山野内勘二の発言 (外務委員会)
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○山野内政府参考人 お答え申し上げます。
WTOの紛争解決制度についての御質問でございました。
個別の紛争処理において、WTOルールの明確化を通じて加盟国間の迅速な紛争解決を図り、WTOのもとでの多角的自由貿易体制に安定性と予見性をもたらしているという点で、WTO体制の中心的な柱というふうに我々は思っているところでございます。
この紛争解決制度におきましては、三つの特徴がございまして、まず一番目は、パネルの設置、報告書の採択及び対抗措置の承認、こういったものに関する意思決定については、全加盟国が異議を唱えない限り可決するというネガティブコンセンサス方式を採用しておるところでございまして、仮に、訴えを受けた被申し立て国が手続の進行に反対したとしても、手続が自動的に進行するということになっているという点でございます。
また、この制度のもとでは、パネル、上級委員会により、WTO協定に違反する措置をとっていると認定された被申し立て国は、その措置をWTO協定に適合されるよう勧告を受け、是正が行われるまでWTOの紛争解決機関の監視下に置かれるということでございます。
また、妥当な期間のうちに是正が行われない場合には、申し立て国は、いわゆる対抗措置の承認を紛争解決機関に申し立てることができるというふうになっている、こういう仕組みでございます。
これは、一九九五年のWTO設立以来、多くの加盟国がこの制度を積極的に活用しているところでございまして、これまでの協議件数は、一九九五年設立以来、五百二十四件上がっているということでございます。
我が国もこの申し立てを行っておりますけれども、パネルの手続に至った事案はこれまで十八件ございます。最近では、中国が我が国の継ぎ目なし鋼管に対してアンチダンピング措置をとった事案というのがございまして、これは、WTOの紛争解決制度に基づく申し立てを我が国が行った結果、我が国の主張が認められまして、中国はその措置を撤廃したという事例でございます。
我が国としては、貿易分野における法の支配、これは非常に重要だと思っておりまして、今後とも、ほかの加盟国と協調しながら、このWTOの紛争解決制度の効果が機能するように取り組んでまいりたいと思っているところでございます。