熊谷晋一郎の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(熊谷晋一郎君) ありがとうございます。
これは日本に限らずアメリカの支援者にも聞いた言葉ですけど、ブラッディーナインティーンという言葉があって、血みどろの十九歳ですね。これは、障害を持った子供が十九歳になったときに、親たちが行き場を失う現象を指して親の会でよく使われる言葉です。日本でも全く同じそのブラッディーナインティーン問題というのは起きていると思います。
その最も重要な背景というのは、じゃ本当に十八歳までの支援というのは共生社会にかなうものだったのかどうかというところだと思うんですね。手厚い囲い込みであるケースというのは結構多くて、地域の中で例えば同年代の子供たちとどれぐらい一緒に過ごすことができたのか、素人に支えられる機会を十八歳までにどれぐらい得てきたのか。とかく、先ほども虐待を受けやすいリスクの一つとして専門的支援への囲い込みの問題というのがありましたけど、十八歳までの支援の在り方がもしもコミュニティーから排除する形で手厚さを提供しているものだったとすると、非常に十九歳以降の適応状態に大きな影響が出るということが、それこそエビデンスがあるんですね。
ですから、十八歳までの支援は手厚いという前提で論じるのではなくて、もしかすると十九歳以降を見越していない手厚さですね。地域の中で、私なんかは、専門職というのはもっと黒子のようになって、地域社会の中で共生できるような人間関係を支援するような、ちょっと縁の下の力持ち的なサポートが必要だと思うんですけれども、本当にそういうふうになっているのかというとちょっと心もとないところがやはり、私も小児科で外来でそういった相談非常に多いので、十九歳以降どうしましょうというふうな。思うと、やっぱり十八歳までの暮らしぶりというものが非常に大きく影響を及ぼしているな、そこで資源を開拓してこなかったことというのが、これは別に本人のせいではないんですけど、社会の支援の仕方が、必ずしも手厚さと共生社会というのが一致はしないというところは意識しておく必要があるのかなと思っています。