林眞琴の発言 (法務委員会)

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○林政府参考人 TOC条約における国外犯処罰に関する条約上の義務の内容と、我が国における担保の方法についてお答えいたします。
 まず、TOC条約の十五条の1、これは、重大な犯罪に関して、裁判権設定に関する規定は置いておりません。また、条約が犯罪化を求める重大な犯罪の合意罪、参加罪、また資金洗浄罪、贈収賄罪及び司法妨害罪に関しましても、締約国に対して、自国の領域内または自国の船舶、航空機内で行われた行為についての裁判権設定義務を課すにとどまっております。
 しかしながら、条約では、引き渡し対象犯罪、すなわち重大な犯罪及び条約が犯罪化を求めている罪でありまして組織的犯罪集団が関与するものにつきまして、自国民であることを唯一の理由として犯罪人引き渡しを行わない場合には、犯罪人引き渡しの請求を行った締約国からの要請により、自国において訴追のために事件を付託すべきこと及びそのための裁判権を設定することを締約国に義務づけております。
 このような条約の規定と我が国の国内法を照らしてみますと、まず、我が国は、逃亡犯罪人引渡法の中で自国民不引き渡しの原則を採用しておりますことから、条約の引き渡し対象犯罪について裁判権設定義務を負うこととなります。
 もっとも、条約上の裁判権設定義務は、例えば、専ら自国の国家的法益の保護を図る犯罪等には適用されないので、重大な犯罪等のうちで、普遍的な性質を有する犯罪であって外国で行われた行為にも自国の罰則の構成要件を直接適用することが可能であるものについて国外犯処罰規定を整備すべきだということになります。
 そのような観点から検討した結果、重大な犯罪等のうち、刑法の各則の罪につきましては、刑法の二条から四条の二までの規定により既に対応済みであります。
 特別法犯につきましても、個別法における国外犯処罰規定がおおむね整備されておりますけれども、数件の法律については、条約上のこの義務を履行するために、今回の法案で国外犯処罰規定を整備することとしております。
 また、条約が犯罪化を求める犯罪のうちテロ等準備罪については、条約上の裁判権設定義務に対応する限りにおいて国外犯処罰を可能にするために、条約による国外犯について定める刑法第四条の二の例によることとしておるところでございます。

発言情報

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発言者: 林眞琴

speaker_id: 25939

日付: 2017-05-12

院: 衆議院

会議名: 法務委員会