山尾志桜里の発言 (法務委員会)
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○山尾委員 民進党の山尾志桜里です。
きょうは性犯罪厳罰化法改正案の質疑ということですけれども、当事者が早期の実現を強く望んでいるということを理由に本日採決ということであるならば、私は強く抗議をしたいと思います。
皆さんのお手元に、性暴力禁止法をつくろうネットワークの皆さんが五月二十九日に出された緊急声明をお配りいたしました。
まず第一段落目、最初の文章を見てください。「与党の合意により組織犯罪処罰法改正案の審議が刑法性犯罪の改正案の審議より先行されたことにより、今国会期間中での刑法性犯罪の改正実現が危ぶまれる事態となりました。」このように書かれています。
当事者の皆さんは御存じです。この性犯罪厳罰化法の審議がおくれにおくれているのは、自民党、公明党の皆さんが後から共謀罪を数の力で強引に押し込んできたことが唯一最大の原因であります。自民、公明の皆さんは、きょう一日で質疑、採決、こういう全く不十分な日程を強行している責任は御自身にあるということを認識すべきだと思います。
二点目、この緊急声明の最後の段落をごらんください。「審議にあたっては、当事者の声に耳を傾け、改正案に盛り込まれなかった論点も含めて十分に議論することを強く求めます。」と。
私たちは、何よりも当事者の声をこの法務委員会で聞くべきだと参考人質疑を強く求めてまいりましたが、自民党、公明党はこれを無視しました。性犯罪はその多くが密室で行われ、被害者にしか届けられない叫びがあります。しかし、つら過ぎて声を上げられないたくさんの被害者の方もいらっしゃいます。そういう被害者の方の思いをしょって、実名を出して声を届けてきた当事者の方がいるんです。その当事者の方が、これまで、本で、メディアで、集会で、どんな思いで筆をとり、マイクをとって演壇に立って活動を続けてきたか。そして、その方々が、いよいよこの法案を審議する国会で、この法務委員会で声を届けたいとおっしゃっていることを無視してその機会を握り潰すというのは、私は、大変恥ずかしいことを与党の皆さんはしていると思います。
三点目、改正案に盛り込まれなかった論点を十分に議論してほしいと書いてあります。
その議論の時間は、自民党、公明党の判断で、きょう一日しかこの衆議院ではありません。私も持ち時間の中で全力で当事者の思いを伝えるつもりですけれども、重要な論点に絞っても恐らく時間は足りないでしょう。
百十年待った当事者の思いが、ようやくこの百九十三回国会で受けとめられようとしています。その国会で縁あって法務委員を務めさせていただいているにもかかわらず、なぜ与党の皆さんは、せめて当事者が議論してほしいと提示している論点をできる限り議論する時間を確保する努力をしないんですか。
こういった論点は、被害者の方が体を、心を削られるような思いで被害体験の記憶を何度も何度も喚起して言葉にして人前に出してきた、こういう思いの結晶です。今回の法案でその全てに立法措置を施すことは難しくたって、その論点を議論して議事録にとどめて、今後の見直しの建設的な検討に結びつけていくことが、せめてものこの部屋の中にいる法務委員の責務だと私は思います。
参議院での共謀罪審議を例えば一旦とめて、正当な手続どおり最初に提出されたこの性犯罪厳罰化法を審議すれば、この衆議院だってあと一日でも二日でも日程をとった上で今国会で成立させることはできるんです。あるべき姿に戻すだけのことです。そんな当たり前の努力すら放棄しながら、きょう一日で採決まで強行して、地元などで、性犯罪厳罰化法を通しました、こんなふうに報告する、こういう姿は、申しわけないけれども、与党の皆さん、大変恥ずかしいやり方だ。これは私の意見として申し上げ、論点に入りたいと思います。
時効の論点です。
六月二日の本会議、この性犯罪厳罰化法の審議入りに当たって、四人の議員が代表質問に立ちました。維新を除く三人の議員全員、我が党の井出議員、公明党の國重議員、共産党の池内さおり議員、三人とも、魂の殺人という言葉を使ってこの性犯罪の重大性を訴えました。
大臣にお聞きします。性犯罪は魂の殺人であるという表現、適切だと思われますか。