井手英策の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(井手英策君) まず、格差が小さくなれば経済が成長するということについては、ちょっと誤解があるように思います。それは二つ目の質問とも関係をしております。
私の基本的な発想は、人々の、これは人々です、貧しい人だけではなくあらゆる人々の生活を保障していきましょうということです。そうしますと、結果的に格差が小さくなるというだけであります。これは格差を小さくするためにやっているのではありません。
二つ目に、その格差がもし小さくなったとすれば、なぜ経済が成長するか。それは、格差そのものが問題ではなく、貧しい家庭に生まれた子供たちが教育の機会を提供されることによって中長期的な経済成長の源泉になっていくという意味でございます。
したがって、格差が小さくなれば経済が成長すると申し上げたいわけではなく、あらゆる人々の生活、教育の機会をきちんと保障していきましょう、そうすれば結果的に経済が成長していくのではないのかということを申し上げているわけであります。
それと、日本が平等な国であるという御指摘がございましたけれども、それは恐らく誤解ではないかというふうに思います。ジニ係数で見ましても先進国の中で九番目に大きいですし、あるいは相対的貧困率で見ますと六番目に大きいですので、これは先進国の中でも格差が極めて大きな国の一つであるというふうに申し上げてよいかと思います。
あと、先ほど最後におっしゃった二百万、二千万ぐらいの格差が開いても別にいいじゃないかというお話がございましたけれども、それは、スタート地点がきちんと整備され、あらゆる家庭の子供たちが同じように教育の機会を提供されて、みんなが等しく競争の輪に加わった結果としてこのような格差が生まれたというのであれば、私もそれでいいかと思います。
したがいまして、結果の格差をなくそうと申し上げたいのではなく、社会的な経済的な敗者が勝者に対して惜しみのない拍手を送れるような社会をつくらなければいけない。そのためには、スタート地点であらゆる人々の生存、生活がきちんと保障されなければならないということを申し上げているわけでございます。