法務委員会

2017-12-01 衆議院 全243発言

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会議録情報#0
平成二十九年十二月一日(金曜日)
    午前九時十二分開議
 出席委員
   委員長 平口  洋君
   理事 大塚  拓君 理事 門  博文君
   理事 田所 嘉徳君 理事 藤原  崇君
   理事 古川 禎久君 理事 山尾志桜里君
   理事 井出 庸生君 理事 國重  徹君
      安藤  裕君    井野 俊郎君
      石川 昭政君    上野 宏史君
      鬼木  誠君    加藤 鮎子君
      門山 宏哲君    神田  裕君
      菅家 一郎君    城内  実君
      黄川田仁志君    小林 茂樹君
      佐々木 紀君    谷川 とむ君
      中曽根康隆君    古川  康君
      本田 太郎君    山下 貴司君
      和田 義明君    逢坂 誠二君
      松田  功君    松平 浩一君
      源馬謙太郎君    階   猛君
      柚木 道義君    大口 善徳君
      鰐淵 洋子君    黒岩 宇洋君
      藤野 保史君    串田 誠一君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   内閣府副大臣       松本 文明君
   法務副大臣        葉梨 康弘君
   法務大臣政務官      山下 貴司君
   衆議院事務次長      阿部 優子君
   最高裁判所事務総局刑事局長            平木 正洋君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 大賀 眞一君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         露木 康浩君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 菊池  浩君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          小出 邦夫君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    富山  聡君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    畝本 直美君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 飯田 圭哉君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           椎葉 茂樹君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
十二月一日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     佐々木 紀君
  城内  実君     石川 昭政君
  黄川田仁志君     加藤 鮎子君
  大口 善徳君     鰐淵 洋子君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 昭政君     城内  実君
  加藤 鮎子君     本田 太郎君
  佐々木 紀君     鬼木  誠君
  鰐淵 洋子君     大口 善徳君
同日
 辞任         補欠選任
  本田 太郎君     黄川田仁志君
    —————————————
十一月三十日
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
同月二十七日
 国籍選択制度の廃止に関する請願(西村智奈美君紹介)(第二号)
 同(中川正春君紹介)(第七六号)
 同(佐々木隆博君紹介)(第七九号)
 もともと日本国籍を持っている人が日本国籍を自動的に喪失しないよう求めることに関する請願(西村智奈美君紹介)(第三号)
 同(中川正春君紹介)(第七七号)
 同(佐々木隆博君紹介)(第八〇号)
 共謀罪の廃止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一八号)
 同(笠井亮君紹介)(第一九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第二一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二二号)
 同(田村貴昭君紹介)(第二三号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二四号)
 同(畑野君枝君紹介)(第二五号)
 同(藤野保史君紹介)(第二六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二七号)
 同(宮本徹君紹介)(第二八号)
 同(本村伸子君紹介)(第二九号)
 共謀罪法の廃止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇六号)
 同(笠井亮君紹介)(第一〇七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一〇八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一〇九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一一〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一一一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一一二号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一一三号)
 同(藤野保史君紹介)(第一一四号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一一五号)
 同(宮本徹君紹介)(第一一六号)
 同(本村伸子君紹介)(第一一七号)
