自見はなこの発言 (厚生労働委員会)
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○自見はなこ君 ありがとうございます。
産後うつは非常に大きな問題であります。是非、小児科、産婦人科、保健センターなど、よく皆様で連携を取って、包括的に親子を支える、お母様を支えるという支援を是非推進していっていただきたいというふうに思っております。
さて、御存じの方もおられるかと思いますけれども、我々小児科の領域では、母子愛着形成という言葉を大変大事にしております。生後、生まれてから三歳まで、特に一歳までの間ですけれども、赤ちゃんとして生まれて、お母さんあるいはお父さんと非常にスキンシップを取る、目と目を見る、あるいは母乳のときも、お母さんが赤ちゃんの目を見ることでお互いの体内ホルモンのバランスも整って非常に情緒が安定する。もちろん、母乳だけじゃなく粉ミルクをあげているときでも、それは目と目を合わせる、スマホをしないとか、私たち小児科医はそういったことを呼びかけています。
そして、この時期、この人格形成の基盤となる時期に、愛着形成期と申しましたけれども、この時期は人格形成において極めて重要な時期でありまして、言わば私たちの人格のプラットホームの時期であります。実は、この愛着形成がしっかりできるので人見知りが始まるというふうに言われておりまして、赤ちゃんが泣くと、人見知りが始まると、みんなあやすのが大変でもありますけれども、実はそれは心の中の人格のプラットホームができつつあって人見知りが始まっているということでありますので、人見知りが始まったということは、実は健やかな成長、発達の姿の一つでありますので、喜ばしいことであると私たちは受け止めています。
そして、今の日本では、安倍政権の下、待機児童の解消というものがうたわれております。皆様の精力的な取組のおかげで、過去に類を見ないスピードで保育園の整備等が行われている現状がございます。それ自体は女性の就業率の上昇から見ても極めて重要な政策課題であるということは十分に承知をしていますが、その際に、子供の心、子供の目線は本当に考えられているのでしょうか。前回の法改正第一条でうたわれた、「適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利」とは、一体何なんでしょうか。
北欧では、両親が一歳になるまでの間にお互いに交代をして育児休暇を取ることができますので、ゼロ歳児を基本的に集団で預けるという保育の概念はないというふうに言われております。この時期でファミリーというものを形成する時期だからでございます。ただし、自宅で見るだけですと、やはり煮詰まってしまうこともありますし、子供の社会性という問題もありますので、ゼロ歳から六歳までが通う児童館のようなものも整備もされておりますし、また、その後でございますけれども、国によっては、一歳から三歳ぐらいから入れる、国によって違いますけれども、保育園と学校が一緒になったような設備や保育園と言われるものが子供の権利として保障をされております。
今現在、我々の日本が進もうとしている道は果たして本当に子供を中心にしているのかということは、私は大変疑問を感じるときがあります。造った保育園の数で私たちは評価をしていないでしょうか。あるいは、待機児童の解消の数だけで評価をしていないでしょうか。まずは数で解消をすることは、本当に喫緊の課題としては大変重要で必要なことでもちろんありますけれども、本質、何か見失っているような気がしております。多くの女性の特に出産間もない間は、働きたいから預けるというよりも、若年世代の所得が低所得化している中、働かなければならないと思われる状態が存在するので預けているということも実際のところ大変多いと思います。女性には、もちろん男性にもでございますけれども、女性には母性がありますし、母子分離あるいは愛着形成期の引き剥がしに起こるこの悲しさというものは決して子供だけのことではなく、母親も同じように感じております。
是非、働き方改革とセットで我々の生き方改革、是非していってほしいと思っております。次世代の健全な育成に対して政治が責任を持つならば、いま一度立ち止まって考える必要があると私は思っております。
それから、まだ議員になって間もないですけれども、この間、厚生労働省の皆様がいかに多忙かということもよく分かりました。是非、一日だけ夜の八時に電気を消すというような取組ではなく、抜本的に厚労省丸ごとで業務改善の見直しをしていってほしいと切に願っておりますし、たとえ厚労省で働いていてもというのは語弊があるかもしれませんけれども、たとえ厚労省で働いていても六時半には帰路に就いて七時には家族と御飯を食べてという生活ができるような日本の社会に是非していきたいと思っております。
大きな課題かとは思いますけれども、我々全体が社会でシフトしなければいけないことだと思いますので、皆様の御指導いただけると大変有り難いというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、次の質問でございます。産後ケア施設についての質問に移ります。
富山を実は前回訪問しましたときに富山市が新しい取組をしております施設を拝見いたしまして、すばらしいなと思いました。これは富山市内のレガートスクエアに設置されたばかりのセンターでございますけれども、ホテルのような産後ケア施設で、五床ございました。本当にかわいらしい、女性が好きそうな、そしてお母さんが本当にゆっくりできるような敷地の設計がされておりました。そして、その同じ建物でございますけれども、発達支援センターと在宅診療所と、それから病児保育がございました。地元医師会ともよく連携が取れていて、まだ始まったばかりの施設でありましたが、有機的に機能してくれると大変有り難いなというふうに考えております。
さて、質問でございますが、実はその富山のまちなか総合ケアセンターというものを拝見した後でございますが、様々なことを市役所の方からお伺いをいたしました。その後、いろんな課題についてもお話を聞く機会がございましたけれども、この産後ケア事業というものを実施しております施設の中には、実は法的な位置付けが現在ないということでございました。そして、その中では、簡易宿泊所として実施しているものもあるというふうにお話も伺いました。
このような産後ケア施設について、私は、せっかく国で進めていただきますので、多くの自治体が迷子にならないように法的な位置付けを付与するなど、今後の方向性について是非大臣のお考えを教えていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。