小林茂樹の発言 (法務委員会)
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○小林(茂)委員 民間と協力をして、これらの出所者、就労支援をしていくということでございますが、私、一つ事例を御紹介しようと思うんです。
法務省が把握しているこういった就労支援の団体、協力雇用主制度があると思うんですが、それ以外にさらに、民間の発想で取り組んでいる就労支援事業がございます。これは名づけて職親プロジェクトと呼ぶものでございます。ショクシンと呼ぶようでございますが、ぜひ参考にしていただきたい事例であります。
これはむしろ、再犯防止というよりも、人手不足の現代の社会にあって貴重な人材を活用していく、そういった観点も含まれていると思います。当初主導された方は、大阪でお好み焼き屋さんを経営されている千房の中井政嗣社長でございます。私も民間企業出身でございますので、日ごろからこういった関西の民間企業の方々とは懇意にさせていただいておりまして、御指導いただいておりますが、こういう取り組みは、数年前、私が一期目で出ておりました二〇一四年ごろから動き出してきたように思うんですが、当時の谷垣法務大臣が御理解をされて進めてきた事例であります。
中井社長に確認したところ、現在での参加企業は百社を超えたと。数年前であればまだ十社程度、しかも飲食店中心、場合によっては建設会社もあったかと思うんですが、現在ではある程度職種も広がっているのかなと思います。日本財団も財政支援をされているということであります。
職親プロジェクト、協力雇用主制度との違いというのが、こういった出所者を受け入れているということを広く対外的にオープンにされている、告知をされているということが一つの特徴でありまして、さらには、例えば出所者がA社に入社したけれどもなかなか合わない、そういったときに違うB社が手を挙げて、そういう人材であればうちにおいでよということでB社に移っていく、このように、参加企業同士での横の連携があるというところが特徴であるようであります。
さらには、矯正施設においては職業訓練をなさっておられると思うんですが、これをできるだけ現実に即したものにという心がけをされていまして、例えば、飲食店であれば、ホール係などは始終そういうお客さんとフェース・ツー・フェースの場面があるんですが、顔を合わせない場所、ホテルのベッドメーキング、こういったところであればお客様とは日ごろ顔を合わせることがない。しかも、一定の訓練をすればすぐにこれを習得することができるということで、非常にこういった制度に合っている、合致しているということです。
一つの事例にすぎませんが、法務省としても参考にしていただきたい事例であります。
出所者にとって重要なことは、職業、手に職をつけるということはもちろんですが、住む場所に限らない、糧を得る場所がある、居場所があるということ、そして、職業につけばそこに上司や部下もいるわけでありまして、一つの家族、コミュニティーであります。そういった居場所があって信頼される場所であるということが再犯へのブレーキになっていく、こういう効果だそうであります。もちろん、勤めて何年かたてば、これがやがて不安からやりがいにつながっていくということにもなると思います。
政府が主導でやっていること、取り組み、あわせて、民間がこういった草の根でやっておられる、時代に即してやっておられるということをこの機会に紹介させていただきました。また、中井社長など、職親プロジェクトを推進されておられる方とお会いになる機会があるかと思いますので、その折にはぜひとも御理解と御支援をよろしくお願いいたします。
再犯防止については、以上でございます。
二点目、犯罪被害者支援についてでございます。
上川大臣が所信で引用された、我々の誰もが犯罪に遭い犯罪被害者になり得るという言葉、これが被害者に寄り添う心の原点であると私も思います。被害者にとっては、犯罪を防ぐ、減らすという取り組みよりも、むしろ苦しみや困難から立ち直るための具体的な支援が何よりも重要であります。
全国にある犯罪被害者支援センターが、地域で被害者支援の実務を担っていると認識しております。警察、医師、カウンセラー、こういった専門的知識を持つ人材で構成をされているボランティア組織であります。当然、お金がありません。運営資金の確保に苦労されながらも、既に全国にくまなく設置をされ、役割を果たしておられます。
そしてさらに、今設置が望まれている組織がございます。性犯罪被害者のためのワンストップ支援センターであります。大臣所信の中でもおっしゃっておられますこの犯罪被害者支援、その中で、特にワンストップ支援センターは重要であると思います。
お尋ねをいたします。
被害者の心に寄り添う具体的な役割を果たす性犯罪ワンストップ支援センター、全国にこのセンターこそ設置をされるべきだと考えますが、上川大臣の御所見をお聞かせください。