十二月一日
 民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一五六号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第二四一号)
 同(笠井亮君紹介)(第二四二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二四三号)
 同(志位和夫君紹介)(第二四四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二四五号)
 同(田村貴昭君紹介)(第二四六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二四七号)
 同(畑野君枝君紹介)(第二四八号)
 同(藤野保史君紹介)(第二四九号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二五〇号)
 同(宮本徹君紹介)(第二五一号)
 同(本村伸子君紹介)(第二五二号)
 国籍選択制度の廃止に関する請願(辻元清美君紹介)(第二一一号)
 同(小川淳也君紹介)(第二三九号)
 もともと日本国籍を持っている人が日本国籍を自動的に喪失しないよう求めることに関する請願(辻元清美君紹介)(第二一二号)
 同(小川淳也君紹介)(第二四〇号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(阿部知子君紹介)(第二八八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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平口洋#1
○平口委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として警察庁刑事局組織犯罪対策部長露木康浩君、法務省大臣官房審議官金子修君、法務省大臣官房審議官菊池浩君、法務省大臣官房司法法制部長小出邦夫君、法務省民事局長小野瀬厚君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省矯正局長富山聡君、法務省保護局長畝本直美君、外務省大臣官房審議官飯田圭哉君及び厚生労働省大臣官房審議官椎葉茂樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平口洋#2
○平口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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平口洋#3
○平口委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局刑事局長平木正洋君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平口洋#4
○平口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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平口洋#5
○平口委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林茂樹君。
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小林茂樹#6
○小林(茂)委員 皆様、おはようございます。奈良一区選出、自由民主党の小林茂樹でございます。
 私は、地方議会を経て国会に来ております。三年間ブランクがございましたが、二回目ということで、心して質疑に当たってまいりたいと思っております。
 法務委員会に配属をされました。私からは、四点質問をさせていただきます。再犯防止対策について、犯罪被害者支援について、法曹養成制度改革について、最後が所有者不明土地問題についてでございます。
 早速、質問に入らせていただきます。
 まず、再犯防止対策についてお尋ねをいたします。
 戦後、経済成長を遂げ、豊かになった我が国でありますが、その反面、国の成長の流れから取り残され、さまざまな理由から犯罪に手を染める事例が後を絶たないのも現実です。新聞、テレビなどでは、連日、憎しみや欲望が原因で発生をする凶悪、深刻な事件が報道されます。我が国の治安は悪化していると思われるでしょうが、実際に犯罪の総数は近年減少傾向であります。ただし、再犯者はなかなか減りません。昨年の刑法犯認知件数約九十九万件、うち再犯率は五〇%近くに上昇しているとのことであります。
 安全で住み暮らす社会をつくるため、犯罪を減らす取り組みを官民挙げて進めていくことが必要ですが、特に、再犯を防ぐことは重要だと考えます。出所後、身を寄せる家がない、家があっても仕事がない、そして生活の糧を得るためにやむなく反社会的行動に移る、犯罪を犯す、このような状況に陥っていると思われます。一つの事例であります。
 そこで、お尋ねいたします。
 国として、矯正施設を出所した後、どのような就労確保の取り組みを行っておられるのか。また、この取り組みにどの程度の予算が必要であるのか。教えてください。
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畝本直美#7
○畝本政府参考人 再犯の防止は政府が一丸となって取り組むべき喫緊の課題でございますが、再犯を防止するためには、就労の確保が極めて重要でございます。
 そのため、法務省におきましては、平成十八年度から、保護観察所、矯正施設そして公共職業安定所の連携体制を強化しております。
 このほか、平成二十六年度からは、保護観察所が民間の事業所に委託して、きめ細やかな寄り添い型の就労支援を行う更生保護就労支援事業を開始しておりまして、本年度政府予算では、この事業について一億八千三百万円が計上されております。
 また、就労支援の一層の充実を図るためには、出所者等の事情を理解した上で雇用してくださる協力雇用主の協力が重要でございます。
 そこで、保護観察所におきましては、平成二十七年度から、実際に指導に当たる協力雇用主に対して年間最大七十二万円を支給する刑務所出所者等就労奨励金支給制度を導入しておりまして、協力雇用主に対する経済的負担の軽減を図っております。これにつきましては、本年度政府予算で五億七千五百万円を計上しているところでございます。
