小出秀文の発言 (文部科学委員会)
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○小出参考人 日本私立大学団体連合会の事務局長を仰せつかっております小出でございます。
本来なら、役員の先生方が参りまして、親しく先生方に御説明を申し上げ、お願いを申すべきところかと存じまするが、本日、所用のために参れませんので、私の方から、この問題に関する私学の現状につきましての御報告をさせていただきまして、御理解とさらなる御審議、御尽力を頂戴いたしたい、こう念願してございます。
私はきょう、話すべきレジュメと、それから、いま一つ、先ごろこの団体連合会で取りまとめました、今、日本には六百からの私立大学がありますが、そのうちの百五十校ほどをノミネートいたしまして、それらがどのような大学教育の現状にあるか、取り組みをしておるかというものを冊子としてまとめました。実は、この取り組みの状況、事情というものが、きょうお話をさせていただくこの専門職大学と若干かぶるものでありますから、そのことの参考資料としてこの資料を持参させていただいてございます。
さて、早速でございますので、レジュメに沿いながらお話をさせていただこうと存じます。
この間、この専門職大学の問題に関しましては、四年制の私立大学、二年制の短期大学ともどもに、深い関心を持ちながら御議論等に参画をしてまいったところでございます。
しかし、結論から申し上げて、ただいま、まだこの専門職大学の基本的な枠組みというべき設置基準が明確に定められていない、公表されてございません状況下にございますので、専門職大学の実態、実情に関しましてはいささか不透明なところ、曖昧なところがあるものでありますから、これに対して賛成であるとか反対であるとかというお話については控えさせていただこうと思っております。
いずれにいたしましても、六百の四年制の大学の現状、現実を聞いてみますというと、高等教育機関への新しいアクセスについて、これが複数存在してくることは望ましいことではないかという、いわば制度創設に賛成とする御意見がある一方で、いま一つ、これは結構、半数以上のところから寄せられている御意見ではありますが、この専門職大学については、全体像はわからないけれども、果たして一体どのような教育内容を考えておるのか、カリキュラムになっておるのか、あるいはまさに基本的な枠組みをどのように設計しておられるのか、その辺が不透明である、したがって、すこぶる不安であると同時に、どのような対応、判断を考えていったらよろしいか、すこぶる懸念があるといったお声も結構強く寄せられておるところであります。
いずれにいたしましても、状況を、今後の設置基準の枠組みをよろしく見た上で、またさまざまな御意見も申し上げたいと思うし、恐らく各私学は、その設置基準を拝見いたしながら、制度設計の様子を見ながら対応を決めていかれることになるのではないかと思います。まず、この点をお話しさせていただきます。
具体的にお話を申し上げますが、専門職業人材が必要とされる分野は那辺にあるのか、あるいは養成すべき人材像というものについてどのようにお考えになっておられるか、育成すべきボリューム、人数をどの程度考えておられるのか、この新たな高等教育機関の設置の前提となるべきところをより明確にしていただきたいというお話が一点でございます。
二つ目でありますが、ここ十数年来、大学の設置認可にかかわりましては、大半が看護系あるいは医療系、資格取得系の学部・学科になっておることは御承知のとおりでございまして、これとの絡みで、このほど創設されようとする専門職大学の違いが一体那辺にあるのか、どのような目標、目的になってくるのか、ここのところがどうも明確になっていない。したがって、私立大学、短期大学の現場では混乱が生じておるところがございます。
この点は、やはり明確にしていただきたいものだ。国会の場における御審議において、この点を明確にしていただけるとありがたい。それは、大学が困るのみならず、そこに学ぶ若者、学生の混乱あるいはステークホルダーの混乱を回避するものであるというように考えてございます。
三点目でありますが、新たな高等教育機関の制度設計と産学連携の問題であります。
実務家の教員、研究能力をあわせ有する実務家教員の割合に関する基準、これを除きますれば、まだ全容がはっきりしてございません。これらに関しての特性をやはり明確にしていただきたいと念願をいたすものであります。諸外国の例を軽々に持ち出すつもりはありませんが、産学連携との絡みでは、このあたりのところが十分な制度設計が必要だと存じております。
それから、続いて四点目でありますけれども、これは当初から私学団体がお願いをしておる話であります。新たな高等機関に対する財政措置の問題でございますが、国策として推進をいただかれる新たな新規の政策でございますから、これの創設にかかわっての国の支援、助成に関しましては、現行の私学助成とは別枠にて、ぜひとも御考慮をいただく上でお考えをいただきたい、こう思ってございます。
それから、これはまとめのお話として申し上げたいところでありますが、大学の歴史、ボローニャに始まるところの一千年からの歴史、それから今日の我が国の大学の進学率が六〇%になんなんとする状況下の中で、改めてかような専門職業大学の制度を開設することになることについては、歴史の中にたえ得るような専門職業大学をつくっていただきたい。
大学の類型の中でこれをつくるというお話になりますというと、学位が世界共通のものでなければならないわけであります。細部にわたるところの詰めの段階で、このあたりをしっかりとお願い申し上げたいものだと思っておるところであります。
ちょうど時間でございますので、この辺で失礼をいたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)