初鹿明博の発言 (厚生労働委員会)

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○初鹿委員 今の段階では、その答弁をずっと繰り返しているから変えることはできないんだというふうに思うんです。
 まず、サービス利用者の数は変わらないということですが、やはり数だけで見ても意味がないんだと思うんですよね。それと、七月と八月というふうに、制度が変わった前の月とその次の月との比較ですが、この費用負担増の影響というのは、すぐ次の月に出るものなんですかね。最初は、倍になったけれども何とかできるかなと思って、そのままサービス継続をして、貯金を取り崩したり、生活の質を少し切り下げたりして頑張ってくるけれども、途中で、やはり貯金が尽きたり、食事を減らすとかいうことは限界かなと思ったり、そういうことになって、サービス利用というのは、どんどん減らしたり見直したりしていくものではないかなというふうに思うんですよ。
 そう考えると、次の月の数字を見て変わらないから変わっていませんと言うのは、余りにも短絡的過ぎるんじゃないかという指摘をさせていただきます。
 先ほど大臣が、常日ごろからいろいろな声は聞いているという答弁をされていました。聞いているんだと思いますが、聞いた結果、それが政策にどう反映していくかというのが私は重要なんだと思うんですよ。
 前回の改定と今回の改定でやはり多くの人が心配をしているのは、前回の改定によってさまざまなサービスが、利用者の側からすると切り下げられたと思っているわけですよね、そして費用負担がふえたんですよ。事業者側からすると、報酬が下がっているから経営が苦しくなっている。そういう状況があって、今回の改正でまたさらに、利用者にしてみれば、利用できるサービスが狭められたり負担がふえたり、そして事業者側からすると、経営がさらに厳しくなるような報酬の改定がこの先待っているんじゃないか、そういう懸念がある中での新たなこの法改正だという認識をまず持っていただきたいんですね。
 特に、声を聞いていると言うんですが、私はどう考えても、聞いているかもしれないけれども、それが今回の政策に反映されているとは思えないんですよ。
 皆さんのところに資料をお配りしていて、三枚目を見ていただきたいんですけれども、二〇一五年、介護保険改定についての当事者の声、利用者、家族への影響調査アンケートからということで、二〇一六年六月に認知症の人と家族の会が提出をしたこの資料をつけさせていただきました。これは厚生労働大臣宛てに提出をしたということで、二〇一六年の四月の二十二日の午後に、この会の副代表の方や理事の方々、東京の支部の代表の方々が、厚生労働省の当時の老健局長や認知症施策推進室長に手渡しをしているということですね。
 この際に、副代表の方は何と言っているかというと、財政が厳しいからといっても、今回の費用負担の増加はあまりにも苛酷だ、そういうふうに言って、この要望書を渡しているんですよ。二割負担は過酷だと言っているんですよ。それなのに、皆さん方が出してくるデータは、影響がないというか、一割の人と二割に上がった人とで差はない、そういう答えをして、それに基づいて次の三割負担をつくるということをやっている。私はやはり、もうちょっと利用者や家族の声に真摯に向き合う必要があるんじゃないかと思います。
 この声、読まれましたか。少し紹介します。次のページ、めくっていただきたいんですが、介護保険の負担が二割になった事例。
 一番最初に出てくる方、この人、かなり大変だと思います。月五・四万円の負担増。これまで、何とか年金と少しの収入でやっていけたのが、二割負担になり、貯金を取り崩さなければならなくなった。貯金は後々入院するようになったときの費用に充てるつもりだったが、それもできなくなった。グループホームの費用の支払いができなくなったら、親二人を引き取ることも考えている。少しの所得オーバーで二割になるのはつらい。自分たち家族も年金世帯、これからどうなるやら不安。お金のないやつは、早く死ねということなのか。六十代女性、要介護二、要介護三、要介護四の三人の認知症の親が特養やグループホームに入所中。
 これは、所得だけで見ても、収入だけで見ても、この方のように三人も介護をしている人がいるような家族は、それは大変なわけですよね。
 次の十六。月二万円の負担増。デイケアの利用回数を減らす相談をしたところ、本人が、そんなに、費用がかかっているのかと悲観してデイケアに行くのをやめてしまった。今は息子が自宅で入浴介助をしている。四十代女性、要介護二の祖母を自宅で介護中。
 明らかにこういうのを利用抑制というんだと思うんですよね、やめちゃったわけですから。
 次のページを見ていただきたいと思います。
 月三・二万円の負担増。一番上ですね。高額介護サービス費で一・二万円ほど返ってくるものの、やりくりが大変になった、障害による医療費補助のある療養病棟に移った。それで二万円ほど負担を減らすことができた。高額介護サービス費があっても、これは後で質問させていただきますが、償還払いだから、一回払ってしまって後で返ってくるという形だとやりくりが大変だという指摘をしております。
 その二つ下、二十九番ですね。月二万円の負担増。毎月の出費が年金の半分になるので、ショートステイの利用を減らし、歯科受診も半分にした。介護時間がふえて疲れるが、自分の体をいたわりながらも生活しようと思う。六十代女性、要支援二の夫を在宅で介護中。
 歯科診療の受診を半分にして、これは、口の中の状態が悪くなってしまったら、この人の健康状態も悪くなって、介護をしている方も介護が必要になってしまうかもしれませんよね。こうやって家族は切り詰めているんですよ。
 その下も、月二・七万円の負担増。やりくりを考え、自分の気分転換として時々していた、外食や服の出費をやめた。医療費の負担も合わせると月十万円以上になるので不安。
 こうやって生活を切り詰めてやりくりするんですよ。そういうことをぜひ考えていただきたいと思います。
 単に、サービス利用量が変わっていません、サービスも今のところ変化がありませんと言っても、生活の実態がどうなっているのかということをきちんと考えているように思えないんですよ。
 この資料を見ていて本当に感じるんですけれども、利用者数だけで調べていてもやはりわからないし、自治体に聞くだけではだめだと思うんですよ。先ほど柚木議員からも指摘がありましたが、まず、介護事業所やケアマネに、今どういう状況になっているのかということをきちんと調べましょうよ。それで、本当に利用抑制が起こっていないのかを把握しましょうよ。こういう調査、実態調査ですね、自治体じゃないですよ、実際に介護を行っている事業者やプランをつくっているケアマネに調査をすることを求めますが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 初鹿明博

speaker_id: 16301

日付: 2017-03-31

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会