佐喜眞淳の発言 (予算委員会)
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○佐喜眞淳君 それでは、御紹介いただきました、宜野湾市から参りました宜野湾市長の佐喜眞でございます。
本日は、衆議院予算委員会の沖縄での地方公聴会の開催に当たり、意見陳述の機会をお与えいただきましたこと、浜田委員長初め委員の皆様方に感謝を申し上げたいと存じます。
私は、人口約九万八千名余り、町のど真ん中にある、市面積の約二五%の普天間飛行場を抱える宜野湾市より参りました。
委員の皆様御承知のとおり、長年沖縄県民が強いられてきた過重な基地負担を軽減する、その象徴として普天間飛行場は、今から二十一年前のSACO合意において、今後五年ないし七年以内に全面返還するとの合意がなされました。
町のど真ん中にある、世界一危険と言われる普天間飛行場の早期の危険性の除去と基地負担軽減は、県民の総意であります。返還合意の原点であったはずでありますが、現在、その原点はどこかに置き去りにされ、解決に向けた真摯な議論はなされておらず、市民は固定化への不安と、いつまで耐えなければならないのかといういら立ちを抱えております。市民の暮らしは、返還合意が行われた二十一年前と同様、いまだに航空機事故の危険性や騒音など、大きな負担が重くのしかかっております。
この二十年余りの間に、人口は約一万四千人増加をし、基地を除いた人口密度は一平方キロメートル当たり約七千名を超してございます。東京や大阪府を超える規模となっており、SACO合意当時と比較して危険性や基地負担も増している状況であると言わざるを得ません。
また、十三年前の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故では市民の恐怖は頂点に達し、オスプレイが配備されて以降は、特に夜間の騒音がひどく、資料にもございますけれども、深夜の騒音がことし百五十七件上がっております。二十二時から翌朝の六時までがもう本当にひどい状況でございます。本年度の苦情件数は現時点で過去最高となっており、市内外より悲鳴にも似た声が寄せられているのが現状でございます。
このような中、昨年一月の宜野湾市長選挙において、普天間飛行場の固定化を許さず、一日も早い返還と危険性を除去するための五年以内の運用停止を公約に掲げた私が当選させていただいたことは、宜野湾市民の総意として普天間飛行場の固定化は絶対にあってはならないという民意が示され、普天間飛行場の一日も早い閉鎖、返還が市民の共有する願いであることが結果としてあらわれたものだと思っております。
また、町のど真ん中に普天間飛行場が存在するがゆえに、道路などのインフラ整備や一体感のあるまちづくりが阻害されており、基地があるがゆえに基地対策を担当する部署が必要となるといったようなことが顕著な例でありますが、同規模の自治体と比較した場合にも、基地にかかわる予算が余分にかかり、財政的な圧迫も極めて高い状況にございます。
町のど真ん中に基地があるがゆえに、市内どこへ行くにも基地を迂回しなければならず、南北に移動するための国道五十八号線や国道三百三十号線などを初めとする主要な幹線道路は慢性的に渋滞が起こり、市民も経済的な負担を強いられているのが現状でありますし、さまざまな分野へ影響を与えているのが普天間飛行場でもございます。
また、返還期日が明確に示されていないため、狭隘な土地の中で小中学校を初めとする公共施設の計画的な整備ができない状況にあり、今でも基地の周辺に公共施設があるのが現状でございます。
特に、普天間飛行場とフェンス一枚だけで隔てられている普天間第二小学校においては、授業中の騒音に悩まされることはもとより、米軍機の事故を想定した訓練を実施するなど、幼い子供たちが置かれている現状も看過することができないものでございます。宜野湾市の子供たちは本当に大変な状況であると言わざるを得ません。
さて、沖縄県の試算によれば、普天間飛行場の返還による直接の経済効果は年間約三千九百億円とされており、返還前と比較し三十二倍の効果があるとされております。返還が実現されなかったことにより、宜野湾市はここで示された約三千九百億円という効果を享受できないでいると言っても過言ではございません。
今般の防衛関係予算におきましては、沖縄の基地負担軽減などのために行うSACO・米軍再編事業などを着実に推進するため所要の予算が計上されておりますが、普天間飛行場の固定化は絶対にあってはならず、日米両政府で交わされた普天間飛行場の全面返還を確実に実現していく中において、地元の財政負担がないような支援について、国政の場においても御議論願えればと思っております。
特に、五年ないし七年以内に全面返還するとされた普天間飛行場をいまだに抱え続けている宜野湾市においては、その負担に鑑み、再編交付金と同様な助成を受けることができるのではないかと考えております。
一方、基地の跡地利用につきましては、一昨年三月にキャンプ瑞慶覧、西普天間住宅地区が返還をされ、今後の跡地利用のモデル地区として国から拠点返還地の指定を受け、国際医療拠点の形成に向け、政府による積極的な御支援をいただいているところであり、平成二十九年度予算においても、前年度同様の十億円、拠点返還地跡地利用推進交付金が計上されておりますことについては感謝を申し上げたいと思います。
西普天間住宅地区の跡地利用については、普天間飛行場を初めとする、今後返還される大規模跡地につながるものであると考えております。私自身、西普天間住宅地区における国際医療拠点の実現に向けて全力で取り組み、これを普天間飛行場返還跡地の利用につなげ、宜野湾市や沖縄県だけではなくて日本全体の振興に寄与していきたいと考えております。
また、嘉手納以南の千ヘクタールに及ぶ土地の返還につきましても、次世代のため、沖縄の飛躍的発展に寄与するとともに、日本全体の振興に大きくつながるものであります。普天間飛行場を初めとする返還が決まっている基地につきましては確実に返還を進めていただく必要があると考えております。そのためにも、国政の場で御尽力されております委員の皆様方のお力添えが必要でございますので、引き続き御支援方をお願い申し上げます。
最後になりますけれども、沖縄の言葉に命どぅ宝というのがございます。命こそが宝である。二十数年間この普天間飛行場を抱えている宜野湾市民は、もうこれ以上普天間の犠牲にはなりたくない、そんなようなことを思っているんですね。何を優先すべきかということを、やはり国政の現場で、命が一番大切だということをぜひ地元の方々の身になって先生方には考えていただきたいと思います。
もうこれ以上この普天間問題をこのまま次の世代に引き継ぐことはできませんので、宜野湾市長としてあえて大きく声を出して申し上げたいのは、とにかく普天間飛行場の一日も早い返還、危険性の除去をぜひ先生方にお願いいたします。よろしくお願いいたします。(拍手)