井手英策の発言 (予算委員会公聴会)

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○公述人(井手英策君) 一つ目に、小泉政権期に日本企業の海外進出が大分進んだ結果、円安、輸出増、経済成長という経路が基本的に機能しなくなっていると思います。したがいまして、今もし急激な円安が起きたとしても、それがそのまま私たちが思っているような経済成長に結び付くかどうかは分からないということがまずあろうかと思います。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
 二つ目に、成長するとき、潜在成長率を考えるときには幾つかの要因がございます。一つは設備投資が増えること、一つは労働生産性が上がること、一つは労働力人口が増えていくこと、この三つの基本的な条件は今の日本には当てはまりません。したがいまして、日銀が推計するように、潜在成長率が一%を割り込むようなことになっております。このような状況の中で経済成長に過度な期待をするのは危険ではないかというのが私の意見でございます。
 三つ目に、分かりました、それは、じゃ成長は大事だよねという議論があったとしまして、なぜ成長しなければいけないかといえば、所得が増えて貯蓄ができるようになることで私たちが将来不安を払拭できる、この点に尽きているように思います。そういたしますと、むしろ、そうではなく、成長を前提とせずとも、税を通じて私たちの社会保障や教育を豊かにすることによって将来不安を払拭するとするならば、あえて成長を目的化する必要もなくなるのではないかというふうに思います。

発言情報

speech_id: 119315262X00120170309_180

発言者: 井手英策

speaker_id: 29980

日付: 2017-03-09

院: 参議院

会議名: 予算委員会公聴会