西川芳昭の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(西川芳昭君) ありがとうございます。
種がなくなれば食料がなくなる、食料がなくなれば君もなくなるということで、私たちが地球上から消えてしまうということで、種子の重要性というのは何度繰り返しても強調し過ぎることはないと思います。
一方で、共有のものであるということですけれども、基本的には、FAOを中心として一九六〇年代からいわゆる南北問題ということで資源の、どういうんでしょう、所有権に関する争いがあったときに、種子に関しては日本政府も含めて人類共有の資産だということを強調してまいりました。そういう意味では、日本政府は一九八〇年代までは、少なくとも種子に関しては人類共有の資産だということを積極的にサポートするグループに入っていて、私たちもその中で生かされてきたと思います。それがだんだん知的財産権の強化、特に遺伝子情報が読めるようになって私有化されるようになってきて、遺伝子情報にパテントが掛かるようなことになってきているという状況が存在します。
ちょっと時代が前後しますけれども、第二次世界大戦が終わったときに進駐軍が入ってきたときに、農林10という日本で作られた小麦の品種の種が持ち出されました。その目的は、アメリカの小麦の増産のために育種の材料とするためですけれども、結果として、その小麦の遺伝子はメキシコの国際研究所に送られて、そこで知的財産権を主張しない状態で改良品種として作り、メキシコ又はそのほかの開発途上国に渡されて、緑の革命という形で世界中の飢餓を救ったという例があります。
こういう形で、種子というのは世界を巡っていて相互に助け合っている存在なわけで、特定の企業が持つことによってそのような相互依存の共生の社会というものが損なわれるというふうに考えています。ほかの資源とやはり違った取扱いが必要だと思います。そういう意味では、やはり種子法というものが存在して、日本の中で循環させているということの重要性はもう繰り返し申し上げたいと思います。