山田美樹の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○山田(美)委員 御答弁ありがとうございます。
 お話しいただきましたように、まさに行政のパートナーとして、地域のコミュニティーにおいて大きな役割を果たしている町内会、自治会ですけれども、実は、今回のこの改正案の中で、港区内において、一つの町内会が二つの選挙区に分割されているという例が二つございます。
 その一つである芝浦三・四丁目町会は、港区の芝浦地区、JRの山手線、京浜東北線の田町駅の海側で、古くからの町にタワーマンション群が立ち並ぶようになり、過去十五年で人口が三倍にふえた地域です。今後も人口増加が見込まれるため、新たに小学校が新設される予定とも伺っております。また、この地区の隣では、二〇二〇年の開業に向けてJR品川新駅が着工したところであり、今も再開発が続く地域です。
 都心の町内会はどこも、古くからの住民とそれからマンション住民の方々との共生が課題でございますけれども、まさにこの町会も、長年の御努力の結果、青パトや清掃、夏の芝浦まつりなど、マンション住民も含めた地域コミュニティーを築き上げてこられました。
 今回、町会が二つの選挙区にまたがることになり、大変困惑しているというお声を伺っています。また、もし仮に、三年後、四年後に区割りを見直すとしても、変化のスピードが速いために、四年後には町の状況が全く変わっているかもしれないという御懸念の声をいただいているところです。
 このように、分割区は、有権者の立場からさまざまな問題を抱えているのと同時に、分割区から選出される衆議院議員も多くの悩みを抱えることになります。今回の改定では、東京七区が五つの行政区から成り、そのうち渋谷区を除く四つの行政区は分割されて、ほかの選挙区にも含まれておりますし、また、東京二十一区も六つの行政区にまたがるという状況です。
 国政への要望は、行政区によって異なり、それが対立することもあり、一人の国会議員に委ねるのは不可能な場合も考えられます。例えば首都圏空港の機能強化の問題では、発着枠の拡大に伴う飛行経路の変更については自治体によって利害が異なりますし、これは鉄道や道路についても同じことが言えるかと思います。
 行政区の分割に対しては、自治体の長からも見直しを求める声が上がっており、首都圏の知事とそれから政令指定都市の市長らが発表した意見書の中では、衆議院議員は地域の声を国政に届けるという住民の代表としての性格もあることから、自治体の一体性が損なわれた区割りは望ましいものではないとしております。
 また、さまざまな行政課題を国、都道府県、市区町村の縦のつながりの中で解決していく中で、現行の衆議院の選挙制度のもとでは衆議院議員と都道府県議会議員と市区町村会議員のそれぞれの守備範囲の整合性がとれない選挙区が出てくるということは、かねてから指摘をされておりました。
 恐らく、戦後、日本の地方自治の仕組みができたときに、これほどまでに都市と地方の格差が広がってしまうということは想定できなかったのではないかと思います。衆議院議員に課された役割は何なのかということを今改めて考えさせられております。
 憲法上は、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」と定められており、平成二十三年の最高裁判決においても、衆議院について、「この選挙制度によって選出される議員は、いずれの地域の選挙区から選出されたかを問わず、全国民を代表して国政に関与することが要請されている」とあります。
 北は北海道から南は沖縄まで、どこから選出されていようと全国民の代表として国政のあらゆる問題に取り組む責務がありますが、その一方で、衆議院議員には、選出された地元の地域の事情をよく理解し、地域の発展に尽くす役割を果たすという側面もあります。現に、地域の声を国政に届けてほしいというさまざまな要望があり、また、地域と国とのパイプ役であるということは紛れもない事実であります。
 区割りの見直しによって行政区と選挙区の乖離が広がっていく中で、衆議院議員の地域代表的な性格をどのように捉えるべきか、御意見をお伺いいたします。

発言情報

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発言者: 山田美樹

speaker_id: 1664

日付: 2017-05-31

院: 衆議院

会議名: 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会