八田達夫の発言 (予算委員会)
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○八田参考人 お答えいたします。
まず、総理の意向を感じたかということに関してですが、岩盤規制を打破すべきだという強い御意向は、諮問会議で総理はいつも申されておりました。したがって、このことについては認識しておりました。総理のリーダーシップなくして、岩盤規制を打破するということはできるわけがございません。
一方で、特定の事業者を優遇してほしいといった意向は、この件に限らず、総理から示されたことは一切ございません。
獣医学部に関しましては、もともと、平成二十六年から、当時、唯一新設申請をしておりました新潟市の提案を前提に、特区ワーキンググループを五回、文科省をお呼びして、力を入れて議論してまいりました。これは今治市についてやったのではありません。このこと一つとっても、総理の友人と全く関係なく議論をしてきたということは明らかだと思います。
次に、不正があったかどうかという疑惑に関して、直接、疑念がおかしいということをお話ししたいと思うんです。
国家戦略特区では、一つの特区で行われた改革は、追加的な議論なしに他の特区でも自動的に適用されるという仕組みです。例えば、公園内保育所の設置というのは荒川区の提案のもとで行われましたが、それが決まったら、今度は品川区でも、世田谷区でも、福岡でも、仙台でも実行されました。
しかし、本年一月の獣医学部新設についての告示では、平成三十年度の新設は一校のみという限定がなされました。この限定は、政府は当初から今治市以外の新設を認めるつもりはなかったのではないかという臆測を生みました。すなわち、不正があったのではないかという臆測であります。
しかし、この臆測は明確に事実に反します。獣医師会の会長自身がお認めになっておられるように、この限定は、複数の新設を危惧した獣医師会による政治家への働きかけによって実現したものです。総理やその周辺の提案による不正があったわけではございません。
私たちは、もちろん、一校限定ではなく、最初から告示の規定廃止が最善だと考えておりました。また、それが難しい場合、少なくとも特区ではどこでも特例を認めるべきだと考えていました。しかし、強く反対されている方々もおられる中で、何もできないよりは一歩でも前進すべきだと考え、最終的には、当面一校限定を受け入れました。最初の突破口として受け入れたということです。
私どもの決定のプロセスには一点の曇りもございません。諮問会議と特区ワーキンググループでは、全ての規制に関して、規制官庁がその規制の合理的な根拠を示せるか否かを基準にして議論してまいりました。その結果、福田内閣以来十五回も申請を繰り返して、最も準備の整っていた今治市が最初の一校目になりました。三十年以降開設の申請がここに続いてあれば、当然、全力を挙げて抵抗勢力と折衝を行うつもりでした。
議論の経過は、議事を公開しております。一般の政策決定よりはるかに透明度の高いプロセスです。公開の場で議論をしていることが公平性の何よりのあかしだと考えております。
最後に、四条件でございますが、この四条件については、これまでの特区ワーキンググループでの議論の中で、満たされていることは明らかになっています。
まず、獣医師数が足りているという議論がありますが、これは先ほど小野寺先生も御指摘になりましたように、産業獣医師の偏在、それから、公務員医師が確保できていない、製薬業界での新たなニーズには対応できないというような問題が起きています。既存の大学、学部では対応できないために問題が生じておるわけで、今治市の提案は、これを解決するための具体的な提案でした。私たちの議論を踏まえて、最終的には、文科大臣、農水大臣も一緒に四条件を満たすことを確認されたと理解しております。