二之湯武史の発言 (環境委員会)
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○二之湯武史君 ちょっと余りにも中身がすかすかなんでびっくりしているんですけれども。
そういうこともそうなんですが、やはり具体的に実態的に、我が国もおっしゃるように二つのコードをもう導入しているわけですよね。であれば、現場の例えばアセットオーナーにしても、そこから運用を受託する機関にしても、じゃ、そのコードに基づいてスチュワードシップをちゃんと行えているかということでありましたり、また企業からしても、コーポレートガバナンス・コードというのは当然企業の取組を促すことですし、例えば社外取締役にしたってもう随分制度は整っているわけですよね。しかし、でも、この前の東芝のような事件はまだまだ起こるわけです。
だから、そういうことについてのやっぱり実態といいますか、我が国の悪い癖ですけれども、形は整いましたよ、だけど実態はありませんと。こういうものでは困るわけでありまして、私が申し上げているのは、そういった中で、特にイギリスやドイツといったマーケットでは三割から四割のアセットオーナーがESGに強い関心を示している、一定を含めれば七割ぐらいの人たちが、オーナーが関心を示している、またそういったコードの生みの親でもあると。そういうようなものがなぜ生まれてきたのか、そういった文化的な背景でありましたり、若しくはそれを促す施策があったのかということを私は聞いているわけでありまして、もうこれ以上の答弁は結構でございますが、そういうものをしっかりと解明しない限り、我が国においてはなかなかこういったものも定着していかないのかなというふうなことを思っております。
今、東芝の例を出しましたけれども、これはESGでいえばGの部分だと思いますが、やはり社外取締役、そういった制度があったにもかかわらずそういったものを防げなかったと。こういうことについては非常に大きな私は問題意識を持っておりますし、Eについても、様々な企業の環境を取り巻く不祥事というのはやはりまだまだ日本でも起こっているのが実情でございますし、それは上場、非上場問わずですね。
しかし、何度も言いますが、そういったものが本来の企業活動、つまり企業はもうける、利潤を追求するということが目的ですから、利潤を追求するというものの外側に環境というものが社会的責任として位置付けられているというようなものがまだまだ我が国の常識なのじゃないかなと。しかし、本来はその企業の利潤追求の中にそれが本当はもうビルトインされていて、そういったものに取り組めば取り組むほど企業は収益を上げられる、取り組めば取り組むほど企業は投資家からの信頼を得られる、こういう姿に本来はやっぱり近づけていかなければならないというようなことを私はさっきから申し上げているわけでありまして、そういった意味では、非常に分かりやすい例といたしましては、そういったものに対する取組がしっかり数値化されて評価されると、それがいわゆるESGに関する指標作りということになるんだというふうに思いますけれども。
今いわゆる株式投資というようなところでいろいろ調べますと、企業のROEを見なさいと、資本においてどれだけ企業が利益を上げているかと。そのROEが高ければ高いほどこれは優秀な企業なんですよというような文化が今まだあるわけですね。それは私は決して否定するものではなくて、ROEという一つの資本からどれだけ企業が収益を上げているのか、これは当然利潤追求体としての企業のパフォーマンスに対する非常に大きな指標であるわけですけれども、本当にその利潤追求だけに突き進んだ結果、EにおいてもSにおいてもGにおいても様々な問題がありましたよねと、こういうことだと思うんですね。
これは環境委員会ですからEということにしますが、我が国においては足尾銅山の鉱毒事件から始まり、戦後の四大公害から現在の東電の福島の原子力発電所、そういった環境に対する大きな負荷といいますか、そういったものを企業の経済活動が結果として与えてしまったと。それによる外部経済性がそれまでの稼いできた利益を帳消しにする、それどころか逆に大きな損失を生んでしまうと。こういうことがないようにしっかりと環境に取り組みましょう、それが中長期でいえば、環境に取り組んでいる企業ほど実はリターンが大きいんだと。
こういうものが数値化できれば、投資家はそちらの方に流れていくわけですし、我が国の中長期的な投資志向の国民性から考えても、実は私は、ESG投資には我が国がむしろリーダーシップを取るべきであって、そういった指標というものは、私は世界に先駆けてつくっていただきたいというふうに思うわけでございますが、そういった二つのコード、こういうものはありますけれども、その先にあるESGの指標づくりといったもの、これは今、民間の様々なそういった企業が、例えばGPIFさんもそういった指標づくりの公募をされて、たくさんの企業がそういったものに名のりを上げておられるわけですが、それを是非、環境省としてこれからどのようにそういった指標づくりに取り組んでいくのか、それとともに、今私が申し上げたような、むしろこの分野は日本がイニシアチブを取るべきだと、そういった国家戦略、国際標準づくりといったところの観点も含めて、是非役所の取組を教えていただきたいと思います。