宮崎政久の発言 (法務委員会)
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○宮崎(政)委員 今概要を御説明いただいたわけでありますが、要はさまざまな事情をあわせ考慮するということですが、被害者の方々のお話を伺っていると、処罰すべきものが処罰できていない、激しい抵抗をしなければ暴行、脅迫が認定されないじゃないか、こういったことから、この暴行、脅迫要件については撤廃をしてほしい、緩和をしてほしいという意見がたくさん寄せられています。
実は、きょうもこの法務委員会の席に、これまで多大にこの改正に向けて活動されていただいた皆さん、いろいろな団体があるんですけれども、学者の先生、それぞれの団体の皆さんが来ておられます。わけても「刑法性犯罪を変えよう!プロジェクト」というのを進めておられた四団体の皆さんは、出版物も出したりとかいろいろなことをして御尽力されてこられました。きょう、委員会も傍聴していただいております。皆さんの取り組みに心から敬意を表したい、そして感謝を申し上げたいと思います。
実は、この暴行、脅迫要件、私も弁護士として二十年仕事をしている中でさまざま事件に出会ったときに、加害者側から、合意があったと思った、こういう弁解とも関連する場合が非常に多いんです。
例えば、具体的なケースでいいますと、被害者が行きずりの被害に遭ったような場合、加害者が被害者に暴力を振るったり刃物を突きつける、こういうようなことがあれば暴行、脅迫というのは認められやすいわけでありますけれども、では、そこまでいかなかったケースはどうなるのか。人けのない夜道でいきなり声をかけられて腕をつかまれる、普通の女性であれば、驚いて、恐怖で固まってもう声も出ない状況になります。よほど訓練を受けているとか、日ごろから、何かあったときにはきちっと対処しようというイメージトレーニングを重ねているような人でない限りは、逃げたり抵抗したりすることはできないわけです。まさに反抗を著しく困難にされた状態と言えるわけでありまして、被害者の方のこの状況は、例えばフリーズとか解離、こういったように言われる、言ってみれば正常な反応であります。
しかしながら、これが事件化されていって、例えば事情を聞く段階になったりすると、何で大声を出さなかったのかとか、通りかかった人がいたのに何で助けを求めなかったのかというふうに聞かれることも多くて、それをもって合意があったと言い張る加害者の側もおるわけであります。
しかし、通りがかりの人に声をかけるといってみても、その人が助けてくれる保証はありませんし、面倒なことに巻き込まれたくないという人もいるでしょう。また、助けを求めたけれどもその人に聞こえなかったという場合には、加害者が今度は激高して、もしかしたら殺されるんじゃないか、こういう恐怖心を被害に遭われている方が抱くのはある意味当然であります。相手は行きずりで強姦をしてくるような人間なのであります。
さらに、事案によっては、被害に遭われている方が服を脱がされているという場合もあるでしょうから、恥ずかしくて声をかけられない場合もあるでしょう。それをもって、自分から声をかけなかった、助けを求めなかった、だから加害者が合意と思っても仕方がない、こういうようなことになっているのではないか、そんな声も上がっています。
法務当局の考えを刑事局長に聞きたいと思います。