、各国の基準の差というものは認めていいということが決められております。これをもう少し踏み込んでみますと、WTOが今から二十年ほど前につくられた際にSPS協定という協定ができました。これは、簡単に言うと、各国の基準はそれぞれが別々に作っていいですよという基準であります。
じゃ、それはなぜ認められているのかというと、例えばシベリアと赤道直下を比べたときに、外に物を置いていたときに腐るスピードは全然違うわけですね。ですから、寒い国と暖かい国が同じ基準であるはずがない。だから、理論的に科学的に証明できる差であれば、その国別の差というのはあっていいということを言っております。
SPS協定の中に書いていますけれども、十分な科学的根拠に立脚すれば、各国の独自基準を認めると。その次に、国際的規格が存在する場合はそれに基づいていなければならないということが書いていまして、その国際的基準というのが何かというと、先ほど申し上げましたこのコーデックス規格ということになるわけです。
じゃ、次のスライドを見ていただいて、コーデックス規格と日本の規格を比較してみますと、コーデックス規格が国際基準そのものに当たるわけでして、我が国の規格基準やリスク分析の枠組みというのはこれにまさに準拠しているという状況であります。我が国の状況のサマリーとしましては、リスク分析が入っている、科学的な基準がある、独立した評価機関などがあるので、まさにSPSが求めている規格基準と枠組みを持っているということになります。したがいまして、TPPが入ったとしてもこのSPSの範囲のことは認めると言っているので、基本的には変わらないというふうに思います。
また、TPP及びWTOでは、このコーデックスを超える規格基準を決めることもできると理解しています。WTOの条文から見てみますと、加盟国は、科学的に正当性を証明できれば国際規格よりも高いレベルの保護をする、この基準を作ることができるということが担保されております。
また、TPP協定の中でも暫定的なリスク管理措置、要は、危ないと思ったら科学的な証拠が十分でなくても最初は止めていいですよということを決めていると。WTO・SPS協定に基づく権利義務というのは認められているという状況です。
ただ、WTOの中でも、暫定的な措置としては認められるんですけれども、正当性を長きにわたって証明できなかったら、これは逆に非関税障壁として扱われてしまってWTOの裁定の場に持ち込まれるということもあります。実際に、EUなどでも裁定の場に持ち込まれて負けているというようなこともあります。科学的な整合性が取れる基準であれば、今我々が日本国で取っているような施策というのは全て担保できるというふうに思います。
もう一度おさらいさせていただきますと、我が国ではこのリスク分析の導入や科学的な基準、独立した評価機関などの基準を満たしておるので、SPSが求める基準を全てクリアしておりまして、TPPの中で担保されているものは全てSPSを満たしている限りは担保できる。したがいまして、食品安全基準や食品の監視に関して、特段今回のTPPが入ってきても大きな変更はないんではないかというふうに私自身は考えております。
ちょっと長くなりましたけれども、御説明、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
林
中
中村幹雄#5
○参考人(中村幹雄君) モーターレースF1で有名な鈴鹿サーキットの近くにあります鈴鹿医療科学大学の客員教授の中村です。
前職は、食品添加物メーカーで、ムラサキイモなどの天然着色料とか機能性食品の開発とか、海外の添加物の導入とか、そういったことをしてきました。各種加工食品に使用されています甘味料、スクラロースってあるんですが、この指定はその成果の一つだと思っています。また、東北大震災の復興では、セシウムを吸収しにくいムラサキイモの試験栽培を提案させていただきました。
本日は、TPPのISDSが日本の食品企業のリスクを高める、リスク回避のためには、消費者サイドの反対や心配があっても基準や手続に関する規制を緩和せざるを得ない、更なる規制緩和は消費者の反発を招き、日本の食品関係事業者に良い結果が得られるとは思えないということを、遺伝子組換え食品、添加物を例に取って御説明します。
なお、遺伝子組換え技術につきましては、ゲノム編集など新技術も登場している今日、遺伝子組換え技術を使用したかどうかではなく、個々の事案に応じた安全性の判断が科学的になされるべきと、そういう立場であります。
第一に、食品衛生法違反事例の件です。
資料一の一の、お手元にあります一の一の囲みにありますように、本年九月十六日、厚生労働省は、食品衛生法第十一条第一項に基づく組換えDNA技術応用食品及び食品添加物の安全性審査の手続第三条に定める安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用した添加物を製造工程に使用した植物性原料油脂が確認されたことから、当該油脂の輸入者に対し、輸入、販売の取りやめ等を指示するとともに、当該添加物の製造者には、安全性審査のために必要なデータの提出等を指示したとのニュースリリースを行っています。
その厚生労働省の裏のページに、油脂の製造者はカーギルリミテッド、油脂の輸入者は株式会社カーギルジャパンと三菱商事株式会社、当該添加物である酵素の販売者はノボザイムズASとDSMフードスペシャリティーズUSAとされています。日本が輸入した米国産の油脂の製造にヨーロッパで開発された遺伝子組換え酵素が使用されたわけです。グローバルに物と知財が動く典型的な例です。
お手元の資料一の二は、厚生労働省から、資料一、二と言っているのはパワーポイントの後ろに付けています資料です、厚生労働省から斉藤和子衆議院議員事務所への回答です。十月二十六日に頂戴しました。1)の十行目に、三件の違反事例が確認されたとあります。
それは、まず、資料一の三に記載されている事案です。五年前の平成二十三年、韓国CJ社のインドネシア工場で生産された調味料、5’イノシン酸とグアニル酸は、遺伝子組換え技術を使用しているが手続を経ていなかったということで、本件九月の事案と全く同様です。その資料の裏のページに十社の名称が記載されています。いずれも食品業界では名の通った企業です。今回の事案の株式会社カーギルジャパンも入っています。
資料一の四は、BASFジャパン株式会社が輸入したリボフラビン、ビタミンB2ですが、それとキシラナーゼです。資料一の五は、協和発酵バイオが製造したLフェニルアラニンです。これらを合わせて、資料一の二の1)の三に該当します。
次のパワーポイントのように、五年前の事案は新聞にも報道され、制度の問題にも焦点が当たりました。昨今、余り注目されていないように思います。
この未承認遺伝子組換え食品、添加物の問題については、二つのポイントがあります。一つは、資料一の二の2)で、厚生労働省は、食品衛生法の周知徹底と監視の強化をうたっていますが、3)で、どのような対応が可能か検討中であるとしているように、具体的な方策はないようです。二つ目の問題は後ほど御説明します。
次のパワーポイントは、国立医薬品食品衛生研究所からいただいたメールです。検査法の開発は、厚生労働省からの依頼で国立医薬品食品衛生研究所が作成されているようです。強化するというのであれば、同研究所の添加物部や食品部の強化、人、物、お金ですが、根本的な施策が必要です。米国の食品医薬品局、FDAに比べれば桁違いに脆弱です。
三十三年前、厚生労働省の食品化学課長が編集された「食品化学」という本に、当課は全員で十一人、同じ仕事をFDAは三百五十人で、カナダは百五十人で構成されている、日本の役所はもう言いようがないくらい省エネルギー、それでも行政改革とかで、もっと役人を減らせが世論の合い言葉、中にいる人間は、日本はどうかしているんじゃないかと思う次第と書かれています。現在も全く変わらないのではないかと思います。
輸入食品の安全性確保が国会で論議され、全国の検疫所の職員が約四百名で、検査できないので少しは増員すると伺いました。モニタリング検査で食品衛生法違反とされた食品を国民は食べているというお話も出ていました。厚生労働省の所管である全国の検疫所は、輸入食品の表示については全くチェックされていないとのことです。食の安全のために、人や予算の確保は、もう行政マターではなく、国会が主導権を取ってやっていただかなければ解決しないところまで来ているのではないでしょうか。
第二に、遺伝子組換え食品、添加物についてお話しします。
二種類あります。資料二の一です。安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品、添加物、現在二十四品目です。資料二の二の安全性審査の手続を経た遺伝子組換え食品、添加物、現在七十三品目です。前者は官報に告示されますが、後者は告示されず、厚生労働省のホームページに掲載されます。資料二の三は、審査継続中の遺伝子組換え食品、添加物です。この中に、九月の食品衛生法違反の二つの添加物が入っています。まさに泥縄です。
資料二の二の一番目の品目、ジェランガム、PDG1株を事例として御説明します。
ジェランガムは、熱に強いゲルを作りますが、寒天のように透明ではありません。そこで、パワーポイントのように、濁りの原因である3ヒドロキシ酪酸重合体の生成に関与する酵素たんぱく質をコードする遺伝子を欠失された菌株を作成します。
次のパワーポイントに模式図を書きました。二回の相同組換えを行います。不要な遺伝子を欠失させた後、選抜するために組み込んだカナマイシン耐性マーカーやスークロース耐性マーカーを欠失させることで安全性を確保します。
次のパワーポイントは、厚生労働省の基準の一部です。こうした資料を取りそろえることが必須です。
次のパワーポイントは、厚生労働省に提出した資料の一部です。最初の行のサザンプロット分析データやPCRによる確認データは、本品を開発したCPケルコ社が所有する資料です。追加の安全性試験は日本側で行いました。
資料二の二の八番目のキサンタンガム、NAW1株も私たちの仕事ですが、十九番目のジェランガム、GBAD1株で御説明します。これは、乳含有食品の異臭であるパラクレゾールの生成に関与する酵素であるアリルスルファターゼ及びベータグルクロニダーゼをコードする遺伝子を不活化させたものです。これも相同組換えを二回行っています。
厚生労働省への提出データは、お手元の資料三の遺伝子組換え食品評価書ジェランガムK3B646を御覧ください。食品安全委員会の評価書です。この評価書の最終ページに引用文献が示されています。数か所にCPケルコ社と明記されています。食品安全委員会の健康影響評価には、CPケルコ社のデータが不可欠でした。
PDG1株でも、GBAD1株でも、CPケルコ社のサンディエゴの本社、親会社であるモンサント社のシカゴの本社に交渉に行ったことを思い出します。互恵に基づく対等平等な交渉です。こんなところにもしISDSがあったら、頭の中でISDSがちらちらしたら、大変交渉しづらかったことでしょう。
多くの日本企業が遺伝子組換え技術の商業化に出遅れました。必然的に輸入することになります。輸入者は、消費者に安心していただけるように、自社でデータをそろえたり、開発者のデータを入手したり、それ相当の役割を果たすことが必要です。そこには相当のコストも掛かります。右から左という単なる輸入者であってはなりません。しかし、食品衛生法違反事件が繰り返された事実は、そうした役割を果たしていない企業が存在するという証左ではないでしょうか。
第三に、TPPの影響です。
日本の輸入者と相手国の開発者は、食品衛生法に基づく手続が円滑にできることによって事業が発展するウイン・ウインの関係にあります。しかし、TPP・ISDSによってそのバランスが大きく崩れます。
次のパワーポイントに、私たちの事例を使った問題を整理してみました。
海外からの認可の要求や圧力が強くなる一方で、資料やデータの提供などの協力が得られにくくなるでしょう。その結果、遺伝子組換え技術を使っている事実を把握せずに輸入することになりかねません。それは食品の大規模な回収につながることになります。こうしたリスクを回避するために、TPPに参加するのであればISDSを撤廃されることが必須条件です。
我が国は、問題があれば規制を緩和する、従来違反であったことが今では違反にならないという規制緩和を繰り返してきました。別のテーマですが、五、六年前、ベトナムから輸入されたエビの食品衛生法違反が続出しました。除草剤トリフルラリンの残留です。東北大震災の直前の三月六日、ベトナム政府は残留基準の緩和を日本に要請しました。その後の基準緩和によって違反はなくなりました。なぜなら、五百倍も緩和したわけですから。
二年前の平成二十六年六月二十七日、厚生労働省は、最終的に宿主に導入されたDNAが当該宿主と分類学上同一の種に属する微生物のみである場合、いわゆるセルフクローニングです、それに、組換え体が自然界に存在する微生物と同等の遺伝子構成である場合、いわゆるナチュラルオカレンスです、この二つの場合については、食品安全委員会の評価を受けるかどうかは企業が判断できるように緩和しました。
資料二の二の六十番までは、セルフクローニングやナチュラルオカレンスがたくさん書かれています。しかし、六十一番目以降は、六十八番目のカルボキシペプチダーゼがセルフクローニングとされるのみです。企業の判断に委ねられたからでしょう。この規制緩和で、セルフクローニングやナチュラルオカレンスについては全く表に出ない可能性が高まりました。この表は国民に情報を提供する役割を果たせなくなりました。国民に情報を提供しない、これが厚生労働省の姿ではありませんか。
さきに述べた九月の食品衛生法違反は、酵素に関係します。食品安全委員会添加物専門調査会で、九月、十月、十一月と三回にわたって慎重に審議されています。新たな酵素の基準が、食の安全の確保に逆行するものでは困ります。データが得られないからしようがない、役所が海の向こうから訴えられたら困るとか、TPPの地ならしにならないことを願っています。日本の制度変更は必要とはならないと説明されていますので、しっかりとそこを貫いていただきたいと思います。
次に、ビタミンについて少しお話しします。
ビタミンは、AもB2もCもDもEも日本では一切生産されていません。主な輸入先は、私の推定ですけれども、パワーポイントに示しました。ペットボトルに入った緑茶飲料にはビタミンCは必須で、七千から一万トン輸入されています。世界で生産されているビタミンCの九割は中国で生産されています。中国のビタミンCの主な製法は、パワーポイントに書きました二段階発酵法で、中国の教科書に載っています。生産性を高めるために遺伝子組換え操作がなされたとうわさされたことがありますが、確認するすべはありません。遺伝子組換えかどうかはさておき、国民の健康にとって必須のビタミン類については、必要最小量、国内で生産されるべきものと思っています。
