廣木克行の発言 (文教科学委員会)
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○参考人(廣木克行君) お答えいたします。
不登校の子供の意思の尊重は容易なことではありません。そもそも子供の意思を知ること自体が簡単なことではないからです。さきに述べた二重の苦悩を抱え、現在を取り戻す葛藤の中にいる子供の場合、その心に関心を持って寄り添う信頼関係を築けた人にしか自分の思いを語らないからです。
しかしながら、そういう信頼関係を築ける人が現在の学校に少ないというのが現実です。条文にあるから大丈夫と言われても、現実は、尊重されるべき意思の理解さえ難しい状況にあると言わなければなりません。信頼関係のない人から形式的な意思の確認とそれに基づく支援は、不登校の子供を更に傷つけ、引きこもり状態を長引かせる可能性が高いことを改めて強調しておきたいと思います。
法案では、意思の尊重という文言は確かに第三条の四号にあります。しかし、それは、義務教育の段階における普通教育に相当する教育を十分に受けていない者という国民一般にはなじみの薄い言葉にしか係っていません。この条文の文言に不登校が含まれると読み取ることのできる教員も決して多くはないと思います。その一方で、不登校の児童生徒に特化した条文を見ると、意思の尊重や意思の把握という文言は一切ありません。
以上の事実に照らすとき、法律の説明に際してその趣旨を周知徹底していただくことはもちろん重要ですが、予想される子供たちの苦悩を避けるためには、文言を見ただけで誰にでもその趣旨が伝わるように、慎重に審議の上、この法案を改めることが必要だと強く思います。
以上です。