松本純の発言 (災害対策特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(松本純君) 三月十日に開催をされました災害対策特別委員会の大臣所信聴取におきまして、所信の一部を読み誤ったことにより、委員長、理事及び委員皆様に多大なる御迷惑をお掛けしたことに心からおわびを申し上げます。
今後は、二度とこのようなことがないよう、徹底して再発防止に努めてまいります。引き続き、御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、再度、所信を読み上げさせていただきます。
国土強靱化担当、防災担当大臣の松本純でございます。
第百九十三回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信の一端を申し上げます。
我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有しております。こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強くしなやかな国づくりを進めてまいる所存です。
いまだ記憶に新しい東日本大震災を始め、この一年間にも地震や台風、豪雨、大雪等による災害が多数発生しております。特に、昨年四月の熊本地震や、八月から九月にかけての台風、十月の鳥取県中部を震源とする地震、十二月の糸魚川市の大規模火災等により、多数の方々が被災されております。こうした災害により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、全ての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
政府は、こうした災害に対して被害状況の早期把握及び被災者の救援救助活動に全力を尽くすとともに、生活、なりわいの再建、復旧復興対策等について、関係省庁一体となって対応してまいりました。
熊本地震については、間もなく発災から約一年が経過しますが、被災地では昨年十一月に仮設住宅の建設が完了し、恒久的な住まいの確保に向けた取組が進められており、復旧復興に向けた被災自治体の取組を政府としても全力で支援しているところです。
また、岩手県及び北海道を中心に甚大な被害をもたらした昨年の台風については、一連の台風災害として早期に激甚災害指定を行う等、被災地の復旧復興を支援してまいりましたが、鉄道や道路等のインフラの早期復旧を始め、被災者の生活再建、農林水産業、観光産業などの復旧復興対策に引き続き取り組んでいるところです。
昨年十月に発生した鳥取県中部を震源とする地震については、被災者の生活再建、住宅再建を支援するとともに、農林水産業、観光産業の復旧復興、風評被害対策等に取り組んでいるところです。
昨年十二月に発生した糸魚川市の大規模火災については、一日も早い事業再開や生活再建のため、政府としては、被災者生活再建支援法を適用し、また、瓦れき処理や事業再開の資金調達の支援を厚くするとともに、復興まちづくりに向けた人的支援を行うなど、被災者の生活、なりわいの再建に向けて、県、市と連携して対応を進めているところです。
今後とも、こうした被災した地域がにぎわいを取り戻し、被災者の方々が一日も早く安心して生活できるよう、被災地の方々の気持ちに寄り添いつつ、政府一丸となって被災者支援、復旧復興対策等に取り組んでまいります。
続きまして、防災対策等の主な課題と取組方針について御説明いたします。
まず、地震対策の強化についてです。
昨年の熊本地震の教訓を踏まえて中央防災会議の下に設置された熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループが、昨年十二月に、政府の応急対策や生活支援策の在り方について報告を取りまとめました。この報告を踏まえ、防災基本計画の見直しを行うとともに、発災時における地方公共団体への支援の充実や物資輸送の円滑化、避難所における生活環境の改善、防災へのICTの活用などに取り組んでまいります。
広範囲かつ甚大な被害が懸念される南海トラフ地震については、中央防災会議の下に設置された南海トラフ沿いの地震観測・評価に基づく防災対応検討ワーキンググループにおいて、地震発生予測の可能性や何らかの異常が観測された場合の具体的な対応の在り方について引き続き検討を進めており、その報告を受けて必要な対策を講じてまいります。
また、今後発生が懸念される首都直下地震についても、開催まで三年余りとなった二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会も見据えて、必要な対策を強化してまいります。
具体的には、昨年三月に策定した首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画について、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画と併せて、広く関係機関と連携した各種防災訓練の実施を通じて、実効性の確保、向上に向けた取組を進めてまいります。
次に、水害対策の強化についてです。
昨年の台風第十号災害を踏まえ、避難に関する情報提供の在り方について、防災、福祉等の関連分野の有識者から成る検討会において議論を行い、昨年十二月に報告を取りまとめました。政府としては、本報告の内容を実行に移すため、避難情報の名称変更や避難勧告等に関するガイドラインの改定を行うなど、迅速に対応してまいりました。今後は、名称や改定したガイドラインの周知を徹底し、本年の出水期に万全を期してまいります。
また、気候変動等による大規模水害の発生が危惧されることから、中央防災会議の下に設置された洪水・高潮氾濫からの大規模・広域避難検討ワーキンググループにおいて、首都圏等における洪水や高潮氾濫からの大規模かつ広域的な避難の在り方について引き続き検討を進めてまいります。
さらに、頻発する火山災害の対策については、御嶽山の噴火を踏まえて改正された活動火山対策特別措置法に基づき、警戒避難体制の整備や、火山専門家の育成、監視観測・調査研究体制の整備など、関係省庁と連携して進めてまいります。このほか、各火山地域における避難計画の策定支援や大規模降灰への対応策の検討など、必要な対策を講じてまいります。
これらの様々な災害対策の推進に当たっては、公助のみならず、自助、共助の取組いずれもが重要であると考えております。そのため、各界各層において我が国を代表する団体により構成された防災推進国民会議を中心に、自助、共助の取組を国民運動として一層推進してまいります。
さらに、地区防災計画制度の推進を始め、災害教訓の継承、防災ボランティア活動の環境整備、企業における事業継続計画の普及等の取組を進めるとともに、国民の皆様にも、日頃から水、食料品等の備蓄や災害保険への加入等の災害への備えに取り組んでいただけるよう、防災意識の啓発に努めてまいります。
また、一昨年十二月の国連総会において、我が国を始めとする百四十二か国の共同提案により、十一月五日を世界津波の日とすることが決議されたことも踏まえ、津波防災の啓発活動に、より一層取り組むとともに、総合防災訓練大綱を定めることにより、国や地方公共団体等において、防災訓練を総合的かつ計画的に実施することで、多様な主体の連携による防災力の向上に努めてまいります。
また、国際防災協力については、一昨年三月に我が国で開催された第三回国連防災世界会議において採択された国際的な防災の取組指針である仙台防災枠組二〇一五―二〇三〇に基づき、東日本大震災を始めとする幾多の自然災害から得られた我が国の知見や教訓、防災技術や防災体制等を世界と共有し、国際社会における防災の主流化に積極的に貢献してまいります。
国土強靱化につきましては、国土強靱化基本計画等の着実な推進を図るとともに、昨年の熊本地震を踏まえた国土強靱化関係施策の点検結果等を国土強靱化アクションプラン二〇一七に反映させ、更なるPDCAサイクルの実践、徹底を図ってまいります。また、地方公共団体における国土強靱化地域計画の策定を支援するほか、事業継続に取り組む企業等を認証する仕組みの周知、中小企業向けのBCP策定支援等の取組により、企業等の主体的な取組を促進してまいります。さらに、国土強靱化に対する国民の理解と関心が深まるよう、啓発活動に努めてまいります。
今後とも、施策の重点化、優先順位付けを行い、ハード、ソフトの対策を適切に組み合わせながら、国、地方、民間が一体となって、効率的かつ効果的に国土強靱化を進めてまいります。
以上申し上げましたとおり、一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現し、災害に強くしなやかな国づくりを進めるため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。
若松委員長を始め理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。