熊谷晋一郎の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(熊谷晋一郎君) 私は完全に専門外で、門外漢なもので、うまく答えられる自信は全くないんですが、少し、私のきっと役割だと思うので、障害に関連した部分でお話しできることをお話ししようと思うんですが。
今回、能力主義ですとか優生思想というものが昨今障害者に対して大きなプレッシャーとしてのしかかっていて、その背景には、やはりそういった優生思想や能力主義がはびこる土壌というものがあるんだろうと思います。その最たるものが恐らく分配の仕方、もう既におっしゃっている生産物に比例した形で分配する貢献原則と、それから必要に応じて分配する必要原則の割合が、後者の必要原則を担う担い手というのは国家がその担い手なわけですけれども、グローバリゼーションというのは、その国家の力がある意味では弱まって、グローバル企業というものが力を持ち始めて、それと比例して、もしも分配の仕方も割合として貢献原則にウエートが強まっていくとすると、そういった能力主義あるいは優生思想というものがはびこる、それがひいては障害者の尊厳を傷つけるというようなことが今起きているんではないかなというふうには観測しています。
日本に関して、格差のきっかけ、これは全くちょっと私も素人なので分からないんですが、私の周辺では発達障害という概念が、急に人数が増えた時期というのがおおよそバブル崩壊以降なんですよね。その発達障害と呼ばれてラベリングを貼られてやってくる、当事者研究の場にやってくる方の多くはかつては健常とされていた人で、恐らくメンバーシップ型の雇用の中で包摂されていた人なんだと思うんですね。そういった人々が今急速に社会から排除されて、そして、その排除の理由を個人化するための概念として発達障害というものが非常に活用されているというふうな印象がございます。
その背景に何があるのか、もちろん私、門外漢ではありますが、私の周辺でも観測される事実としてはそういった現象が起きているなというふうな感触を持っています。