さらに、消費者が求める情報に応えるために、事業者が必要な情報を持つことが不可欠です。資料、最後の四です。裏のページの下です。斉藤和子衆議院議員事務所からいただきました。十月二十八日付けの消費者庁への質問とその回答です。
14)遺伝子組換え技術を使った販売の用に供する食品添加物の取扱いについて、遺伝子組換え技術を使った食品添加物の販売に当たっては、その旨を加工食品の製造者にラベルあるいは伝票を用いて伝達するように制度を改める考えはないかに対し、遺伝子組換え食品の表示については、加工後に組み換えられたDNA又はこれによって生じたたんぱく質を検出できる品目を表示品目としているが、遺伝子組換え微生物を利用して製造された添加物である酵素は、主に加工助剤として使用され、表示が免除されることから、これらの情報を伝達する必要はないと考えていると、こう言っています。
この回答には事実誤認がありますが、それはさておき、BツーCの情報伝達が不要であればBツーBの情報伝達も不要との考えは一理あるかのように思いますが、BツーCの情報伝達が不要であっても、食品事業者の選択、原料確認のためには必要な情報だと思います。食品事業者の役割を全く無視していると思えてなりません。
ISDSという鎖につながれてTPPというバスに乗ってはいけないと思います。次期政権で極めて厳しい交渉となるであろう今後の日米二国間協議についても、一国民として注視していきたいと、こう申し上げて、締めくくらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →前職は、食品添加物メーカーで、ムラサキイモなどの天然着色料とか機能性食品の開発とか、海外の添加物の導入とか、そういったことをしてきました。各種加工食品に使用されています甘味料、スクラロースってあるんですが、この指定はその成果の一つだと思っています。また、東北大震災の復興では、セシウムを吸収しにくいムラサキイモの試験栽培を提案させていただきました。
本日は、TPPのISDSが日本の食品企業のリスクを高める、リスク回避のためには、消費者サイドの反対や心配があっても基準や手続に関する規制を緩和せざるを得ない、更なる規制緩和は消費者の反発を招き、日本の食品関係事業者に良い結果が得られるとは思えないということを、遺伝子組換え食品、添加物を例に取って御説明します。
なお、遺伝子組換え技術につきましては、ゲノム編集など新技術も登場している今日、遺伝子組換え技術を使用したかどうかではなく、個々の事案に応じた安全性の判断が科学的になされるべきと、そういう立場であります。
第一に、食品衛生法違反事例の件です。
資料一の一の、お手元にあります一の一の囲みにありますように、本年九月十六日、厚生労働省は、食品衛生法第十一条第一項に基づく組換えDNA技術応用食品及び食品添加物の安全性審査の手続第三条に定める安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用した添加物を製造工程に使用した植物性原料油脂が確認されたことから、当該油脂の輸入者に対し、輸入、販売の取りやめ等を指示するとともに、当該添加物の製造者には、安全性審査のために必要なデータの提出等を指示したとのニュースリリースを行っています。
その厚生労働省の裏のページに、油脂の製造者はカーギルリミテッド、油脂の輸入者は株式会社カーギルジャパンと三菱商事株式会社、当該添加物である酵素の販売者はノボザイムズASとDSMフードスペシャリティーズUSAとされています。日本が輸入した米国産の油脂の製造にヨーロッパで開発された遺伝子組換え酵素が使用されたわけです。グローバルに物と知財が動く典型的な例です。
お手元の資料一の二は、厚生労働省から、資料一、二と言っているのはパワーポイントの後ろに付けています資料です、厚生労働省から斉藤和子衆議院議員事務所への回答です。十月二十六日に頂戴しました。1)の十行目に、三件の違反事例が確認されたとあります。
それは、まず、資料一の三に記載されている事案です。五年前の平成二十三年、韓国CJ社のインドネシア工場で生産された調味料、5’イノシン酸とグアニル酸は、遺伝子組換え技術を使用しているが手続を経ていなかったということで、本件九月の事案と全く同様です。その資料の裏のページに十社の名称が記載されています。いずれも食品業界では名の通った企業です。今回の事案の株式会社カーギルジャパンも入っています。
資料一の四は、BASFジャパン株式会社が輸入したリボフラビン、ビタミンB2ですが、それとキシラナーゼです。資料一の五は、協和発酵バイオが製造したLフェニルアラニンです。これらを合わせて、資料一の二の1)の三に該当します。
次のパワーポイントのように、五年前の事案は新聞にも報道され、制度の問題にも焦点が当たりました。昨今、余り注目されていないように思います。
この未承認遺伝子組換え食品、添加物の問題については、二つのポイントがあります。一つは、資料一の二の2)で、厚生労働省は、食品衛生法の周知徹底と監視の強化をうたっていますが、3)で、どのような対応が可能か検討中であるとしているように、具体的な方策はないようです。二つ目の問題は後ほど御説明します。
次のパワーポイントは、国立医薬品食品衛生研究所からいただいたメールです。検査法の開発は、厚生労働省からの依頼で国立医薬品食品衛生研究所が作成されているようです。強化するというのであれば、同研究所の添加物部や食品部の強化、人、物、お金ですが、根本的な施策が必要です。米国の食品医薬品局、FDAに比べれば桁違いに脆弱です。
三十三年前、厚生労働省の食品化学課長が編集された「食品化学」という本に、当課は全員で十一人、同じ仕事をFDAは三百五十人で、カナダは百五十人で構成されている、日本の役所はもう言いようがないくらい省エネルギー、それでも行政改革とかで、もっと役人を減らせが世論の合い言葉、中にいる人間は、日本はどうかしているんじゃないかと思う次第と書かれています。現在も全く変わらないのではないかと思います。
輸入食品の安全性確保が国会で論議され、全国の検疫所の職員が約四百名で、検査できないので少しは増員すると伺いました。モニタリング検査で食品衛生法違反とされた食品を国民は食べているというお話も出ていました。厚生労働省の所管である全国の検疫所は、輸入食品の表示については全くチェックされていないとのことです。食の安全のために、人や予算の確保は、もう行政マターではなく、国会が主導権を取ってやっていただかなければ解決しないところまで来ているのではないでしょうか。
第二に、遺伝子組換え食品、添加物についてお話しします。
二種類あります。資料二の一です。安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品、添加物、現在二十四品目です。資料二の二の安全性審査の手続を経た遺伝子組換え食品、添加物、現在七十三品目です。前者は官報に告示されますが、後者は告示されず、厚生労働省のホームページに掲載されます。資料二の三は、審査継続中の遺伝子組換え食品、添加物です。この中に、九月の食品衛生法違反の二つの添加物が入っています。まさに泥縄です。
資料二の二の一番目の品目、ジェランガム、PDG1株を事例として御説明します。
ジェランガムは、熱に強いゲルを作りますが、寒天のように透明ではありません。そこで、パワーポイントのように、濁りの原因である3ヒドロキシ酪酸重合体の生成に関与する酵素たんぱく質をコードする遺伝子を欠失された菌株を作成します。
次のパワーポイントに模式図を書きました。二回の相同組換えを行います。不要な遺伝子を欠失させた後、選抜するために組み込んだカナマイシン耐性マーカーやスークロース耐性マーカーを欠失させることで安全性を確保します。
次のパワーポイントは、厚生労働省の基準の一部です。こうした資料を取りそろえることが必須です。
次のパワーポイントは、厚生労働省に提出した資料の一部です。最初の行のサザンプロット分析データやPCRによる確認データは、本品を開発したCPケルコ社が所有する資料です。追加の安全性試験は日本側で行いました。
資料二の二の八番目のキサンタンガム、NAW1株も私たちの仕事ですが、十九番目のジェランガム、GBAD1株で御説明します。これは、乳含有食品の異臭であるパラクレゾールの生成に関与する酵素であるアリルスルファターゼ及びベータグルクロニダーゼをコードする遺伝子を不活化させたものです。これも相同組換えを二回行っています。
厚生労働省への提出データは、お手元の資料三の遺伝子組換え食品評価書ジェランガムK3B646を御覧ください。食品安全委員会の評価書です。この評価書の最終ページに引用文献が示されています。数か所にCPケルコ社と明記されています。食品安全委員会の健康影響評価には、CPケルコ社のデータが不可欠でした。
PDG1株でも、GBAD1株でも、CPケルコ社のサンディエゴの本社、親会社であるモンサント社のシカゴの本社に交渉に行ったことを思い出します。互恵に基づく対等平等な交渉です。こんなところにもしISDSがあったら、頭の中でISDSがちらちらしたら、大変交渉しづらかったことでしょう。
多くの日本企業が遺伝子組換え技術の商業化に出遅れました。必然的に輸入することになります。輸入者は、消費者に安心していただけるように、自社でデータをそろえたり、開発者のデータを入手したり、それ相当の役割を果たすことが必要です。そこには相当のコストも掛かります。右から左という単なる輸入者であってはなりません。しかし、食品衛生法違反事件が繰り返された事実は、そうした役割を果たしていない企業が存在するという証左ではないでしょうか。
第三に、TPPの影響です。
日本の輸入者と相手国の開発者は、食品衛生法に基づく手続が円滑にできることによって事業が発展するウイン・ウインの関係にあります。しかし、TPP・ISDSによってそのバランスが大きく崩れます。
次のパワーポイントに、私たちの事例を使った問題を整理してみました。
海外からの認可の要求や圧力が強くなる一方で、資料やデータの提供などの協力が得られにくくなるでしょう。その結果、遺伝子組換え技術を使っている事実を把握せずに輸入することになりかねません。それは食品の大規模な回収につながることになります。こうしたリスクを回避するために、TPPに参加するのであればISDSを撤廃されることが必須条件です。
我が国は、問題があれば規制を緩和する、従来違反であったことが今では違反にならないという規制緩和を繰り返してきました。別のテーマですが、五、六年前、ベトナムから輸入されたエビの食品衛生法違反が続出しました。除草剤トリフルラリンの残留です。東北大震災の直前の三月六日、ベトナム政府は残留基準の緩和を日本に要請しました。その後の基準緩和によって違反はなくなりました。なぜなら、五百倍も緩和したわけですから。
二年前の平成二十六年六月二十七日、厚生労働省は、最終的に宿主に導入されたDNAが当該宿主と分類学上同一の種に属する微生物のみである場合、いわゆるセルフクローニングです、それに、組換え体が自然界に存在する微生物と同等の遺伝子構成である場合、いわゆるナチュラルオカレンスです、この二つの場合については、食品安全委員会の評価を受けるかどうかは企業が判断できるように緩和しました。
資料二の二の六十番までは、セルフクローニングやナチュラルオカレンスがたくさん書かれています。しかし、六十一番目以降は、六十八番目のカルボキシペプチダーゼがセルフクローニングとされるのみです。企業の判断に委ねられたからでしょう。この規制緩和で、セルフクローニングやナチュラルオカレンスについては全く表に出ない可能性が高まりました。この表は国民に情報を提供する役割を果たせなくなりました。国民に情報を提供しない、これが厚生労働省の姿ではありませんか。
さきに述べた九月の食品衛生法違反は、酵素に関係します。食品安全委員会添加物専門調査会で、九月、十月、十一月と三回にわたって慎重に審議されています。新たな酵素の基準が、食の安全の確保に逆行するものでは困ります。データが得られないからしようがない、役所が海の向こうから訴えられたら困るとか、TPPの地ならしにならないことを願っています。日本の制度変更は必要とはならないと説明されていますので、しっかりとそこを貫いていただきたいと思います。
次に、ビタミンについて少しお話しします。
ビタミンは、AもB2もCもDもEも日本では一切生産されていません。主な輸入先は、私の推定ですけれども、パワーポイントに示しました。ペットボトルに入った緑茶飲料にはビタミンCは必須で、七千から一万トン輸入されています。世界で生産されているビタミンCの九割は中国で生産されています。中国のビタミンCの主な製法は、パワーポイントに書きました二段階発酵法で、中国の教科書に載っています。生産性を高めるために遺伝子組換え操作がなされたとうわさされたことがありますが、確認するすべはありません。遺伝子組換えかどうかはさておき、国民の健康にとって必須のビタミン類については、必要最小量、国内で生産されるべきものと思っています。
さらに、消費者が求める情報に応えるために、事業者が必要な情報を持つことが不可欠です。資料、最後の四です。裏のページの下です。斉藤和子衆議院議員事務所からいただきました。十月二十八日付けの消費者庁への質問とその回答です。
14)遺伝子組換え技術を使った販売の用に供する食品添加物の取扱いについて、遺伝子組換え技術を使った食品添加物の販売に当たっては、その旨を加工食品の製造者にラベルあるいは伝票を用いて伝達するように制度を改める考えはないかに対し、遺伝子組換え食品の表示については、加工後に組み換えられたDNA又はこれによって生じたたんぱく質を検出できる品目を表示品目としているが、遺伝子組換え微生物を利用して製造された添加物である酵素は、主に加工助剤として使用され、表示が免除されることから、これらの情報を伝達する必要はないと考えていると、こう言っています。
この回答には事実誤認がありますが、それはさておき、BツーCの情報伝達が不要であればBツーBの情報伝達も不要との考えは一理あるかのように思いますが、BツーCの情報伝達が不要であっても、食品事業者の選択、原料確認のためには必要な情報だと思います。食品事業者の役割を全く無視していると思えてなりません。
ISDSという鎖につながれてTPPというバスに乗ってはいけないと思います。次期政権で極めて厳しい交渉となるであろう今後の日米二国間協議についても、一国民として注視していきたいと、こう申し上げて、締めくくらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
