安倍晋三の発言 (予算委員会)
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○安倍内閣総理大臣 ただいま牧原委員から、今までの経緯について大変わかりやすく説明をしていただいたと思います。
この問題については、今まで、与党、野党が入れかわります、その間の議論も踏まえながら、ではなぜできなかったのか、あるいはまたどういうことをやってきたか、そしてそれはどういう効果があるのかということを冷静に議論していく必要がある、このように改めて感じたような次第でございます。
平成十九年の公務員法改正以前は、国家公務員は、離職後二年間、その離職前五年間の在職機関と密接な関係にある営利企業への再就職が禁止されていました。これは、安倍政権になってあの公務員制度改革を行う前のことであります。
他方、当時は各省庁において、組織の新陳代謝のために、人事当局による勧奨退職と再就職のあっせんが人事の一環として行われていたわけであります。
このような再就職は、個々の職員と再就職先の間に必ずしも密接な利害関係が存在しないものであっても、官庁が組織的にあっせんを行うため、いわば官庁が丸ごと人事の一環として行うため、結果的に、当該官庁が有する予算や権限を背景に民間に押しつける形で行われることが多かったのが事実でありまして、これが公務員OBによる口ききなど官民癒着につながっていたというのが問題の核心でありました。
第一次安倍政権では、このような官民癒着の温床を根源から排除するため、営利企業はもとより、非営利法人への再就職についても、官庁によるあっせんを一律禁止することといたしました。
一方、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには意味があるのは当然のことであります。
このため、密接な関係のある営利企業への離職後二年間の再就職の原則禁止にかえて、平成十九年の国家公務員法改正により、それまで禁止されていなかった各府省による再就職のあっせんの禁止等、厳格な規制を導入することにしたのであります。
その際、規制を実効性のあるものにする観点から、離職後二年以内に再就職した場合にはこれを公表するということにしました。いわばこれは公開の原則であります。極めて独立性が高く、かつ強力な調査権限を有した再就職等監視委員会を設置し、厳しく監視することとしたわけでありまして、御指摘のように、平成十九年の改正以前の制度では、今回のようなあっせんについては問題にならなかったわけであります。
そして、大切なのは今後でございます。
現行制度による厳格な監視が機能したからこそ、今般の文部科学省事案が明らかになったものではありますが、本事案で生じた国民の疑念を払拭する必要があります。今後、まずはしっかりと調査を行い、その結果を明らかにすることにより国民の疑念払拭に努めていく、その際には必要なことは何でもやるとの考えで、国民の信頼を確保していく考えでございます。