山田俊男の発言 (災害対策特別委員会)
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○山田俊男君 七月三十一日、福岡県及び大分県において、平成二十九年七月九州北部豪雨による被害状況等の実情を調査してまいりました。
参加者は、若松謙維委員長、そのだ修光理事、川合孝典理事、平木大作理事、仁比聡平委員、室井邦彦委員、木戸口英司委員、また、現地参加されました足立信也議員、野田国義議員、そして私、山田俊男の十名であります。
現地調査の概要を御報告いたします。
九州北部地方では、七月五日から六日にかけて、停滞した梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響により記録的な大雨となり、二十四時間降水量は、福岡県朝倉市で五百四十五・五ミリ、大分県日田市で三百七十ミリと、それぞれ過去最大値を記録いたしました。また、福岡県によれば、朝倉市では、七月五日正午からの九時間で、七月の平均月間雨量の二倍を超える雨量を記録したとのことであります。
このような記録的豪雨の結果、河川の氾濫や土砂災害などが頻発し、福岡県においては、七月三十日現在で死者・行方不明者三十八名、住家の全半壊五百六十四件、床上浸水二十一件、また、大分県においては、七月二十七日現在で死者三名、住家の全半壊五十三棟、床上浸水三百三十八棟となっております。さらに、公共土木施設、農地、農林施設等の被害総額は、七月下旬現在、福岡県で約一千百九十七億円、大分県で約二百八十九億円に上るなど、両県では、五年前の平成二十四年七月九州北部豪雨に続き、再び激甚な被害が発生しました。
現地におきましては、まず、福岡空港に到着した後、バスの車中にて、福岡県当局から被害の状況等について説明を聴取しました。
次に、朝倉市役所において、福岡県の小川知事、樋口県議会議長、朝倉市の森田市長及び中島市議会議長から、説明・要望等を聴取いたしました。
小川知事の説明等によれば、大量の水・土砂・流木により、公共土木施設、農作物や農業施設・林地等に甚大な被害が生じており、その早期復旧を図るとともに、高齢化が進行する中で被災した農林業者や中小商工業者の事業継続の意欲が萎えないようにすることなどが、課題となっているとのことであります。
次いで、小川知事及び森田市長に見舞金をそれぞれ手交した後、小川知事及び樋口議長から、災害復旧事業の早期採択、流木等の災害廃棄物の処理、農林業経営の継続に向けた支援、観光産業の風評被害解消に向けた支援等を内容とする要望書、また、森田市長及び中島議長から、激甚災害の早期指定、合併特例事業債の適用期間の延長、被災者の生活支援等を内容とする要望書を、それぞれ受領しました。
さらに、筑前あさくら農業協同組合及び筑前あさくら農政連から、農業生産基盤の早期復旧支援等を内容とする要請書、また、朝倉商工会議所、朝倉市商工会及び東峰村商工会から、地域経済基盤の早期復旧・再建等を内容とする要望書を、それぞれ受領しました。
次に、朝倉市山田地区に赴き、貯水量約七万立方メートルの農業用施設である、山の神ため池の被災現場を視察しました。
小川知事及び県当局の説明によれば、流木がため池を破壊して大量の土砂とともに下流に流れ込み、三名の方が亡くなられたとのことであります。現地に水はなく、土砂が堆積し流木が散在するのみで、ため池はあったのかと思うほど跡形もない状態でありました。
その後、バスの車中にて小川知事等から沿道の被害状況などについて説明を受けるとともに、派遣委員との間においては、今回の豪雨被害の要因及び五年前の豪雨との比較、国による河川管理の権限代行に係る費用負担、流木の処理及び利活用の在り方等について意見が交わされました。
車中からは、農業用施設の被災により水が行き渡らず干割れした状態の水田、土砂が堆積した家屋、河川護岸の損壊や橋梁への流木の滞留などが、各所で見受けられました。
次いで、東峰村に移動し、大きく損壊した家屋、流木や巨岩などが散在する岩屋地区を視察しました。
澁谷村長及び県当局によれば、一キロメートル以上の上流で発生した土石流が同地区の民家や道路等を破壊し、三名の方が亡くなられたとのことであります。また、村内においては、推計一万七千立方メートルの流木が存在しており、復旧には通常の水害の数十倍の費用を要する見込みとのことでありました。その後、澁谷村長に見舞金を手交し、村長からは、被災建物の復旧及び解体・撤去、伝統工芸品産業の早期復旧及び観光業に対する支援等を内容とする要望書を受領しました。
次に、大分県に移動し、日田市役所において、大分県の安東副知事、原田日田市長及び中津市の前田副市長に見舞金をそれぞれ手交した後、安東副知事、原田市長及び前田副市長から、被害状況についての説明・要望をそれぞれ聴取しました。そして席上、大分県から、災害復旧事業の採択と予算の確保、農林水産業や商工業・観光産業への支援、JR久大本線・日田彦山線の早期復旧支援等を内容とする要望書、また、日田市から、災害復旧事業の推進、災害救助法及び被災者生活再建支援法の適用の弾力化等を内容とする要望書、中津市から激甚災害の早期指定等を内容とする要望書を、それぞれ受領しました。
その後、派遣委員との間では、再度の豪雨災害からの復旧・復興に際する課題、被災者支援制度の弾力的運用等について意見交換が行われました。
最後に、日田市内を流れる花月川のJR九州鉄道橋落橋現場を視察しました。
県当局によれば、流木が橋桁に滞留して流れをせき止め、その水圧に耐え切れず、築八十三年となる橋脚が折れ倒壊したとのことであり、不通となったJR久大線の光岡—日田駅間等においては、代行バスが運行されているとのことであります。
以上が調査の概要であります。
今回の調査におきましては、大量の流木や土石が雨水とともに中小河川などを流下した場合の破壊力が、想像を絶するものとなることを痛感いたしました。五年前にも、ほぼ同地域で豪雨災害が発生していることに鑑みれば、今後は、災害は常に起こり得ることを念頭に置きつつ、中小の河川を含めた治水対策や土砂災害対策、治山・流木対策、そして警戒避難体制の充実等に一層取り組み、防災機能の更なる向上を図っていくことの重要性を改めて強く認識した次第であります。
終わりに、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈りし、派遣報告といたします。
以上でございます。