林
天
天笠啓祐#7
○参考人(天笠啓祐君) こういう席にお招きいただきまして意見を述べる機会を与えてくださいましてありがとうございます。
私は、今、日本消費者連盟という消費者団体の共同代表をやっておりますけれども、同時に、コーデックス国内委員会の委員をやっておりまして、また、国際獣疫事務局、OIEの国内連絡会の委員もやっております。そういう様々な委員として食の安全について関わってまいりました。
今日、主に四点についてお話ししたいと思っております。非常に急な話でしたものですから、資料を用意できませんで大変申し訳ありませんけれども、よろしくお願いいたします。
まず、第一点ですけれども、最近になりまして、やはり食の安全を脅かすような事故、事件というのが非常に多くなった。これは実は今世紀に入ってから大変増えたんですね。その証拠とも言えるのが、例えば食品安全委員会あるいは食品安全基本法が今世紀に入って作られましたし、それから、食品表示法自体も、つい最近、昨年できたばかりでありますけれども、こういうふうに食品に関する法律あるいは委員会の設立というのが非常に遅れてきた、でも、やはりそういう事件や事故が多発したからこういうものができてきたということが言えると思います。
それは、やはりグローバル化、いわゆる様々な輸入食品の増加が、これが非常に大きな原因になっております。例えば、二〇〇八年一月に中国産毒ギョーザ事件というのが発生しました。このときに、その直前なんですけれども、北海道でミートホープ事件というのが起きておりまして、この二つの事件というのが非常に連関して起きているんですね。それはなぜかといいますと、この中国産毒ギョーザ事件というのは、天洋食品といういわゆる中国の企業が作ったものなんですけれども、実はこのギョーザ、四十個で三百八十円という非常に廉価なものなんです。一個十円しないんですね。ミートホープ社というのはやはり同じ取引先であります。親会社、同じ取引先なんですね。
そうしますと、こういう四十個三百八十円という低価格に対して国内の企業というのは、いわゆる価格低下圧力というのですか、これが非常に掛けられてくることになります。そうしますと、例えば、皆さん、今どこの企業もそうなんですけれども、苦労されていますけれども、例えば時間外労働に対して賃金を払わないとか正規雇用を非正規に切り替えるとか、そういう形でいわゆる日本の企業は乗り切っているわけですけれども、でも、やっぱりそれでも太刀打ちできないわけです。
そのために、例えばミートホープ社の場合は、返品してきたものを例えば再出荷したりラベルを貼り替えたりとかそういう犯罪行為を犯したわけですから、これはとても許せないわけですけれども、でも、そういう状況にあるということが今やはりこの中国産毒ギョーザ事件で分かったわけですけれども。
例えば、二〇一三年にアクリフーズ事件というのがまた起きます。これも群馬県であります。これがやはり中国産毒ギョーザ事件と全く同じ構造で起きているんですね。これは国内のメーカーなんですけれども、やはり海外との競争の中で、低価格化圧力の中で現場にすごい不満がたまっていた。その不満が食品に農薬を混入するような、そういう事件になってしまった。こういうことが実は起きてきた。これは本当に今世紀になって目立ってきた事件です。
先日の、今年になりまして、CoCo壱番屋のカツが廃棄されたという事件も起きました。この事件、実は、報道の中でやっぱりびっくりしたのは、産業廃棄物として捨てられたカツなんですけど、二〇一四年から二〇一五年の間に五十九万枚廃棄されているわけです。
これ、何でこんなにたくさん廃棄されるか。これは異物混入という問題なわけですね、食の安全を脅かす事件なんですけれども。これは、やはり今全国でチェーン展開しております、いろいろな企業が。非常に全国展開する中で、それで大量生産する、それによってコストダウンを図る。これもやはりコスト圧力なんですね、コストダウン圧力でありまして。その中で、いわゆるロットが大きくなってきた。大量生産する、ロットが大きくなりますと、当然のことながら、そこに異物混入が起きますと大量の廃棄が起きるわけですね。
ですから、この背後にあるのはやはりコスト圧力であります。この中で、やっぱり食の安全というのが、ですから、異物混入事件が非常に頻発して目立ってきたというのも、実はその背景にそういうことがあるわけです。ですから、こういうのがまず一つ食の安全を脅かす問題として一点あります。
今回のTPPの合意の中でやっぱり非常に懸念されております問題について二番目にお話ししたいと思うんですけれども、一つは、市場アクセスの分野でモダンバイオテクノロジーによる生産品の貿易というところの中で、いわゆる遺伝子組換え食品に関して作業部会を設置するということが入っております。この作業部会なんですけれども、情報共有化という言葉がよく出てくるわけです。この情報共有化って一体何だろうかということなんですね。
これまでも食品添加物などでも起きているわけですけれども、例えば国内の安全審査を非常に簡略化する、省略化する、そのために例えば外国で行われた安全審査をそれで代替させるということが食品添加物でも行われてきましたけれども、遺伝子組換え食品でもそういう事態が起きる可能性がある。情報共有化というのは、まさにいわゆる十二か国でその情報を共有しよう、ということは安全審査における情報も共有しよう、これは将来的にはやはり新規承認に係る安全審査のいわゆる簡略化に非常につながっていきかねない、そういう問題がやっぱりここにあると思います。
それから、第五章の税関当局及び貿易円滑化の分野でありますけれども、この中でやはり一番心配されておりますのが輸入手続の迅速化という項目であります。これ、物品引取りでの四十八時間以内のルールというのが設定されておりますけれども、今まで日本の検査どのぐらい平均で掛かっていたかといいますと、九十二・五時間平均で掛かっていたわけです。これが四十八時間以内にしなさいということになりますと、ほとんど検査不能になってしまいます。
これは、実は、先ほどの中国産毒ギョーザ事件なんですけれども、このときにやはり私たち日本の消費者が大変衝撃を受けたのは、中国で作られたギョーザが、冷凍食品は安全だといういわゆる思い込みがあって、検査が全くされない状態でいきなり私たちの食卓に入ってきたということなんです。すなわち、やっぱり検査が全然されないということは、いわゆる中国で、中国以外の国でもそうですけど、外国で作られたものがいきなり私たちの食卓に入ってきてしまうという、そういう事態をつくり出してしまうわけですね。ですから、そう考えますと、やはりこの四十八時間ルールというのは大変に食の安全を脅かすルールになりかねません。
それから、四番目ですけれども、第七章のSPSあるいは第八章のTBTに関わるところで、利害関係者に意見を述べさせるというところがあるわけですね。SPSでは利害関係者に意見を述べる機会を与えるとなっております。それから、TBTにおいてはもっと踏み込んでおります。いわゆる技術的障害でありますけど、利害者の意見を考慮し、政府機関による強制規格、任意規格及び適合性評価手続、その作成に参加することを認めるということで、利害関係者がかなり介入できる仕組みをつくってしまうわけであります。
そうなりますと、このいわゆるTBT、貿易の技術的障害の中には食品表示という問題が入ってくるわけです。そうしますと、この食品表示において非常に形骸化していく、いわゆる食品表示が緩和されていく。あるいは、今まで私たちが、消費者が願ってきたのは食品表示の厳密化なのでありますけれども、それがむしろできなくなる、あるいは逆に緩和に向かっていく、そういう流れがやはりできてしまう可能性が非常に強まるわけですね。
特に、やはり利害関係者といったときに一番問題になってくるのは多国籍企業であります。大きい企業が介入したときに、それに対してやはり抵抗できるのだろうかというのが非常に心配になってまいります。
遺伝子組換え食品の問題が、非常に消費者の関心というのは大変高いわけでありますけれども、例えば、これに対してやはり私たちは、安全審査の厳格化、それから食品表示の厳格化、それをずっと求め続けてまいりました。去年から今年にかけまして大変多くの遺伝子組換え食品の厳格化を求める署名運動というのを行ってまいりましたけれども、それで、全国から物すごくたくさんの人が署名に協力してくださいました。そういう非常に強い思いがあるわけですね。これに対して、このTPPが成立しますと、やはり私たち、大変それと逆行するような動きが出てしまうんじゃないか、これが非常に心配になっております。
最後に、最初の話に戻りますけれども、今年に入ってから食品に対する事故、事件が非常に増えてきたというのは、やはりグローバル化の影響であります。TPPは更にそのグローバル化を徹底して推し進めるという、そういう内容を持っております。それが非常に心配だということであります。
例えば、二〇〇〇年に入ってどのような事件、事故が起きたかということの追加としてもう一つお話しすると、今、鳥インフルエンザの問題が非常に出てきておりますけれども、この鳥インフルエンザ含めて動物の感染症が頻発し始めたのも今世紀に入ってからなんです、実は。昔からあるように感じるかもしれませんけれども、これもやっぱり今世紀に入ってからです。非常に農家を苦しめております、この動物の感染症、特に鳥インフルエンザのようなものはたくさんの鳥を廃棄しなければならなくなりますので。
例えば、どういうふうに今世紀になって感染症が増えてきたかといいますと、二〇〇〇年に口蹄疫が宮崎県で九十二年ぶりに発生しているわけです、二〇〇〇年です。二〇〇〇年から始まります。それから、二〇〇一年にBSE感染牛が初めて日本で確認されました。それから、二〇〇四年に山口県で鳥インフルエンザが七十九年ぶりに確認された。二〇〇四年なんです、鳥インフルエンザが本当に頻繁に入るようになり始めたのは。それから、二〇〇九年に新型インフルエンザ騒動というのが起きました、これは豚インフルエンザ騒動とも言いますけれども。それから、二〇一〇年にまた宮崎県で口蹄疫が発生しまして、大変な被害をもたらしました。それと並びまして、鳥インフルエンザ、毎年のように発生するようになってしまいました。
こういうような、これなぜそういうふうになってしまったか、この感染症が増え続けたかといいますと、やはりこれはグローバル化の中で、鳥やそれからいわゆる家畜の移動、あるいは人間の移動等々が激しくなってきた、これが直接的な原因だと思います。
そういうようなグローバル化を更に徹底的に推し進めるようなTPPというのは、やはり私たち消費者を含め日本の国民に対して大変な食の安全に不安を増幅させるものだということを最後にお話しして、話を終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私は、今、日本消費者連盟という消費者団体の共同代表をやっておりますけれども、同時に、コーデックス国内委員会の委員をやっておりまして、また、国際獣疫事務局、OIEの国内連絡会の委員もやっております。そういう様々な委員として食の安全について関わってまいりました。
今日、主に四点についてお話ししたいと思っております。非常に急な話でしたものですから、資料を用意できませんで大変申し訳ありませんけれども、よろしくお願いいたします。
まず、第一点ですけれども、最近になりまして、やはり食の安全を脅かすような事故、事件というのが非常に多くなった。これは実は今世紀に入ってから大変増えたんですね。その証拠とも言えるのが、例えば食品安全委員会あるいは食品安全基本法が今世紀に入って作られましたし、それから、食品表示法自体も、つい最近、昨年できたばかりでありますけれども、こういうふうに食品に関する法律あるいは委員会の設立というのが非常に遅れてきた、でも、やはりそういう事件や事故が多発したからこういうものができてきたということが言えると思います。
それは、やはりグローバル化、いわゆる様々な輸入食品の増加が、これが非常に大きな原因になっております。例えば、二〇〇八年一月に中国産毒ギョーザ事件というのが発生しました。このときに、その直前なんですけれども、北海道でミートホープ事件というのが起きておりまして、この二つの事件というのが非常に連関して起きているんですね。それはなぜかといいますと、この中国産毒ギョーザ事件というのは、天洋食品といういわゆる中国の企業が作ったものなんですけれども、実はこのギョーザ、四十個で三百八十円という非常に廉価なものなんです。一個十円しないんですね。ミートホープ社というのはやはり同じ取引先であります。親会社、同じ取引先なんですね。
そうしますと、こういう四十個三百八十円という低価格に対して国内の企業というのは、いわゆる価格低下圧力というのですか、これが非常に掛けられてくることになります。そうしますと、例えば、皆さん、今どこの企業もそうなんですけれども、苦労されていますけれども、例えば時間外労働に対して賃金を払わないとか正規雇用を非正規に切り替えるとか、そういう形でいわゆる日本の企業は乗り切っているわけですけれども、でも、やっぱりそれでも太刀打ちできないわけです。
そのために、例えばミートホープ社の場合は、返品してきたものを例えば再出荷したりラベルを貼り替えたりとかそういう犯罪行為を犯したわけですから、これはとても許せないわけですけれども、でも、そういう状況にあるということが今やはりこの中国産毒ギョーザ事件で分かったわけですけれども。
例えば、二〇一三年にアクリフーズ事件というのがまた起きます。これも群馬県であります。これがやはり中国産毒ギョーザ事件と全く同じ構造で起きているんですね。これは国内のメーカーなんですけれども、やはり海外との競争の中で、低価格化圧力の中で現場にすごい不満がたまっていた。その不満が食品に農薬を混入するような、そういう事件になってしまった。こういうことが実は起きてきた。これは本当に今世紀になって目立ってきた事件です。
先日の、今年になりまして、CoCo壱番屋のカツが廃棄されたという事件も起きました。この事件、実は、報道の中でやっぱりびっくりしたのは、産業廃棄物として捨てられたカツなんですけど、二〇一四年から二〇一五年の間に五十九万枚廃棄されているわけです。
これ、何でこんなにたくさん廃棄されるか。これは異物混入という問題なわけですね、食の安全を脅かす事件なんですけれども。これは、やはり今全国でチェーン展開しております、いろいろな企業が。非常に全国展開する中で、それで大量生産する、それによってコストダウンを図る。これもやはりコスト圧力なんですね、コストダウン圧力でありまして。その中で、いわゆるロットが大きくなってきた。大量生産する、ロットが大きくなりますと、当然のことながら、そこに異物混入が起きますと大量の廃棄が起きるわけですね。
