池原毅和の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(池原毅和君) ありがとうございます。
この点は無意識に障害者権利条約が作られていなくて、八回のアドホック委員会というのが国連で二〇〇二年から二〇〇六年にかけて開かれていまして、その中で、この十四条に関して、やはりどこの国でも日本と似たような、つまり、精神障害以外に自傷他害の危険性であるとか医療の必要性であるとか判断能力の欠如であるとか、そういう付加的な要件が付いて強制入院を認める制度は、まあ二十世紀にはたくさん存在していたわけです。
それに対して、つまり、条約の審査に入っている各国の代表が、例えば日本は、精神保健福祉法を維持していくためには、精神障害のみを理由とした強制入院は許されないという、自由剥奪は許されないという規定にできないだろうかということを提案して、否決されています。それから、ヨーロッパとか幾つかの国が、精神障害以外の理由が付加されている場合は自由の剥奪が許容されるというような規定ぶりにはできないだろうかという提案をして、これも否定されています。つまり、現行の障害者権利条約十四条、つまり障害を理由とした自由剥奪は正当化されないというこの規定は、精神障害以外の何かの付加的な要件が付いてもそれは許されないのだということを明確に意識して規定されているわけですね。
ですから、日本は、二〇一四年でしたか、条約を批准して、一六年にこの条約の履行状態について条約委員会に政府報告を出していますけれども、その審査結果としては、日本の精神保健福祉法は条約に違反しているという指摘を受けることは避けられないだろうというふうに思います。