安田充の発言 (総務委員会)
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○安田政府参考人 お答えいたします。
住民訴訟制度についてのお尋ねでございますけれども、この制度は、住民自身が訴訟を提起することを通じまして、地方公共団体の財務の適正性を確保することを目的とする制度でございまして、不適正な事務処理を抑止する効果を有していると考えております。
しかしながら、現行制度におきましては、いわゆる四号訴訟の対象となる地方公共団体の長や一般職員については、軽過失しかない場合においても損害の全額について責任を追及されまして、個人として多額で過酷な損害賠償責任を負うことがあるということ、それによって長等の萎縮を招き、円滑な行政運営に弊害が生じているとの見解があるということがございます。
また、長や職員への損害賠償請求権等を議会が放棄し、長等を救済することにつきましては、最高裁判決における裁判官意見におきまして、権利放棄の判断が政治的関係に影響を受けて客観性や合理性が損なわれ、裁量権の逸脱、濫用になることがないよう求められているということがございまして、こういう課題があるものと認識しているところでございます。
このため、今回の改正におきまして、条例によって、長や職員の損害賠償責任の範囲を事前に明示し、一律に責任の一部免責を行うことを可能とし、また、住民監査請求があった後に、損害賠償請求権等を放棄する際の監査委員からの意見聴取手続を創設することとしているものでございます。
長や職員が高額の損害賠償責任を負った事例としてどういうものがあるかということでございますが、例えば、市長がゴルフ場開発不許可処分とされた開発業者から買い取った開発用地の買い取り代金が著しく高額であるとして訴えられて、市長が二十六億一千二百五十七万円の賠償義務を負った、こういう例がございます。
また、弁護士費用についてでございますが、現行制度について御説明申し上げますと、地方自治法第二百四十二条の二第十二項の規定によりまして、住民訴訟を提起した者が全部または一部勝訴した場合において、弁護士または弁護士法人に対し報酬を支払うべきときは、当該普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払いを請求することができる、このようにされている条文があるということでございます。