ですから、この背後にあるのはやはりコスト圧力であります。この中で、やっぱり食の安全というのが、ですから、異物混入事件が非常に頻発して目立ってきたというのも、実はその背景にそういうことがあるわけです。ですから、こういうのがまず一つ食の安全を脅かす問題として一点あります。
今回のTPPの合意の中でやっぱり非常に懸念されております問題について二番目にお話ししたいと思うんですけれども、一つは、市場アクセスの分野でモダンバイオテクノロジーによる生産品の貿易というところの中で、いわゆる遺伝子組換え食品に関して作業部会を設置するということが入っております。この作業部会なんですけれども、情報共有化という言葉がよく出てくるわけです。この情報共有化って一体何だろうかということなんですね。
これまでも食品添加物などでも起きているわけですけれども、例えば国内の安全審査を非常に簡略化する、省略化する、そのために例えば外国で行われた安全審査をそれで代替させるということが食品添加物でも行われてきましたけれども、遺伝子組換え食品でもそういう事態が起きる可能性がある。情報共有化というのは、まさにいわゆる十二か国でその情報を共有しよう、ということは安全審査における情報も共有しよう、これは将来的にはやはり新規承認に係る安全審査のいわゆる簡略化に非常につながっていきかねない、そういう問題がやっぱりここにあると思います。
それから、第五章の税関当局及び貿易円滑化の分野でありますけれども、この中でやはり一番心配されておりますのが輸入手続の迅速化という項目であります。これ、物品引取りでの四十八時間以内のルールというのが設定されておりますけれども、今まで日本の検査どのぐらい平均で掛かっていたかといいますと、九十二・五時間平均で掛かっていたわけです。これが四十八時間以内にしなさいということになりますと、ほとんど検査不能になってしまいます。
これは、実は、先ほどの中国産毒ギョーザ事件なんですけれども、このときにやはり私たち日本の消費者が大変衝撃を受けたのは、中国で作られたギョーザが、冷凍食品は安全だといういわゆる思い込みがあって、検査が全くされない状態でいきなり私たちの食卓に入ってきたということなんです。すなわち、やっぱり検査が全然されないということは、いわゆる中国で、中国以外の国でもそうですけど、外国で作られたものがいきなり私たちの食卓に入ってきてしまうという、そういう事態をつくり出してしまうわけですね。ですから、そう考えますと、やはりこの四十八時間ルールというのは大変に食の安全を脅かすルールになりかねません。
それから、四番目ですけれども、第七章のSPSあるいは第八章のTBTに関わるところで、利害関係者に意見を述べさせるというところがあるわけですね。SPSでは利害関係者に意見を述べる機会を与えるとなっております。それから、TBTにおいてはもっと踏み込んでおります。いわゆる技術的障害でありますけど、利害者の意見を考慮し、政府機関による強制規格、任意規格及び適合性評価手続、その作成に参加することを認めるということで、利害関係者がかなり介入できる仕組みをつくってしまうわけであります。
そうなりますと、このいわゆるTBT、貿易の技術的障害の中には食品表示という問題が入ってくるわけです。そうしますと、この食品表示において非常に形骸化していく、いわゆる食品表示が緩和されていく。あるいは、今まで私たちが、消費者が願ってきたのは食品表示の厳密化なのでありますけれども、それがむしろできなくなる、あるいは逆に緩和に向かっていく、そういう流れがやはりできてしまう可能性が非常に強まるわけですね。
特に、やはり利害関係者といったときに一番問題になってくるのは多国籍企業であります。大きい企業が介入したときに、それに対してやはり抵抗できるのだろうかというのが非常に心配になってまいります。
遺伝子組換え食品の問題が、非常に消費者の関心というのは大変高いわけでありますけれども、例えば、これに対してやはり私たちは、安全審査の厳格化、それから食品表示の厳格化、それをずっと求め続けてまいりました。去年から今年にかけまして大変多くの遺伝子組換え食品の厳格化を求める署名運動というのを行ってまいりましたけれども、それで、全国から物すごくたくさんの人が署名に協力してくださいました。そういう非常に強い思いがあるわけですね。これに対して、このTPPが成立しますと、やはり私たち、大変それと逆行するような動きが出てしまうんじゃないか、これが非常に心配になっております。
最後に、最初の話に戻りますけれども、今年に入ってから食品に対する事故、事件が非常に増えてきたというのは、やはりグローバル化の影響であります。TPPは更にそのグローバル化を徹底して推し進めるという、そういう内容を持っております。それが非常に心配だということであります。
例えば、二〇〇〇年に入ってどのような事件、事故が起きたかということの追加としてもう一つお話しすると、今、鳥インフルエンザの問題が非常に出てきておりますけれども、この鳥インフルエンザ含めて動物の感染症が頻発し始めたのも今世紀に入ってからなんです、実は。昔からあるように感じるかもしれませんけれども、これもやっぱり今世紀に入ってからです。非常に農家を苦しめております、この動物の感染症、特に鳥インフルエンザのようなものはたくさんの鳥を廃棄しなければならなくなりますので。
例えば、どういうふうに今世紀になって感染症が増えてきたかといいますと、二〇〇〇年に口蹄疫が宮崎県で九十二年ぶりに発生しているわけです、二〇〇〇年です。二〇〇〇年から始まります。それから、二〇〇一年にBSE感染牛が初めて日本で確認されました。それから、二〇〇四年に山口県で鳥インフルエンザが七十九年ぶりに確認された。二〇〇四年なんです、鳥インフルエンザが本当に頻繁に入るようになり始めたのは。それから、二〇〇九年に新型インフルエンザ騒動というのが起きました、これは豚インフルエンザ騒動とも言いますけれども。それから、二〇一〇年にまた宮崎県で口蹄疫が発生しまして、大変な被害をもたらしました。それと並びまして、鳥インフルエンザ、毎年のように発生するようになってしまいました。
こういうような、これなぜそういうふうになってしまったか、この感染症が増え続けたかといいますと、やはりこれはグローバル化の中で、鳥やそれからいわゆる家畜の移動、あるいは人間の移動等々が激しくなってきた、これが直接的な原因だと思います。
そういうようなグローバル化を更に徹底的に推し進めるようなTPPというのは、やはり私たち消費者を含め日本の国民に対して大変な食の安全に不安を増幅させるものだということを最後にお話しして、話を終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
林
林芳正#8
○委員長(林芳正君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑の時間が限られておりますので、御答弁は簡潔に行っていただくよう御協力をお願いいたします。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑の時間が限られておりますので、御答弁は簡潔に行っていただくよう御協力をお願いいたします。
質疑のある方は順次御発言願います。
古
古賀友一郎#9
○古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎と申します。
参考人の皆さんにおかれましては、大変お忙しい中、先ほど天笠参考人からは大変急遽という話がございましたけれども、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
今日は食の安全がテーマということでございますので、まず、皆様がお触れになりました我が国の遺伝子組換え食品の安全規制と表示制度についてお伺いしたいと思います。
これにつきましては、以前から、TPPに入るとISDSによって外国企業に訴えられて、我が国のこの制度が撤廃に追い込まれるんじゃないかという懸念が一部にはございましたので、私も本当にそうなのかというふうに思いまして、検証したいと、こう思って、実は昨年の七月の農林水産委員会で政府にこの旨を質問させていただきました。
そのときの政府の答弁は、概要以下のようでございました。我が国の遺伝子組換え食品に対する安全審査はWTO・SPS協定に則している、また、表示制度はWTO・TBT協定に整合的である、そして、それぞれは必要、合理的な規制、あるいは正当な目的のための規制であって、いずれも差別的ではない態様で行っているから、たとえISDSで訴えられても負けることは想定されないというものでございました。
そこで、まずお伺いしたいのは、参考人におかれましてもそういうふうに理解されておられるのかどうか、これは天笠参考人、中村参考人、今村参考人の順でお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆さんにおかれましては、大変お忙しい中、先ほど天笠参考人からは大変急遽という話がございましたけれども、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
今日は食の安全がテーマということでございますので、まず、皆様がお触れになりました我が国の遺伝子組換え食品の安全規制と表示制度についてお伺いしたいと思います。
これにつきましては、以前から、TPPに入るとISDSによって外国企業に訴えられて、我が国のこの制度が撤廃に追い込まれるんじゃないかという懸念が一部にはございましたので、私も本当にそうなのかというふうに思いまして、検証したいと、こう思って、実は昨年の七月の農林水産委員会で政府にこの旨を質問させていただきました。
そのときの政府の答弁は、概要以下のようでございました。我が国の遺伝子組換え食品に対する安全審査はWTO・SPS協定に則している、また、表示制度はWTO・TBT協定に整合的である、そして、それぞれは必要、合理的な規制、あるいは正当な目的のための規制であって、いずれも差別的ではない態様で行っているから、たとえISDSで訴えられても負けることは想定されないというものでございました。
そこで、まずお伺いしたいのは、参考人におかれましてもそういうふうに理解されておられるのかどうか、これは天笠参考人、中村参考人、今村参考人の順でお答えいただければと思います。
天
天笠啓祐#10
○参考人(天笠啓祐君) まず、安全規制の話からしたいと思うんですけれども、今、遺伝子組換え食品においては、食品安全委員会の方で安全審査が行われます。それに基づいて安全と確認されたものが輸入されるという、そういう仕組みになっております。その安全審査の仕組みの基本になっておりますのがコーデックス委員会におけるいわゆる国際的な基準になっております。
しかしながら、私たちはコーデックス委員会のこの国際基準作りのときに非常に問題にしたのは何かといいますと、この国際基準の裁量権、国際基準の中にはいわゆる各国の裁量権が非常に大きいんですね。そのため、各国ごとにやはり裁量権が大きいものですから、いわゆるいろんなことが、範囲ができてしまうと。
その中で、日本の安全審査の仕組みというのは一体どういうものなのかというふうに考えた際に、今のこの安全審査の仕組みで基本となりますのが、DNAのいわゆる塩基配列、あるいはアミノ酸の配列と言ってもいいと思うんですけど、それと、あと人工的な胃液、腸液に投入した際の分解スピードとか、こういうふうに非常に簡単な安全性の評価で済んでしまう。しかも、それが開発企業のデータに基づくということになっておりますので、いわゆる第三者機関の評価ではないという、そういうところにも非常に問題があると思います。
それから、表示の問題でいいますと、やはり今アメリカでも表示制度が動き始めてきておりますけれども、国際的には、台湾ではかなり厳密な表示制度に切り替わりました。元々EUはかなり厳しい表示制度を持っていますし、ロシアや中国も厳しい表示制度を持っております。そういうことを考えますと、やはり日本も厳しい表示制度にすべきですけど、今は豆腐と納豆とみそ程度しか表示されないような非常に表示制度としてはお粗末な表示制度になっているというふうに思います。
以上であります。
この発言だけを見る →しかしながら、私たちはコーデックス委員会のこの国際基準作りのときに非常に問題にしたのは何かといいますと、この国際基準の裁量権、国際基準の中にはいわゆる各国の裁量権が非常に大きいんですね。そのため、各国ごとにやはり裁量権が大きいものですから、いわゆるいろんなことが、範囲ができてしまうと。
その中で、日本の安全審査の仕組みというのは一体どういうものなのかというふうに考えた際に、今のこの安全審査の仕組みで基本となりますのが、DNAのいわゆる塩基配列、あるいはアミノ酸の配列と言ってもいいと思うんですけど、それと、あと人工的な胃液、腸液に投入した際の分解スピードとか、こういうふうに非常に簡単な安全性の評価で済んでしまう。しかも、それが開発企業のデータに基づくということになっておりますので、いわゆる第三者機関の評価ではないという、そういうところにも非常に問題があると思います。
それから、表示の問題でいいますと、やはり今アメリカでも表示制度が動き始めてきておりますけれども、国際的には、台湾ではかなり厳密な表示制度に切り替わりました。元々EUはかなり厳しい表示制度を持っていますし、ロシアや中国も厳しい表示制度を持っております。そういうことを考えますと、やはり日本も厳しい表示制度にすべきですけど、今は豆腐と納豆とみそ程度しか表示されないような非常に表示制度としてはお粗末な表示制度になっているというふうに思います。
以上であります。
中
中村幹雄#11
○参考人(中村幹雄君) お手元にお配りしましたジェランガムK3B646という資料三ですけれども、これを見ていただくと非常に分かると思うんですね。これの一番最後のページに、これは食品安全委員会の健康影響評価書ですけれども、最後のページにCPケルコ社の資料というのが至るところに出てくるんですね。だから、例えば⑦とか⑧というのは、まさに遺伝子そのものをどこをどういじったかということが分かる塩基配列のデータを出しなさいということなんですね。
もしもISDSがこのときに、これは僕がやった仕事の一つですけれども、このときに通っていたら、じゃ、CPケルコ社に、と交渉したわけですけれども、条件が違いますね。当時であれば、お互いの相互互恵というのがウイン・ウインだから、こうだから厚生労働省がこういう基準で出せと言っているんだから出してくれよと、おたくが出すことによってあなた方も利益になるんだろうという説得をしてきたわけですね。でも、ISDSになったら、じゃ、どうかということになると、僕がもしその交渉の当事者に、CPケルコと交渉する当事者にいたとしたら、少し状況は変わったと思いますね。非常に難しい、通ってしまえば。ISDSがちょろちょろしていたら、それは思い切ったことを言えない。モンサントまで私乗り込んでやりましたけれども、じゃ、やれたかなということを今から思えば思いますね。それを申し上げて、答えだと僕は思います。
