上月良祐の発言 (本会議)
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○上月良祐君 自由民主党の上月良祐です。
自由民主党を代表して、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、いわゆるIR推進法案に賛成の立場から討論いたします。
本法案は、本会議での趣旨説明、質疑から始まり、参考人質疑を含め十六時間にわたる委員会審議時間を確保し、再考の府である参議院の内閣委員会らしい議論を行うことができました。難波委員長を始め与野党理事、委員各位の御尽力に、委員会の筆頭理事として心より御礼を申し上げたいと存じます。
以下、本法案に賛成する主な理由を申し述べます。
賛成する第一の理由は、IRを整備することによって、国際競争力のある魅力ある観光地の形成が期待でき、インバウンドの活性化を図ることができる点です。
観光振興は、安倍総理の掲げるGDP六百兆円実現に向けた成長戦略の大きな柱の一つです。特に、地方と地方経済の活性化のためには、一次産業と観光の振興を図ることが不可欠です。政府は、日本再興戦略二〇一六において、二〇三〇年までに訪日外国人観光客六千万人を目標としておりますが、その実現のための重要なツールの一つとしてIRを大いに活用すべきと考えております。
我が国の豊富で多様な観光資源とIRを結び付けることにより、IRだけでなく、各地域にまで及ぶ観光振興につながります。IRを点としてではなく面の中に位置付けることによって、我が国らしいIRの活用が可能となり、その恩恵を広範な地域にもたらすことができるのです。観光産業を我が国の基幹産業へと成長させ、観光立国日本を実現するためにも、IRを活用しない手はありません。
賛成する第二の理由は、IRは、カジノという収益のエンジンとなり得る施設によって、国際会議場を始め様々な機能を集約化した複合施設としての採算性を担保し、それにより民間の大規模な投資を呼び込めるという点です。
さらに、IRでの大きな消費が観光振興や地域経済活性化に貢献します。もちろん、税収が増えれば国、地方公共団体の財政にも寄与しますし、納付金や入場料は、社会福祉、文化芸術の振興、ギャンブル依存症対策等にも充てられることが想定され、厳しい財政状況の中で貴重な財源を得ることにもなるのです。
地域社会ににぎわいを創出し、大きな雇用や経済効果をもたらす。これを民間主体の力で実行するという、税を使わない地域振興あるいは地域再開発の新たな手法でもあるのです。
賛成の第三の理由は、IRの活用がオリパラ後の観光の再活性化につながる点です。
昨年、我が国を訪れた外国人旅行者数は約二千万人に上り、旅行消費額は三兆五千億円弱に達しました。訪日外国人旅行者数と旅行消費額は共に一昨年を大きく上回っており、毎年記録を更新し続けています。
二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、インバウンドの更なる増加が見込まれますが、一方で、オリパラ後の反動が懸念されます。オリパラ後を見据えた対策を周到かつ積極的に練らねばなりません。
我々は、切れ目のない対策の一環として、IRを活用していくことは極めて有効であると考えており、第一で述べたような方法により、我が国観光の更なる活性化につなげていくことが求められています。
IRは、以上述べたメリットが期待される一方で、ギャンブル依存症やマネーロンダリングなど、カジノに関する根強い懸念が国民の間にあることも事実です。
私たちは、審議を通じ、これらを真摯に受け止め、他のギャンブル、遊技等に起因するものも含め、ギャンブル依存症に総合的に対処するための仕組み、体制の構築、徹底したマネーロンダリング対策やジャンケットの慎重な取扱いなど、多数の要望事項を附帯決議に盛り込みました。
本法案はいわゆるプログラム法案であり、改めて申し上げますが、この法案によりカジノが解禁になるわけではありません。今後、政府が実施法を策定する際に、この附帯決議は極めて重いものとなります。
加えて、参議院での審議内容を踏まえて法案の修正がなされたことは重要な意味を持っています。ギャンブル依存症対策の必要性をより明確にし、五年以内の見直し条項を加えたことで、より国民に受け入れられるIR整備が進められるようになります。
政府におかれましては、こうした参議院審議の重みを十二分に受け止めていただき、実施法策定に際し、国民の懸念を解消するよう誠実に的確に最大限努力していただくことを強く要望いたしまして、私の賛成討論といたします。
御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)