福田充の発言 (法務委員会)

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○参考人(福田充君) 今御指摘にありましたとおり、この国際組織犯罪防止条約を締結しております百八十七か国の中には様々な国がございます。その中でも私自身はアメリカやイギリス、英米のテロ対策が専門でありますのでやはりアメリカやイギリスと比べることが多いわけですけれども、アメリカやイギリスにも当然刑法、刑事訴訟法の基本的な要素がありますが、それと、もう一つの体系としてテロ対策の基本法的な側面がございます。
 先ほどの陳述でも申し上げたとおり、イギリスでは二〇〇〇年テロリズム法という基本法的な法律があります。そこでは、テロリズムの容疑があれば令状なしで四十八時間勾留することができるとか、令状があれば二週間にわたって勾留することができる、極めて厳しい特徴があります。それがイギリスの歴史と国情、文化に即した制度であり、それがそのまま日本に適用することがよいとは私自身も思いません。
 しかしながら、イギリスのテロ対策若しくはアメリカのテロ対策、特にアメリカは、九・一一アメリカ同時多発テロ事件以降構築されてきましたテロ対策の基本法的な役割を果たしますパトリオット法では、通信傍受といった捜査権限も強化されています。諜報機関も強化されています。テロリストの出入国管理も強化されています。例えば四百十二条では、司法長官がテロリストと認定した外国人を七日間まで無条件に拘束できるといった項目もございます。
 そういった、イギリスやアメリカといった非常にテロ対策が強固に構築されている国家もございます。しかしながら、その中でも、イギリスやアメリカで人々の人権、自由が大きく損なわれて問題になったという事例、まあ幾つかございますけれども、非常にたくさん発生したでありましょうか。そこには、やはりイギリス、アメリカのテロ対策の法制度の中で自由や人権を守っていくという、それぞれの国の取組と制度があったわけでございます。
 それと比べましても、日本のこの度のテロ等準備罪、組織的犯罪集団に限定しているということと、そしてかつ合意罪の観点から実行準備行為の段階で処罰するという枠組みは、そういった欧米の先進諸国と比べても非常に抑制的で謙抑的な制度となっていると評価しております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 福田充

speaker_id: 5857

日付: 2017-06-13

院: 参議院

会議名: 法務委員会