だから、安全評価書ができなかっただろう、できなければこのジェランガムは日本で認められないから販売されない、それはお互いにとっていいことにならない。もしそうであれば、規制を全く緩和して、安全委員会の評価を物すごく簡単にしてしまう、必要なデータなしでも認めてしまう、どっちかになるんじゃないかと、こう思っています。それがお答えです。
この発言だけを見る →もしもISDSがこのときに、これは僕がやった仕事の一つですけれども、このときに通っていたら、じゃ、CPケルコ社に、と交渉したわけですけれども、条件が違いますね。当時であれば、お互いの相互互恵というのがウイン・ウインだから、こうだから厚生労働省がこういう基準で出せと言っているんだから出してくれよと、おたくが出すことによってあなた方も利益になるんだろうという説得をしてきたわけですね。でも、ISDSになったら、じゃ、どうかということになると、僕がもしその交渉の当事者に、CPケルコと交渉する当事者にいたとしたら、少し状況は変わったと思いますね。非常に難しい、通ってしまえば。ISDSがちょろちょろしていたら、それは思い切ったことを言えない。モンサントまで私乗り込んでやりましたけれども、じゃ、やれたかなということを今から思えば思いますね。それを申し上げて、答えだと僕は思います。
だから、安全評価書ができなかっただろう、できなければこのジェランガムは日本で認められないから販売されない、それはお互いにとっていいことにならない。もしそうであれば、規制を全く緩和して、安全委員会の評価を物すごく簡単にしてしまう、必要なデータなしでも認めてしまう、どっちかになるんじゃないかと、こう思っています。それがお答えです。
今
今村知明#12
○参考人(今村知明君) 御質問の趣旨が、ISDSになったら負けるかという御趣旨であるので、私はそれは負けないというふうに思います。それは、元々、ISDSはSPSの範囲内であればそもそも係争にならないし、係争になっても負けないということが決まっているわけですね。
じゃ、そのSPS、何が決めているんですかといったら、先ほどのコーデックスの基準で決めておりまして、このコーデックスの基準が非常に曖昧だということが逆に幸いしていまして、非常に裁量権があると。非常に厳しい国から非常に緩い国まであって、その中で、幅がある中で、じゃ、日本が今の基準を変えなきゃいけないような場面が想定できるかといったら、裁量権の中に全て収まっているので、そういう意味ではTPPが入ってきてこれに負けるというようなことはないんじゃないかというふうに思います。
また、ISDSそのものは、デメリットも強調されていますけれども、メリットも私はあると思っていまして、実際、私自身もいろんな紛争処理に関わったことがあるんですけれども、相手国から情報が入ってこないことによって実際に取り締まることができないというようなケースも多々ありました。例えば、先ほどプライマーの、プライマーというのは、検査するために、確定するための情報というのはなかなか相手国からはもらえないというふうなことがあって、それがちゃんともらえるというのはメリットじゃないかなというふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →じゃ、そのSPS、何が決めているんですかといったら、先ほどのコーデックスの基準で決めておりまして、このコーデックスの基準が非常に曖昧だということが逆に幸いしていまして、非常に裁量権があると。非常に厳しい国から非常に緩い国まであって、その中で、幅がある中で、じゃ、日本が今の基準を変えなきゃいけないような場面が想定できるかといったら、裁量権の中に全て収まっているので、そういう意味ではTPPが入ってきてこれに負けるというようなことはないんじゃないかというふうに思います。
また、ISDSそのものは、デメリットも強調されていますけれども、メリットも私はあると思っていまして、実際、私自身もいろんな紛争処理に関わったことがあるんですけれども、相手国から情報が入ってこないことによって実際に取り締まることができないというようなケースも多々ありました。例えば、先ほどプライマーの、プライマーというのは、検査するために、確定するための情報というのはなかなか相手国からはもらえないというふうなことがあって、それがちゃんともらえるというのはメリットじゃないかなというふうに思っております。
以上です。
古
古賀友一郎#13
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
そのコーデックスの基準がかなり幅が広いというのはお二方から出まして、天笠参考人からは我が国の制度がかえって緩いのが問題じゃないかというようなお話もありました。
私がお伺いしたかったのは、ISDSで撤廃に追い込まれるかどうかというところだったもので、そういう程度の広い範囲の中での緩い規制である我が国、仮にそうだとすれば、そういったものが、そういったものすら撤廃に追い込まれる、そういう可能性は低いというふうに考えていいんでしょうか。もう一回、ちょっと天笠参考人に伺いたいと思います。
この発言だけを見る →そのコーデックスの基準がかなり幅が広いというのはお二方から出まして、天笠参考人からは我が国の制度がかえって緩いのが問題じゃないかというようなお話もありました。
私がお伺いしたかったのは、ISDSで撤廃に追い込まれるかどうかというところだったもので、そういう程度の広い範囲の中での緩い規制である我が国、仮にそうだとすれば、そういったものが、そういったものすら撤廃に追い込まれる、そういう可能性は低いというふうに考えていいんでしょうか。もう一回、ちょっと天笠参考人に伺いたいと思います。
天
天笠啓祐#14
○参考人(天笠啓祐君) うっかり質問の内容を言うのを忘れまして、申し訳ありません。
ISDS条項によって安全審査が撤廃に追い込まれるか、あるいはその表示の問題がどうかといったときに、やはり安全審査の一層の緩和は可能性としてはあると思います。それから、まさにこのコーデックスの範囲内においてやはり更に緩和されるという可能性はあると思います。それから、表示に関してもやっぱり、これはいわゆる貿易障壁に当たるといったときに、緩和という可能性ももちろん、いわゆる可能性もあると思います。
これはどうしてかといいますと、やはり一番大きな問題は、利害関係者がこの中に、いわゆる政府機関による強制規格、任意規格及び適合性評価手続などの作成に参加することを認めるということになっておりますので、例えばそういうモンサントのような企業が介入した場合には、こういうところに入った場合には、当然表示に関して、元々、日本の表示制度というのは貿易障壁に当たるということを主張してきた企業ですので、ですから、そういうことは十分にあり得ると思います。
この発言だけを見る →ISDS条項によって安全審査が撤廃に追い込まれるか、あるいはその表示の問題がどうかといったときに、やはり安全審査の一層の緩和は可能性としてはあると思います。それから、まさにこのコーデックスの範囲内においてやはり更に緩和されるという可能性はあると思います。それから、表示に関してもやっぱり、これはいわゆる貿易障壁に当たるといったときに、緩和という可能性ももちろん、いわゆる可能性もあると思います。
これはどうしてかといいますと、やはり一番大きな問題は、利害関係者がこの中に、いわゆる政府機関による強制規格、任意規格及び適合性評価手続などの作成に参加することを認めるということになっておりますので、例えばそういうモンサントのような企業が介入した場合には、こういうところに入った場合には、当然表示に関して、元々、日本の表示制度というのは貿易障壁に当たるということを主張してきた企業ですので、ですから、そういうことは十分にあり得ると思います。
古
古賀友一郎#15
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
撤廃かどうかということはちょっと言及は避けられましたけれども、緩和についてはちょっと懸念を持たれているということのようでございました。
ちょっと時間の都合がございますので、次に進みたいと思います。次は、いわゆる予防原則に関してお伺いしたいと思います。
この予防原則というのは、どうもいまだ定義そのものが確立しているわけではないようでありますけれども、趣旨としては、新技術などが環境や人の健康に取り返しの付かない影響を及ぼすおそれがある場合に、科学的根拠が不十分であっても予防的に規制することができるという考え方のことをいうようでございまして、当委員会でも肥育ホルモンを投入した牛肉の輸入規制をめぐって議論が交わされました。
こうした考えは、このTPPのベースとなっているSPS協定五条七においても取り入れられているということでございまして、科学的根拠が不十分な場合でも、入手可能な適切な情報に基づきまして暫定的に衛生植物検疫措置を採用することができるというふうになっております。
一定の情報に基づいてということでございますので、単に主観的な判断では駄目ですよということぐらいはこれは分かるわけですが、じゃ、どの程度の客観的な情報に基づけば許容されるんだろうかと。この条文によりますと、関連国際機関から得られる情報及び他の加盟国が適用している衛生植物検疫措置から得られる情報を含む入手可能な適切な情報というふうに規定はされておりますけれども、国際機関や他の加盟国が援用している情報はよいように読めるわけですが、含むとなっておりますので、それ以外の情報でも許容される余地はあるように読めるわけであります。
そこでお伺いしたいのは、一体最低どの程度の情報に基づけばこの暫定措置をとることが許容されるんだろうかなと。非常にもやもや感がある部分なんですけれども、参考人の皆様にちょっと、知見をお持ちであれば御教示いただければと思います。これは、それでは次は中村先生、今村先生、天笠先生の順でお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →撤廃かどうかということはちょっと言及は避けられましたけれども、緩和についてはちょっと懸念を持たれているということのようでございました。
ちょっと時間の都合がございますので、次に進みたいと思います。次は、いわゆる予防原則に関してお伺いしたいと思います。
この予防原則というのは、どうもいまだ定義そのものが確立しているわけではないようでありますけれども、趣旨としては、新技術などが環境や人の健康に取り返しの付かない影響を及ぼすおそれがある場合に、科学的根拠が不十分であっても予防的に規制することができるという考え方のことをいうようでございまして、当委員会でも肥育ホルモンを投入した牛肉の輸入規制をめぐって議論が交わされました。
こうした考えは、このTPPのベースとなっているSPS協定五条七においても取り入れられているということでございまして、科学的根拠が不十分な場合でも、入手可能な適切な情報に基づきまして暫定的に衛生植物検疫措置を採用することができるというふうになっております。
一定の情報に基づいてということでございますので、単に主観的な判断では駄目ですよということぐらいはこれは分かるわけですが、じゃ、どの程度の客観的な情報に基づけば許容されるんだろうかと。この条文によりますと、関連国際機関から得られる情報及び他の加盟国が適用している衛生植物検疫措置から得られる情報を含む入手可能な適切な情報というふうに規定はされておりますけれども、国際機関や他の加盟国が援用している情報はよいように読めるわけですが、含むとなっておりますので、それ以外の情報でも許容される余地はあるように読めるわけであります。
そこでお伺いしたいのは、一体最低どの程度の情報に基づけばこの暫定措置をとることが許容されるんだろうかなと。非常にもやもや感がある部分なんですけれども、参考人の皆様にちょっと、知見をお持ちであれば御教示いただければと思います。これは、それでは次は中村先生、今村先生、天笠先生の順でお答えいただければと思います。
中
中村幹雄#16
○参考人(中村幹雄君) 予防原則については幾つか例を挙げて御説明したいと思うんですが、例えば、これはTPP参加国ではないですけれども、英国は今、アゾ系タール色素が子供の多動に影響するかもしれないということで、アゾ系タール色素を食品に使うのをやめなさいということで、やめた企業の名前とブランド名を全部ホームページに書いているわけですね。そういうことを英国はやっている。日本はそうじゃない。これ、予防原則のやり方の一つの例だと思うんですね。
それから、先般このTPP特別委員会で、アルミニウム含有添加物四品目どうするのかということをたしか共産党の吉良参議院議員が御質問された議論があったと思うんですけれども、この中で、先ほどのコーデックスでよく出てきますが、コーデックスのGSFAではその中の四品目は既にもうないわけですね。というのは、国際汎用添加物というのは、その四十六品目はコーデックス、すなわちJECFAで認められていて、EU及び英国で認められているという、そういう三つの条件をクリアしたものを国際汎用添加物として我が国は事業者の申請がなくても厚生労働省は責任持って認可していくということを諸外国に約束してきたわけですね。これは二〇〇二年の事件が起こってからそうなったわけですよ。しかし、もう既に矛盾が出ているわけです。アメリカが今この四品目を早く認めなさいと言っているけど、しかし、もうコーデックス見たら、GSFAの中でもう二つ消えちゃっているわけですよ。じゃ、そういう中で厚生労働省どうされるのかなと、僕は傍聴させてもらったときにそう思いましたね。
だから、予防原則でもって、アルミニウムについては子供さんに対しての影響がある、日本の場合でも、国立衛生試験所の先生が若年者で安全量を超えている可能性があるということを指摘されていると、そういうお話もこの間あったと思うんですね。だから、そういう立場から、じゃ、日本はどうしていくのかということじゃないかなと、こう思います。事例を挙げて恐縮です。
