自見はなこの発言 (厚生労働委員会)
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○自見はなこ君 貴重な御発言、誠にありがとうございます。
次の話題に移ります。
専門医の仕組みについては、現在、一般社団法人専門医機構で、吉村理事長による体制の下で、その構築に関しての議論が盛んに行われております。今回の専門医の仕組みの制度設計が、今後の医学や臨床研究の在り方はもとより、国民への医療提供体制そのものにも少なからず影響を及ぼしてまいります。
加えて、忘れてならないのは、プロフェッショナルオートノミーの精神の下でその構築が行われつつも、同時に、その事の大きさから、社会的な説明責任も生じてまいるということでございます。議論を深めるに当たり、関係各位とよく連携し、意思の疎通を図り、適宜その検討事項を広く、医学界、医療界はもとより、重要なステークホルダーである国民や自治体や、新しい仕組みで専門医研修を受けることになるであろう当事者ともよく共有し、多くの声に耳を傾けてほしいと関心高く見守っているところであります。
さらに、医師のキャリアデザインは生涯教育まで含みます。日本の医師養成の仕組みは、専門性を若いうちに高めた後に、さらに、ジェネラルを深め、勤務や開業などを通してかかりつけ医としての役割を担い、地域にもより深く関わってまいりました。これらの医師の成長過程で、日本では、キャリアを重ねた大変質の高い勤務医や開業医による臨床研究など、医療の役割を深めつつも医学の探求もできるという、患者様にとっても医学の貢献にとってもリッチな側面を熟成してまいりました。
一方で、海外に目を向けると、イギリスやフランスでは、卒業時の成績により専門医と家庭医が分けられ、その後、交じることがありません。現在のイギリスの家庭医の取組の一つは、家庭医に専門性を付けさせることとも言われております。それぞれの国で医療制度の課題に直面し、そして真摯に取り組んでいるところであります。
諸外国の医師のキャリアデザインの制度をよく比較し、そこに日本の文化と風土を加味し、制度設計をしていく必要があると思いますし、特に、日本の質の高い地域医療の堅持のためには、専門医の仕組みの内科に関わる基本領域の運用の仕方に関しても注意深く見守っていく必要があると思っております。
さて、新医師臨床研修制度が始まる前までは、専門研修はできるが一般的な研修が不十分であるという課題が一部でありましたが、この制度の導入により、ジェネラルの研修という意味では一定の成果が上げられてきたと思います。ただ、平成十六年の新医師臨床研修制度導入以降に医学部での病棟実習の時間が増えました。以前は初期研修になってからしか行えなかった病棟での臨床経験のある一定の部分が、医学部四年生終了時に受けるCBT、OSCEと言われる共用試験の導入で、医学部生であっても行えるようになってきたからです。
医学部教育は文科省、初期研修は厚労省、専門医研修は専門医機構が所管であります。新医師臨床研修制度の運用開始から五年後の見直しを経て現在の形となっておりますが、専門医の仕組みの立ち上げの時期に当たる今こそ、医学部研修、医学部教育、初期研修、専門医研修をシームレスに、横断的にキャリアデザインを議論してほしいという現場からの声が高まっているところです。実際に、日本医学教育学会の中にも医学教育の一貫性委員会が設立され、そして、全国医学部長病院長会議の新井会長も、卒前卒後の一貫した教育の必要性を訴えておられます。
厚労省と文科省にお尋ねをいたします。
医師のキャリアデザインに関して、医学部教育、初期研修、専門医の仕組みを見据えて省庁間で横断的に連携して進めていくことに関して現在どのように取り組んでいますか、お答えください。