飯島俊郎の発言 (法務委員会)
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○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
本条約を締結することにより、我が国との間で刑事共助条約を締結していない国との間で、捜査共助が法的義務に基づく共助として一層確実に実施されることが確保され、また、より迅速かつ効率的に実施されるようになることが期待されております。
この点を犯罪被害者の被害回復の観点から見ますと、例えば、財産犯罪によって被害者から得られた犯罪収益が我が国から他の締約国に移転された場合、当該犯罪収益に関連する銀行記録の提供や犯罪収益の特定または追跡などを本条約を根拠として相手国に要請することが可能となります。これによって、他の締約国に移転された犯罪収益を追跡し確保することが一層期待されることになります。
さらに、本条約におきまして、没収に関して、一定の条件を満たす犯罪収益について、他の締約国から没収の要請を受けたときはその協力を行うこととされておりますほか、締約国は、他の締約国の要請により、没収した犯罪収益について当該要請を行った他の締約国に返還するよう求められたときは、犯罪被害者に補償等ができるようにするために、当該犯罪収益を当該要請を行った他の締約国に返還することを優先的に考慮することとされております。
したがいまして、例えば、犯罪収益が他の締約国に移転された場合には、我が国が本条約を根拠にして、当該犯罪収益を没収することの協力を要請したり、あるいは、没収に係る犯罪収益を我が国に移転するように求めることが可能となります。
このように、本条約を締結し、捜査共助や没収等の国際協力に関する規定を活用することによって、犯罪被害者に対する被害回復の可能性が高まることが期待されます。