この発言だけを見る →それから、先般このTPP特別委員会で、アルミニウム含有添加物四品目どうするのかということをたしか共産党の吉良参議院議員が御質問された議論があったと思うんですけれども、この中で、先ほどのコーデックスでよく出てきますが、コーデックスのGSFAではその中の四品目は既にもうないわけですね。というのは、国際汎用添加物というのは、その四十六品目はコーデックス、すなわちJECFAで認められていて、EU及び英国で認められているという、そういう三つの条件をクリアしたものを国際汎用添加物として我が国は事業者の申請がなくても厚生労働省は責任持って認可していくということを諸外国に約束してきたわけですね。これは二〇〇二年の事件が起こってからそうなったわけですよ。しかし、もう既に矛盾が出ているわけです。アメリカが今この四品目を早く認めなさいと言っているけど、しかし、もうコーデックス見たら、GSFAの中でもう二つ消えちゃっているわけですよ。じゃ、そういう中で厚生労働省どうされるのかなと、僕は傍聴させてもらったときにそう思いましたね。
だから、予防原則でもって、アルミニウムについては子供さんに対しての影響がある、日本の場合でも、国立衛生試験所の先生が若年者で安全量を超えている可能性があるということを指摘されていると、そういうお話もこの間あったと思うんですね。だから、そういう立場から、じゃ、日本はどうしていくのかということじゃないかなと、こう思います。事例を挙げて恐縮です。
今
今村知明#17
○参考人(今村知明君) 御質問、どこまで暫定措置が入れられるかということで、非常に難しい質問だというふうに思います。
私も、大前提として予防原則の考え方に各国に差があることをまず説明したいと思うんですけれども、現実、TPP、WTO、SPS、各国で考えている予防原則の考え方に違いがあります。言葉としての定義は非常に似通っていますけれども、現実に打っている施策では差が出てきます。例えば、先ほどあった肥育ホルモンのような話でいえば、ヨーロッパはWTOでパネルで負けてもまだ続けているということですので、まさに参照すべき情報というのを国際的に認められないというものでも止めているという状況もあります。逆に、それで国際的に認められているということであれば従うという国もあるでしょうから、国単位によってこの予防原則の考え方が違います。
それもまたヨーロッパから見たら、日本も止めている食品もたくさんありますので、立場が変わればその基準というのは変わっていくというふうな状況があって、定義そのものが非常に曖昧で、非常に便利に貿易障壁として使われているという面が否めないというふうに思います。
基本的には、他国で止めているというふうな情報があればそれは参照するべきことだと思いますし、自国の毒性基準を見たときに、例えば有症状を示すLOAELという基準がありますけれども、それに対して超えていくようなものが入っているということであれば当然それは止めるべきですし、安全係数一〇〇掛けたところまでが、普通は百倍希釈しても基準として用いられたりしますので、ある程度危険性がないというところまで下げて止めていくということもできるんじゃないかというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →私も、大前提として予防原則の考え方に各国に差があることをまず説明したいと思うんですけれども、現実、TPP、WTO、SPS、各国で考えている予防原則の考え方に違いがあります。言葉としての定義は非常に似通っていますけれども、現実に打っている施策では差が出てきます。例えば、先ほどあった肥育ホルモンのような話でいえば、ヨーロッパはWTOでパネルで負けてもまだ続けているということですので、まさに参照すべき情報というのを国際的に認められないというものでも止めているという状況もあります。逆に、それで国際的に認められているということであれば従うという国もあるでしょうから、国単位によってこの予防原則の考え方が違います。
それもまたヨーロッパから見たら、日本も止めている食品もたくさんありますので、立場が変わればその基準というのは変わっていくというふうな状況があって、定義そのものが非常に曖昧で、非常に便利に貿易障壁として使われているという面が否めないというふうに思います。
基本的には、他国で止めているというふうな情報があればそれは参照するべきことだと思いますし、自国の毒性基準を見たときに、例えば有症状を示すLOAELという基準がありますけれども、それに対して超えていくようなものが入っているということであれば当然それは止めるべきですし、安全係数一〇〇掛けたところまでが、普通は百倍希釈しても基準として用いられたりしますので、ある程度危険性がないというところまで下げて止めていくということもできるんじゃないかというふうに思います。
以上です。
天
天笠啓祐#18
○参考人(天笠啓祐君) 予防原則は確かに難しい、範囲を決めるというのは大変難しいと思います。それはもう基本だと思うんですけれども。ですから、疑わしい段階で予防するという考え方ですので、疑わしい根拠のないものに関しては、疑わしいと言われるものがない限りはやっぱりそれはあり得ないと思うんですけれども。ですから、どこまでどの程度を疑わしいとするかというのは非常に難しいとは思います。
しかしながら、例えばこの予防原則が最初に登場してきたというのは、ドイツのシュバルツバルトのいわゆる酸性雨による枯死の問題だったわけで、環境問題がやはりこの予防原則では大変大きな問題になっておりまして、環境破壊も食の安全も同じなんですけれども、結果が起きてからではやっぱり遅過ぎる、そのために事前にどうやって防ぐかというのを確立しなくちゃいけないよというところから始まっておりますし、日本でも四大公害裁判でこの予防原則というのがやはり大事だということがうたわれておりまして、日本はある意味では予防原則の先進国と言われておりまして、そういう意味ではやはり予防原則というものを日本でどういう範囲でどういうふうにして確立したらいいかというのをちゃんと世界に先導していく、そういう役割はやっぱり必要だと思うんです、日本でこそ。
ですから、そういう意味では、範囲としては曖昧かもしれないんですけれども、でも消費者はどうしても疑わしいときにはやっぱり避けますので、ですから、そう考えますと、そういうのも含めて、ある意味ではそれは感情的と思われるかもしれませんけれども、そういうものも含めて予防原則についてきっちりやはり日本で確立していただけると有り難いなと実は思っております。
この発言だけを見る →しかしながら、例えばこの予防原則が最初に登場してきたというのは、ドイツのシュバルツバルトのいわゆる酸性雨による枯死の問題だったわけで、環境問題がやはりこの予防原則では大変大きな問題になっておりまして、環境破壊も食の安全も同じなんですけれども、結果が起きてからではやっぱり遅過ぎる、そのために事前にどうやって防ぐかというのを確立しなくちゃいけないよというところから始まっておりますし、日本でも四大公害裁判でこの予防原則というのがやはり大事だということがうたわれておりまして、日本はある意味では予防原則の先進国と言われておりまして、そういう意味ではやはり予防原則というものを日本でどういう範囲でどういうふうにして確立したらいいかというのをちゃんと世界に先導していく、そういう役割はやっぱり必要だと思うんです、日本でこそ。
ですから、そういう意味では、範囲としては曖昧かもしれないんですけれども、でも消費者はどうしても疑わしいときにはやっぱり避けますので、ですから、そう考えますと、そういうのも含めて、ある意味ではそれは感情的と思われるかもしれませんけれども、そういうものも含めて予防原則についてきっちりやはり日本で確立していただけると有り難いなと実は思っております。
古
古賀友一郎#19
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
やっぱりなかなか本当に難しい問題だなというのが改めてよく分かりました。
この暫定措置を取り入れる幅ですね、これをどの程度認めるかによってこの予防原則がどれぐらい実質化されるかというところはかなり変わってくるんだなということは私も思っておりまして、国際社会はまだ手探りのようでありまして、逆に言えば、そのことがこの不安の一因になっているのかなと、こういうふうに思いましたが、ただ、いずれにしても、この問題はTPPによって追加的に生じる問題ではなくて、もう既に現にある問題だということだろうと思うわけであります。
ちょっと時間が少なくなってまいりましたので、次に用意していた質問は割愛いたしますけれども、今回のいろんなお話を伺っておりまして、TPPにまつわる問題とTPP以前の問題、現状の問題、これはちょっとごっちゃになっている面があるのかなというのは印象として持ちましたので、そこはきっちり分けて議論をする必要があるんだと思いました。客観的な安全基準も科学の進歩によって変わりますし、主観的な安心感もこれは安全基準とはまた別ですので、ここのところの問題も難しいんだなと思いました。
いろいろ本当に参考になる御意見ありがとうございました。これで私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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この発言だけを見る →やっぱりなかなか本当に難しい問題だなというのが改めてよく分かりました。
この暫定措置を取り入れる幅ですね、これをどの程度認めるかによってこの予防原則がどれぐらい実質化されるかというところはかなり変わってくるんだなということは私も思っておりまして、国際社会はまだ手探りのようでありまして、逆に言えば、そのことがこの不安の一因になっているのかなと、こういうふうに思いましたが、ただ、いずれにしても、この問題はTPPによって追加的に生じる問題ではなくて、もう既に現にある問題だということだろうと思うわけであります。
ちょっと時間が少なくなってまいりましたので、次に用意していた質問は割愛いたしますけれども、今回のいろんなお話を伺っておりまして、TPPにまつわる問題とTPP以前の問題、現状の問題、これはちょっとごっちゃになっている面があるのかなというのは印象として持ちましたので、そこはきっちり分けて議論をする必要があるんだと思いました。客観的な安全基準も科学の進歩によって変わりますし、主観的な安心感もこれは安全基準とはまた別ですので、ここのところの問題も難しいんだなと思いました。
いろいろ本当に参考になる御意見ありがとうございました。これで私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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林
林芳正#20
○委員長(林芳正君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。
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この発言だけを見る →本日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。
─────────────
田
田名部匡代#21
○田名部匡代君 民進党の田名部匡代でございます。
参考人の皆様、今日はどうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
TPP、この議論が始まって、特にこの食の安全、安心ということに関しては私もいろんな方とお話をしますけれども、どちらかというとやはり女性であるとか、またお子さんを持ったお母さん方、こういう方々とお話をしたときに、本当に私たちが安全を確認できるような表示が義務付けられるだろうか、そして大量に海外から輸入されて、それらが自分たちの健康に問題ないのだろうか、こういった心配の声を聞くことがあります。
一つは、やはり今議論を通じて、その議論を御覧になっている多くの国民の皆様がそれを確信を持てずにいるということだと思うんですね。食の安全、安心だけではないんですけれども、こうしたこれまでの衆議院、参議院を通じてその議論を見ていても、何か賛成の側は、大丈夫なんだ、安心なんです、問題ないんですよと言う。でも、なかなかそれは単純には納得できるものではない。逆に、一方、私自身もそうですけれども、反対をする側は、こういう問題がありますよと言う。それというのは必ずしももう起こっていることではないので、これから未来で起こる可能性を含めて議論がなされているわけです。
ただ、やはり、私たち国会に身を置く者として、国民の健康であるとか、また命であるとか、安全というものにしっかりと責任を持っていかなければならない、そこに少しでも可能性、危険であるとか不安要素であるとか、そういったものが含まれるのであれば、しっかりとそれに応えていく責務があるんだろうと、そんなふうに思っているわけであります。
一つ、先ほども中村参考人の方から少し御発言ありましたけれども、今の現状でもまだまだ日本国内では不十分なものがあるんだろうと思うんです。
それの一つは検査体制であります。これ、大臣の答弁でも、例えば、体制は強化しているんだとおっしゃっておりまして、食品衛生監視員、これ増員を図っているという御答弁が過去にあったんですね。でも、調べてみると、二〇一五年には七名の増員、二〇一六年には僅か二名の増員、そして来年は十九名の増員を目指している、トータルで四百八名。年々輸入の届出というものが増えていて、現段階でたしか二百二十五万件程度だと思います。これが更に増えていく可能性が考えられるわけでありまして、TPPにかかわらず、今の段階で国内の食の安全、安心を守る体制ができていないのではないかなと私自身感じています。
今の現状と、そしてこれから起こり得る可能性について、やはり日本は今後どういう体制をつくっていくべきなのか、何が不十分でこれからどうあるべきなのか、それぞれの皆様にお答えをいただきたいと思います。今村参考人からお願いいたします。
この発言だけを見る →参考人の皆様、今日はどうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
TPP、この議論が始まって、特にこの食の安全、安心ということに関しては私もいろんな方とお話をしますけれども、どちらかというとやはり女性であるとか、またお子さんを持ったお母さん方、こういう方々とお話をしたときに、本当に私たちが安全を確認できるような表示が義務付けられるだろうか、そして大量に海外から輸入されて、それらが自分たちの健康に問題ないのだろうか、こういった心配の声を聞くことがあります。
一つは、やはり今議論を通じて、その議論を御覧になっている多くの国民の皆様がそれを確信を持てずにいるということだと思うんですね。食の安全、安心だけではないんですけれども、こうしたこれまでの衆議院、参議院を通じてその議論を見ていても、何か賛成の側は、大丈夫なんだ、安心なんです、問題ないんですよと言う。でも、なかなかそれは単純には納得できるものではない。逆に、一方、私自身もそうですけれども、反対をする側は、こういう問題がありますよと言う。それというのは必ずしももう起こっていることではないので、これから未来で起こる可能性を含めて議論がなされているわけです。
