福田充の発言 (法務委員会)
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○参考人(福田充君) まず一点目でございますが、御指摘のとおり、現代のテロリズムの特徴は無差別テロであり、ソフトターゲットを標的としたローンウルフ型のテロ、そしてかつホームグローン型のテロが多くなっております。テロ等準備罪は組織的な犯罪集団を対象にしておりますので、こういったローンウルフ型のテロに対して直接的な効果があるかということに対する御指摘は、部分的に適合しているというか、合っている側面があると思います。
しかしながら、現在世界中で起きておりますローンウルフ型の無差別テロも、そのローンウルフとされているテロの実行者は大なり小なり、例えばイスラミックステートであるとかアルカイダであるとか様々な国際的なテロ組織のプロパガンダや宣伝行為に影響を受けて実行しているという容疑者も多数おります。つまり、ローンウルフ型テロであっても、こういったテロ組織の元を絶つ対策、国際的なテロ組織の資金源とか資源を断つことによってそういった国際的テロ組織が弱体化することにより、世界中でそれに呼応する形で発生しているローンウルフ型のテロは間接的に減らす効果があると個人的には認識しております。
二点目でございますが、私自身は、イギリスの二〇〇〇年テロリズム法、二〇〇六年テロリズム法がイギリスの文化の中で有効性を持っていると申し上げただけで、日本でこれをやるべきだとは申し上げておりません。アメリカ型のパトリオット法も、これが日本に適合するとも申し上げておりません。それをそのまま日本に持ってくれば、もう非常に厳しい、やり過ぎな、人権、自由を侵害するおそれのあるものになるであろうと思われます。
それと比べると、むしろ日本のこのテロ等準備罪は、組織的な犯罪集団が関与するという要件と合意の内容を推進するための準備行為を伴うというこの二つの構成要件、これはそういった英米のテロ対策よりは人権、自由に十分配慮していると個人的に研究者として考えているということであります。
しかしながら、どうやってこの人権や自由を損なわれないようにするための活動を行っていくかということは、こういった法律の条文の中ではない運用の側面で、まさにこれ執行するのは警察機関でありますから、その警察等の執行機関を監視するのがむしろ議会の役割であり、それがシビリアンコントロールだと思っておりますので、その中でどうやって運用し、監視していくかという制度、仕組みは検討されていってしかるべきかと思います。
以上でございます。