松宮孝明の発言 (法務委員会)
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○参考人(松宮孝明君) 私もその答弁をされた方の思想までは分かりませんので推測ですけれども、組織的犯罪集団が計画し、実行準備行為を行ったことを総体として見ると危険であるというのですから、これは要するに組織的犯罪だから、一人がやるんじゃなくて大きな組織でやるということになるから世の中は危険を感じるだろうという趣旨のことをおっしゃっておられるのかなという感じがいたします。
ただ、先ほど私、何度も申し上げていますように、この法案の、組織的犯罪処罰法六条の二の第一項の計画は、組織的にやる必要ないんですよ、二人以上ですからね。自然人二人以上ですので、組織的犯罪集団が計画しではないので、ちょっとこの答弁は条文と合っていないんじゃないかなという感じがしますね。
もう一つの御質問、この共謀罪は固有の保護法益はなくて、専ら計画した犯罪によって保護される法益の保護に資するというのは、これは要するに計画された犯罪、例えば組織的な殺人罪が計画されたのであれば、その共謀罪の保護法益は殺人罪の保護法益である人の生命である、それから計画されたのが窃盗罪、万引きであるというのであれば、人の財物に関する権利ですね、これが保護法益であるというふうに、計画された犯罪ごとに保護法益は全部違うんだということをおっしゃっておられるんだと思います。
ちょっと余談ですけど、ただ、この総体として見ると危険ということを言いながら、計画された犯罪の法益が保護法益だと言うと、例えば殺人考えてみますね。組織的殺人罪で、ある一人の人を組織的に殺すということを考える場合に、保護法益はやっぱり一人の人の生命なんですよ。そうなると、一人の人の生命が危険にさらされているという点では、これは組織的犯行であろうと単独犯であろうと具体的にどこまで進んだかによって変わるだけでそんなに変わりませんので、ちょっとこの答弁には矛盾があるんじゃないかなと私は感じています。
例えば、ヨーロッパの結社罪型のように、犯罪をやるぞと社会に公言して結社をつくる、結社をするというようなことが社会の安全に対する公共危険犯であるという理解をするのであれば、総体としての危険というのも論理的に一貫してくるんですけど、そうじゃなくて、計画された犯罪ごとに法益は違うんだというのであれば、総体としてというのは余りよくないんじゃないかと、論理的に一貫していないんじゃないかなという印象を受けています。