ただ、やはり、私たち国会に身を置く者として、国民の健康であるとか、また命であるとか、安全というものにしっかりと責任を持っていかなければならない、そこに少しでも可能性、危険であるとか不安要素であるとか、そういったものが含まれるのであれば、しっかりとそれに応えていく責務があるんだろうと、そんなふうに思っているわけであります。
一つ、先ほども中村参考人の方から少し御発言ありましたけれども、今の現状でもまだまだ日本国内では不十分なものがあるんだろうと思うんです。
それの一つは検査体制であります。これ、大臣の答弁でも、例えば、体制は強化しているんだとおっしゃっておりまして、食品衛生監視員、これ増員を図っているという御答弁が過去にあったんですね。でも、調べてみると、二〇一五年には七名の増員、二〇一六年には僅か二名の増員、そして来年は十九名の増員を目指している、トータルで四百八名。年々輸入の届出というものが増えていて、現段階でたしか二百二十五万件程度だと思います。これが更に増えていく可能性が考えられるわけでありまして、TPPにかかわらず、今の段階で国内の食の安全、安心を守る体制ができていないのではないかなと私自身感じています。
今の現状と、そしてこれから起こり得る可能性について、やはり日本は今後どういう体制をつくっていくべきなのか、何が不十分でこれからどうあるべきなのか、それぞれの皆様にお答えをいただきたいと思います。今村参考人からお願いいたします。
今
今村知明#22
○参考人(今村知明君) 御質問ありがとうございます。
検査体制の問題について人数が足りているかという御質問で、もう全く足りていないというふうに思います。海外の検査機関に比べても、日本の検査機関、十分とは言えない状況ですし、今大量の検査をすることを求められているんですけれども、それを実施する人数が全く足りないという状況であります。
ですので、今の人数でたくさんやれということ自身無理があるので、たくさん検査するべきだというのは私もそう思うんですけれども、それに見合うだけの人と資源を投入するべきだと思いますし、もっともっと充実した検査体制をつくるべきだというふうに考えております。
この発言だけを見る →検査体制の問題について人数が足りているかという御質問で、もう全く足りていないというふうに思います。海外の検査機関に比べても、日本の検査機関、十分とは言えない状況ですし、今大量の検査をすることを求められているんですけれども、それを実施する人数が全く足りないという状況であります。
ですので、今の人数でたくさんやれということ自身無理があるので、たくさん検査するべきだというのは私もそう思うんですけれども、それに見合うだけの人と資源を投入するべきだと思いますし、もっともっと充実した検査体制をつくるべきだというふうに考えております。
中
中村幹雄#23
○参考人(中村幹雄君) 二点あると思います。
一点は、今の体制で、人、物、金の話で、人でいえば、さっき申し上げたように、三十三年前、厚生省の課長が、自分のところ十一人だ、FDAは三百五十人いる、カナダでも百五十人だとおっしゃったんですね。数年前、二、三年前ですけれども、国立衛生試験所の先生が雑誌に書いておられたのは、FDAで今九千六百人という話されたんですね。たしかワシントンDCの近くの元軍港のところにFDAは移管されて、二十七のたしかビルを建てて、その九千六百人という方で働いておられるんですよ。
じゃ、厚生労働省はどうですかという話なんですね。これは多分、僕よく分かりませんけれども、総定員法というのがあって、そこを大幅に増やせないという多分問題があるのでしょうね。となれば、さっき申し上げたように、これ行政マターというよりは、むしろ国会でどうこうされるという話じゃないかと。そこのところで人の手当てをしない限り、厚労省に迫ったとしても無理じゃないかと、こう思うんですね。それが証拠に、消費者庁をつくって食品表示をやったときに、じゃ、厚生労働省から何人の方が行ったのかですね。たしかたった二人しかあのときに厚労省から移管できなかった。人が、定員がいないんですよ。
もっと言えば、検査やっていた、そこを指導していたのは国立衛試の大阪支所なんですね。大阪支所も潰しましたよね、厚労省は。それだけの人員をどこかへ持っていかなきゃいかぬから。大阪支所で神戸の検疫所を指導したりとか、あるいは食品添加物の調査、マーケットバスケット方式の調査のまとめとか、非常に先進的なことを大阪でやっておられたんですよ。そこを潰してしまった、片肺にしてしまった。ここが第一の点の問題です。
もう一個は制度の点ですね。非常に誤解があるのは、何か日本とアメリカと比べたときに、アメリカの制度が非常に厳しいんだということを御理解なさっていない。すなわち、二〇一一年のFSMA、フード・セーフティー・モダニゼーション・アクト、HR2751という法律をオバマ大統領が一月にサインをした。それのまず第一は、全部アメリカで売りたいんだったら世界中全部、国内問わず登録せいと。多分四十万件ぐらい登録するだろうとおっしゃっておられた。今二十万件ぐらいに多分なりつつあるわけですが、日本は出遅れて、最初百社ぐらいだったんです。今もう一万社超えて世界で第二位になりましたけど、要はまず登録させるんですね。
その二つ目は、検査に入るわけ、査察に。アメリカのFDAが査察に入る。日本もかなりの会社に今査察に入っていますよ。だから、要は入ってくる食品を検査するということも大事ですけれども、制度としてFSMAのような制度をつくって、まず日本に来るものだったら全部、会社は中国も含めて全部登録、全世界登録させて、そこに査察に行くと。そうしたら、先ほどおっしゃった四十八時間とかそんなのなくても、安心して、あるいは安全なものが入ってくるような工場からだったら検査しなくてもいいんじゃないですか。それがHACCPという制度だと僕は思うし、そういうように二つのこと、人、物、金の特に人のことの手当てをやっていただくこと。それから、制度的にはアメリカのFSMAを倣って、ああいった食品安全法を、根本的な法律を日本も作るべきじゃないかと。
このように、口幅ったくて失礼ですが、申し訳ないんですけれども、そういう法律を是非とも作っていただきたいと。
アメリカは自分たちの国民を守るためなんですよ。よく消費者の方々が誤解するんですね。FSMAはアメリカ国民を守るためにあって、日本国民を守るためのものじゃないんですよ。そこ、よく誤解されていますね。だから、我が国にも、対等、平等でやっていくんだったら、国民を守るんだったら、食品安全法なりを作ってきっちりとやっていっていただく、そういう制度的な手当てが必要だと思います。
以上です。
この発言だけを見る →一点は、今の体制で、人、物、金の話で、人でいえば、さっき申し上げたように、三十三年前、厚生省の課長が、自分のところ十一人だ、FDAは三百五十人いる、カナダでも百五十人だとおっしゃったんですね。数年前、二、三年前ですけれども、国立衛生試験所の先生が雑誌に書いておられたのは、FDAで今九千六百人という話されたんですね。たしかワシントンDCの近くの元軍港のところにFDAは移管されて、二十七のたしかビルを建てて、その九千六百人という方で働いておられるんですよ。
じゃ、厚生労働省はどうですかという話なんですね。これは多分、僕よく分かりませんけれども、総定員法というのがあって、そこを大幅に増やせないという多分問題があるのでしょうね。となれば、さっき申し上げたように、これ行政マターというよりは、むしろ国会でどうこうされるという話じゃないかと。そこのところで人の手当てをしない限り、厚労省に迫ったとしても無理じゃないかと、こう思うんですね。それが証拠に、消費者庁をつくって食品表示をやったときに、じゃ、厚生労働省から何人の方が行ったのかですね。たしかたった二人しかあのときに厚労省から移管できなかった。人が、定員がいないんですよ。
もっと言えば、検査やっていた、そこを指導していたのは国立衛試の大阪支所なんですね。大阪支所も潰しましたよね、厚労省は。それだけの人員をどこかへ持っていかなきゃいかぬから。大阪支所で神戸の検疫所を指導したりとか、あるいは食品添加物の調査、マーケットバスケット方式の調査のまとめとか、非常に先進的なことを大阪でやっておられたんですよ。そこを潰してしまった、片肺にしてしまった。ここが第一の点の問題です。
もう一個は制度の点ですね。非常に誤解があるのは、何か日本とアメリカと比べたときに、アメリカの制度が非常に厳しいんだということを御理解なさっていない。すなわち、二〇一一年のFSMA、フード・セーフティー・モダニゼーション・アクト、HR2751という法律をオバマ大統領が一月にサインをした。それのまず第一は、全部アメリカで売りたいんだったら世界中全部、国内問わず登録せいと。多分四十万件ぐらい登録するだろうとおっしゃっておられた。今二十万件ぐらいに多分なりつつあるわけですが、日本は出遅れて、最初百社ぐらいだったんです。今もう一万社超えて世界で第二位になりましたけど、要はまず登録させるんですね。
その二つ目は、検査に入るわけ、査察に。アメリカのFDAが査察に入る。日本もかなりの会社に今査察に入っていますよ。だから、要は入ってくる食品を検査するということも大事ですけれども、制度としてFSMAのような制度をつくって、まず日本に来るものだったら全部、会社は中国も含めて全部登録、全世界登録させて、そこに査察に行くと。そうしたら、先ほどおっしゃった四十八時間とかそんなのなくても、安心して、あるいは安全なものが入ってくるような工場からだったら検査しなくてもいいんじゃないですか。それがHACCPという制度だと僕は思うし、そういうように二つのこと、人、物、金の特に人のことの手当てをやっていただくこと。それから、制度的にはアメリカのFSMAを倣って、ああいった食品安全法を、根本的な法律を日本も作るべきじゃないかと。
このように、口幅ったくて失礼ですが、申し訳ないんですけれども、そういう法律を是非とも作っていただきたいと。
アメリカは自分たちの国民を守るためなんですよ。よく消費者の方々が誤解するんですね。FSMAはアメリカ国民を守るためにあって、日本国民を守るためのものじゃないんですよ。そこ、よく誤解されていますね。だから、我が国にも、対等、平等でやっていくんだったら、国民を守るんだったら、食品安全法なりを作ってきっちりとやっていっていただく、そういう制度的な手当てが必要だと思います。
以上です。
天
天笠啓祐#24
○参考人(天笠啓祐君) 以前、スターリンク事件というのが起きたことがあるんですけれども、アメリカの遺伝子組換えトウモロコシで、日本で未承認のものが、アメリカでも未承認でした。アレルギーを引き起こす可能性があるということで、アメリカでも未承認のものが出回っていたことがあるんですけれども、これの検査を最初にしたのが私たち民間の団体だったんですね。
こういうものが検出されたというので私たちもびっくりしたわけですけれども、要するにそういうものがやはり日本に素通りで入ってきていた。アメリカでも未承認なのが何で日本でも入ってくるんだろうかというのは、やっぱりその辺はすごくびっくりいたしましたけれども、そういう意味で、こういう問題というのは新しい分野で次々と問題が起きてくる。それに対してどう対応していったらいいかといったときに、今の数では絶対的にやっぱり不足、これはもう明らかなんですね。
私たち、自前で検査もしていますけれども、アメリカでもそういう自前で検査をしている団体がありまして、マムズ・アクロス・アメリカという、アメリカ中のお母さんというふうに訳しているんですけれども、こういうお母さんの組織がありまして、子供たちがアレルギーですとか多動症ですとか、いろいろな健康被害が広がっている、それと農薬との関係というのをやっぱり調べてみようということで、自前で検査をしている団体があるんですね。
そこがやはり、今回私たちもびっくりしたんですけれども、除草剤のグリホサートが、これがワクチンから見付かったんです、この検査で。これはやっぱり私たちもびっくりですけれども、なぜワクチンで見付かったかというと、ワクチンには安定剤でゼラチンが使われているんですね。そのゼラチンの原料が豚の靱帯、いわゆる豚が使われておりまして、その豚の飼料に遺伝子組換えのトウモロコシが使われているわけです。そのために除草剤がそのワクチンの中に入ってきた。そういうことを検査して、もう私たちもびっくりしたわけですけれども、これは本当にちゃんとした検査機関でやっておりますので。そういうことが起きました。
ですから、もうこういうふうに新しい分野で次々と起きておりますので、そういう意味では情報をきっちりキャッチする、そういう力が検査の体制の中では大事ですし、そういう新しい分野で是非とも取り組めるような、そういう体制づくりというものもやっぱり大事だと思います。
この発言だけを見る →こういうものが検出されたというので私たちもびっくりしたわけですけれども、要するにそういうものがやはり日本に素通りで入ってきていた。アメリカでも未承認なのが何で日本でも入ってくるんだろうかというのは、やっぱりその辺はすごくびっくりいたしましたけれども、そういう意味で、こういう問題というのは新しい分野で次々と問題が起きてくる。それに対してどう対応していったらいいかといったときに、今の数では絶対的にやっぱり不足、これはもう明らかなんですね。
私たち、自前で検査もしていますけれども、アメリカでもそういう自前で検査をしている団体がありまして、マムズ・アクロス・アメリカという、アメリカ中のお母さんというふうに訳しているんですけれども、こういうお母さんの組織がありまして、子供たちがアレルギーですとか多動症ですとか、いろいろな健康被害が広がっている、それと農薬との関係というのをやっぱり調べてみようということで、自前で検査をしている団体があるんですね。
そこがやはり、今回私たちもびっくりしたんですけれども、除草剤のグリホサートが、これがワクチンから見付かったんです、この検査で。これはやっぱり私たちもびっくりですけれども、なぜワクチンで見付かったかというと、ワクチンには安定剤でゼラチンが使われているんですね。そのゼラチンの原料が豚の靱帯、いわゆる豚が使われておりまして、その豚の飼料に遺伝子組換えのトウモロコシが使われているわけです。そのために除草剤がそのワクチンの中に入ってきた。そういうことを検査して、もう私たちもびっくりしたわけですけれども、これは本当にちゃんとした検査機関でやっておりますので。そういうことが起きました。
