松宮孝明の発言 (法務委員会)

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○参考人(松宮孝明君) 私は以前に、治安維持法の再来あるいは現代の治安維持法ということをどこかで書いたことがございますが、実は内心では治安維持法よりたちが悪いと考えております。
 なぜたちが悪いかというと、治安維持法は、新倉参考人がおっしゃいましたが、一応、国体の変革等、対象者を条文上は絞っているんですよ、それはもちろん思想、信条の自由に反するんですけれども。今回の共謀罪法案は、対象者をそういう点では思想、信条で絞っていないんですね。その代わりに二百七十七、これは全刑法犯でいうと八〇%を超える犯罪です、それをカバーできるということですので、逆に言えば誰でもこれによって対象にできるということなんですね。
 先ほど私申し上げましたように、計画自体は組織内の人間である必要はありません、この条文の体裁、立て付けでは。ですので、誰でも対象にできるということに加えて、先ほど指摘しましたけれども、現行通信傍受法三条一項三号に、既に「長期二年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪が別表第一又は別表第二に掲げる罪と一体のものとしてその実行に必要な準備のために犯され、」云々という条文があるんですよね。だから、この法案がこのまま成立してしまうと、通信傍受法の対象犯罪にすぐさまなり得るんです。
 そこに、御存じと思いますが、元CIAのスノーデン氏の警告がございます。Xキースコアというのが既に日本には提供されているというふうに指摘をされています。これは治安維持法時代より、よりたちが悪いと。スマートフォンですね、これにソフトを忍び込ませて全ての会話を傍受できるという装置がもう整っているんだということまで言われているときに、法律自体に明確に、クリアに、この範囲しか対象にしません、間違いなく犯罪だというものしか対象にしませんということが書かれていない。いや、この法律は明確で、自由を保障するというそういう内容の趣旨で書いたんですよと幾ら答弁しても、言葉が大事です、法律は言葉が命ですから。この言葉自体からは何とでも取れるというような言葉で法律を作れば、それは濫用の懸念があると。濫用の懸念があるものを立法段階でチェックせずにそのまま通してしまったら、それは濫用がされます。
 したがって、治安維持法とは質が違うけれども、やはり治安維持法の再来であるという懸念は現実に存在するというふうに申し上げておきます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 松宮孝明

speaker_id: 22771

日付: 2017-06-01

院: 参議院

会議名: 法務委員会