西川芳昭の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(西川芳昭君) 科学技術と社会に関する非常に根源的な御質問なので、私の力量で答えられる部分というのは限られているんですけれども、私個人としては、やはり研究開発というのは必要ですので、生命であってもその尊厳に配慮をしつつ、畏敬の念を持ちつつ研究をすること自体は大切で、それに民間が入ること自体は否定はいたしませんが、作物の資源ということに関して、作物という生命体に関して取り上げますと、作物というのはその生存を人間に委ねている生物なんですね。
私たち人間が作物と共存しないと、作物というのは自分で育ちません。例えば、野生の稲ですとほっておいたらそこでまた毎年同じところから生えてくるんですけれども、作物の稲は、私たちが刈取りをし、収穫をし、保存をしないと、次の年生えてくることができないわけですね。そういう意味では人間が関わっていく必要があります。その人間が関わるときに、もうかる部分だけをやるということになると、当然、もうからない、すなわちそのときの消費者のニーズとか市場のニーズのないものに関しては保存されないことになるわけです。
そういう意味では、やはり管理に国が責任を持つ、また、もちろん国際社会の場合もあると思いますけれども、あくまでも公的な組織がその生命体、我々と同じ生命体ですけれども、作物と人間という形では私たちが作物に依存している部分があります。また、作物が私たちに依存している部分がありますので、その管理に関しては民間ではなくて公的な存在を巻き込んで、もちろん一人一人の市民も巻き込まれる必要があると思います。
また繰り返しになりますけれども、企業の場合はその時点でもうかる部分しかやりませんので、過去にイギリスの国立の研究所が民間に買収されて、そこにあった遺伝資源というものが最終的に廃棄されるという、そのようなことも起こっておりますので、私たちの非常に大切な稲の遺伝資源等がそのようなことになる危険というのが全くないとは言えないので、今回やはり私たちは慎重に考えていく必要があると思います。