ですから、もうこういうふうに新しい分野で次々と起きておりますので、そういう意味では情報をきっちりキャッチする、そういう力が検査の体制の中では大事ですし、そういう新しい分野で是非とも取り組めるような、そういう体制づくりというものもやっぱり大事だと思います。
田
田名部匡代#25
○田名部匡代君 本当にこうして議論させていただいて、また専門家の参考人の皆様からお話を伺って、今ここでお話を伺って初めて、えっと驚くようなことも私たちでもあるわけでありまして、しっかりと情報を共有するというだけではなくて、お話をいただいたように、法律を作る、体制を強化する、まさにやるべきことの順番が逆なのかなと思うわけですけれども、安全だ安全だ、ただ口で言われても誰もそれは信用できないというか、それでは安心、納得ができないわけで、やはり徹底的に、グローバル企業の利益を優先するのではなくて、私たちはしっかりと国内の健康というものを最優先に守っていくんだというその体制を、今でも不十分なわけですから、しっかりとつくっていくことが大事なのかなというふうに思っています。
そして、先ほど今村参考人の資料に科学的な正当性、このことも国会でも随分と議論がありました。
それで、これ私、単純にちょっと不勉強のままお伺いをしたいんですけれども、コーデックスの基準というものを基に日本でも食品安全委員会などがその安全の基準というものを、また評価というものを行っていくわけですけれども、ある私が読ませていただいた資料に、本当に世界一律の基準で大丈夫なのだろうかというような話があるんです。
というのは、まさにそれぞれの国によって主に食べるものも違う。例えば、日本であればお米を主食として食べています。そのお米を作るときに使われる農薬の基準というのも当然日本、アメリカでは違って、日本が相当厳しいわけでありまして、やはりそれが同じ基準になったときに、より多く食べる側により大きな健康被害が起こる可能性がある。やはりこうしたことも含めた独自の安全基準、評価というものも本当は必要なのではないだろうかということを単純に思うわけなんですね。
是非、こういったことに関して参考人の皆様がどんなふうにお考えになっているのか、お聞かせをいただければと思います。
この発言だけを見る →そして、先ほど今村参考人の資料に科学的な正当性、このことも国会でも随分と議論がありました。
それで、これ私、単純にちょっと不勉強のままお伺いをしたいんですけれども、コーデックスの基準というものを基に日本でも食品安全委員会などがその安全の基準というものを、また評価というものを行っていくわけですけれども、ある私が読ませていただいた資料に、本当に世界一律の基準で大丈夫なのだろうかというような話があるんです。
というのは、まさにそれぞれの国によって主に食べるものも違う。例えば、日本であればお米を主食として食べています。そのお米を作るときに使われる農薬の基準というのも当然日本、アメリカでは違って、日本が相当厳しいわけでありまして、やはりそれが同じ基準になったときに、より多く食べる側により大きな健康被害が起こる可能性がある。やはりこうしたことも含めた独自の安全基準、評価というものも本当は必要なのではないだろうかということを単純に思うわけなんですね。
是非、こういったことに関して参考人の皆様がどんなふうにお考えになっているのか、お聞かせをいただければと思います。
今
今村知明#26
○参考人(今村知明君) 今コーデックスの基準についての御質問で、コーデックスの基準というのは非常に曖昧に書かれていまして、幅が広く読めるようになっています。
例えば、たくさん食べている国だと厳しくできるようにちゃんと書いてあって、それはコーデックスの基準を決める際に各国が自分の国ならここまでは読めるようにしてもらわないといけないよということを申し合わせて、その許容できる範囲まで広げた非常に幅の広い表現で合意しますので、一律の基準と申しましても、緩い言葉で作られた、たがのようなものなんですね。
ですから、たくさん食べるという理由でどんどん厳しくすることも可能なようにできていますし、それを作る段階で、例えば日本の基準をコーデックスで禁止させないためには、日本から出ていって、日本の基準が必ずそのコーデックス基準に通るようにこちらから仕掛けていくということがまず必要で、そのために人員も必要だしパワーも必要だと思います。それをベースにコーデックス基準を作っていく限りは、日本の基準がコーデックス基準に左右されるということはないように持っていけると思いますし、逆に、今議員御懸念のようなところをコーデックス基準の中でちゃんと読み込んで、国際水準に持ち上げるということをやっていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →例えば、たくさん食べている国だと厳しくできるようにちゃんと書いてあって、それはコーデックスの基準を決める際に各国が自分の国ならここまでは読めるようにしてもらわないといけないよということを申し合わせて、その許容できる範囲まで広げた非常に幅の広い表現で合意しますので、一律の基準と申しましても、緩い言葉で作られた、たがのようなものなんですね。
ですから、たくさん食べるという理由でどんどん厳しくすることも可能なようにできていますし、それを作る段階で、例えば日本の基準をコーデックスで禁止させないためには、日本から出ていって、日本の基準が必ずそのコーデックス基準に通るようにこちらから仕掛けていくということがまず必要で、そのために人員も必要だしパワーも必要だと思います。それをベースにコーデックス基準を作っていく限りは、日本の基準がコーデックス基準に左右されるということはないように持っていけると思いますし、逆に、今議員御懸念のようなところをコーデックス基準の中でちゃんと読み込んで、国際水準に持ち上げるということをやっていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
以上です。
中
中村幹雄#27
○参考人(中村幹雄君) 一つ事例を挙げてまた御説明したいんですけれども、コーデックス、私たち、食品添加物を指定してもらう仕事をしてきたわけですが、例えば甘味料、スクラロースがあるんですけれども、あれの使用基準を作るのは、コーデックスのGSFAを参照しながら、我が国の食品に合わせて、食生活に合わせた形で使用基準を作るということで、一つの重要な参照基準じゃないかというふうに思っています。だから、それは非常に活用できるわけですね。
じゃ、一方、我が国の食品添加物はどうなっているかというと、特にいわゆる天然添加物がコーデックスに登録されていないものが山ほどあるわけですね。私たちも結構努力をして、業界で安全性のデータをやるためにお金集めたりしてやってきましたけれども、非常にそういう点では、アメリカもそうですし、コーデックス自身に登録されていない天然添加物がたくさんあると。
じゃ、今回、安倍政権が輸出をしていこうということをおっしゃっておられて、日本の農業を支えていくために加工食品を輸出していくんだと。じゃ、アメリカに輸出するためには、食品添加物、今のところ着色料で四種類事例に挙がっているんですね。ベニコウジ、ベニバナ、クチナシの黄、クチナシの青。これは日本で使えるけれども、アメリカのFDAでは全く使えないわけですよ。それで、コーデックスの方にもこれは登録されていない。一部は中国と共通しているから、中国が座長になって、ベニコウジ辺りは中国がコーデックスで一生懸命やろうかと、こう言ってくれている。
やっぱりこういうところに農林水産省がお金を掛けて、安全性をちゃんと担保できた、国際的にも通用する添加物に日本発の添加物を高めてもらうことによって初めて農林水産物がたくさんアメリカやその他に輸出できるんですよ。ここにお金を使ってもらっていかないといけない。そして、コーデックスの基準を日本がやっぱり支えていかないといけないんじゃないかと思いますね。
誠に失礼ながらというのか、小生の事例でいえば、アナトーという着色料を、世界から金を集めて、たしか二億円ほど皆で集めて、出し合って、安全性を一緒にやった経験があるんですね。そのときは日本が二〇%負担をしてそういう安全性の確認をして、コーデックスの基準をしっかりしたものにしたという経験があるんですね。
やっぱり国際的にも事業者が連帯しながらやっていく、そういう中で政府の方々と事業者が情報交換もしながら、そういったコーデックスにも協力するというのか、コーデックスを支えていくし、コーデックスもまた活用させてもらうという関係じゃないかなと、こう思っています。
誠に口幅ったくて済みません。
この発言だけを見る →じゃ、一方、我が国の食品添加物はどうなっているかというと、特にいわゆる天然添加物がコーデックスに登録されていないものが山ほどあるわけですね。私たちも結構努力をして、業界で安全性のデータをやるためにお金集めたりしてやってきましたけれども、非常にそういう点では、アメリカもそうですし、コーデックス自身に登録されていない天然添加物がたくさんあると。
じゃ、今回、安倍政権が輸出をしていこうということをおっしゃっておられて、日本の農業を支えていくために加工食品を輸出していくんだと。じゃ、アメリカに輸出するためには、食品添加物、今のところ着色料で四種類事例に挙がっているんですね。ベニコウジ、ベニバナ、クチナシの黄、クチナシの青。これは日本で使えるけれども、アメリカのFDAでは全く使えないわけですよ。それで、コーデックスの方にもこれは登録されていない。一部は中国と共通しているから、中国が座長になって、ベニコウジ辺りは中国がコーデックスで一生懸命やろうかと、こう言ってくれている。
やっぱりこういうところに農林水産省がお金を掛けて、安全性をちゃんと担保できた、国際的にも通用する添加物に日本発の添加物を高めてもらうことによって初めて農林水産物がたくさんアメリカやその他に輸出できるんですよ。ここにお金を使ってもらっていかないといけない。そして、コーデックスの基準を日本がやっぱり支えていかないといけないんじゃないかと思いますね。
誠に失礼ながらというのか、小生の事例でいえば、アナトーという着色料を、世界から金を集めて、たしか二億円ほど皆で集めて、出し合って、安全性を一緒にやった経験があるんですね。そのときは日本が二〇%負担をしてそういう安全性の確認をして、コーデックスの基準をしっかりしたものにしたという経験があるんですね。
やっぱり国際的にも事業者が連帯しながらやっていく、そういう中で政府の方々と事業者が情報交換もしながら、そういったコーデックスにも協力するというのか、コーデックスを支えていくし、コーデックスもまた活用させてもらうという関係じゃないかなと、こう思っています。
誠に口幅ったくて済みません。
天
天笠啓祐#28
○参考人(天笠啓祐君) 同じく食品添加物についての事例ですけれども、元々、食品添加物というのは各国ごとに承認する仕組みになっていたわけですね。これは、やはり各国で食文化が異なるということ、それから各国での摂取量が異なるということで、各国ごとでの承認という仕組みになってまいりました。
しかしながら、国際汎用食品添加物という形で各国ごとというのが崩れまして、アメリカですとかヨーロッパで承認されている添加物はやはり日本も承認すべきだという、そういう流れができてしまったわけですね。これはやはり貿易の自由化、いわゆる貿易障壁というものを意識したものであります。そういう意味では、各国ごとという仕組みがやっぱり崩れてきているというのは事実だと思います。
なおかつ、やはり問題になって、その後、食品添加物指定手続の簡素化・迅速化措置というのが政府によってとられました。この簡素化・迅速化措置というのは、指定手続を簡素化、迅速化するということは承認をどんどんどんどんしなさいという仕組みになってしまったわけですね。ですから、国際汎用食品添加物という概念、それから簡素化・迅速化措置という形で、各国ごとで承認すべき、あるいは各国の国民を守るべき、そういう審査がやはりそういう形で崩れてきている、これが今の状況でありますし、TPPになりますと、こういう流れが更に加速するという可能性は高いと思います。
この発言だけを見る →しかしながら、国際汎用食品添加物という形で各国ごとというのが崩れまして、アメリカですとかヨーロッパで承認されている添加物はやはり日本も承認すべきだという、そういう流れができてしまったわけですね。これはやはり貿易の自由化、いわゆる貿易障壁というものを意識したものであります。そういう意味では、各国ごとという仕組みがやっぱり崩れてきているというのは事実だと思います。
なおかつ、やはり問題になって、その後、食品添加物指定手続の簡素化・迅速化措置というのが政府によってとられました。この簡素化・迅速化措置というのは、指定手続を簡素化、迅速化するということは承認をどんどんどんどんしなさいという仕組みになってしまったわけですね。ですから、国際汎用食品添加物という概念、それから簡素化・迅速化措置という形で、各国ごとで承認すべき、あるいは各国の国民を守るべき、そういう審査がやはりそういう形で崩れてきている、これが今の状況でありますし、TPPになりますと、こういう流れが更に加速するという可能性は高いと思います。
田
田名部匡代#29
○田名部匡代君 まさにEUなんかは非常に厳しい基準を持っていて、それに比べると、先ほど中村参考人の方から、アメリカなんかも今は食の安全に対して厳しい法律なんかを作っているというお話でありました。
そういう意味では、やはり日本もしっかりと自国の食品安全基準を貫き通す、まさにそれが輸出に対する強みにも変わってくるし、そして海外から入ってくる食品の危険を防ぐということにもなってくると思うんですね。
遺伝子組換えトウモロコシであるとか大豆であるとか、こういったものも、入ってきたときに、アメリカでは、輸入先では餌だけれど日本ではこれらを多く食する、こういうこともあるわけですから、是非とも、これからまたしっかりと私たちは最優先に国民の健康、命を守るという前提で取組を進めてまいりたいと思います。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →そういう意味では、やはり日本もしっかりと自国の食品安全基準を貫き通す、まさにそれが輸出に対する強みにも変わってくるし、そして海外から入ってくる食品の危険を防ぐということにもなってくると思うんですね。
遺伝子組換えトウモロコシであるとか大豆であるとか、こういったものも、入ってきたときに、アメリカでは、輸入先では餌だけれど日本ではこれらを多く食する、こういうこともあるわけですから、是非とも、これからまたしっかりと私たちは最優先に国民の健康、命を守るという前提で取組を進めてまいりたいと思います。
どうもありがとうございました。