 今後も引き続き、関係機関や民間の方々と協力しまして、就労支援の取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。
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小林茂樹#8
○小林(茂)委員 民間と協力をして、これらの出所者、就労支援をしていくということでございますが、私、一つ事例を御紹介しようと思うんです。
 法務省が把握しているこういった就労支援の団体、協力雇用主制度があると思うんですが、それ以外にさらに、民間の発想で取り組んでいる就労支援事業がございます。これは名づけて職親プロジェクトと呼ぶものでございます。ショクシンと呼ぶようでございますが、ぜひ参考にしていただきたい事例であります。
 これはむしろ、再犯防止というよりも、人手不足の現代の社会にあって貴重な人材を活用していく、そういった観点も含まれていると思います。当初主導された方は、大阪でお好み焼き屋さんを経営されている千房の中井政嗣社長でございます。私も民間企業出身でございますので、日ごろからこういった関西の民間企業の方々とは懇意にさせていただいておりまして、御指導いただいておりますが、こういう取り組みは、数年前、私が一期目で出ておりました二〇一四年ごろから動き出してきたように思うんですが、当時の谷垣法務大臣が御理解をされて進めてきた事例であります。
 中井社長に確認したところ、現在での参加企業は百社を超えたと。数年前であればまだ十社程度、しかも飲食店中心、場合によっては建設会社もあったかと思うんですが、現在ではある程度職種も広がっているのかなと思います。日本財団も財政支援をされているということであります。
 職親プロジェクト、協力雇用主制度との違いというのが、こういった出所者を受け入れているということを広く対外的にオープンにされている、告知をされているということが一つの特徴でありまして、さらには、例えば出所者がA社に入社したけれどもなかなか合わない、そういったときに違うB社が手を挙げて、そういう人材であればうちにおいでよということでB社に移っていく、このように、参加企業同士での横の連携があるというところが特徴であるようであります。
 さらには、矯正施設においては職業訓練をなさっておられると思うんですが、これをできるだけ現実に即したものにという心がけをされていまして、例えば、飲食店であれば、ホール係などは始終そういうお客さんとフェース・ツー・フェースの場面があるんですが、顔を合わせない場所、ホテルのベッドメーキング、こういったところであればお客様とは日ごろ顔を合わせることがない。しかも、一定の訓練をすればすぐにこれを習得することができるということで、非常にこういった制度に合っている、合致しているということです。
 一つの事例にすぎませんが、法務省としても参考にしていただきたい事例であります。
 出所者にとって重要なことは、職業、手に職をつけるということはもちろんですが、住む場所に限らない、糧を得る場所がある、居場所があるということ、そして、職業につけばそこに上司や部下もいるわけでありまして、一つの家族、コミュニティーであります。そういった居場所があって信頼される場所であるということが再犯へのブレーキになっていく、こういう効果だそうであります。もちろん、勤めて何年かたてば、これがやがて不安からやりがいにつながっていくということにもなると思います。
 政府が主導でやっていること、取り組み、あわせて、民間がこういった草の根でやっておられる、時代に即してやっておられるということをこの機会に紹介させていただきました。また、中井社長など、職親プロジェクトを推進されておられる方とお会いになる機会があるかと思いますので、その折にはぜひとも御理解と御支援をよろしくお願いいたします。
 再犯防止については、以上でございます。
 二点目、犯罪被害者支援についてでございます。
 上川大臣が所信で引用された、我々の誰もが犯罪に遭い犯罪被害者になり得るという言葉、これが被害者に寄り添う心の原点であると私も思います。被害者にとっては、犯罪を防ぐ、減らすという取り組みよりも、むしろ苦しみや困難から立ち直るための具体的な支援が何よりも重要であります。
 全国にある犯罪被害者支援センターが、地域で被害者支援の実務を担っていると認識しております。警察、医師、カウンセラー、こういった専門的知識を持つ人材で構成をされているボランティア組織であります。当然、お金がありません。運営資金の確保に苦労されながらも、既に全国にくまなく設置をされ、役割を果たしておられます。
 そしてさらに、今設置が望まれている組織がございます。性犯罪被害者のためのワンストップ支援センターであります。大臣所信の中でもおっしゃっておられますこの犯罪被害者支援、その中で、特にワンストップ支援センターは重要であると思います。
 お尋ねをいたします。
 被害者の心に寄り添う具体的な役割を果たす性犯罪ワンストップ支援センター、全国にこのセンターこそ設置をされるべきだと考えますが、上川大臣の御所見をお聞かせください。
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上川陽子#9
○上川国務大臣 小林委員におかれましては、この分野におきまして、さまざまな御経験を生かした形でこれからもどうぞよろしくお願いしたいと思います。
 先ほど、職親プロジェクトについて着目をしてほしいということで御紹介をいただきまして、ありがとうございました。私も、一回目の大臣を務めておりましたときに、職親プロジェクトの千房の社長様であります中井様を初めとして、日ごろから情報交換をしていらっしゃる皆さんの中に入りまして、いろいろな御意見を聞かせていただくことができました。そうした民間の御努力をこれからの再犯防止にしっかりと生かさせていただきたいというふうに思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
 御質問の件でございますが、犯罪の被害に遭われた方々の声に真摯に耳を傾け、その保護、支援に取り組むことは極めて重要であるというふうに認識をしております。
 委員から御紹介をいただきましたけれども、犯罪被害者等基本法という法律をつくるということにかかわらせていただいた者としても、御指摘を大変重く受けとめさせていただきたいと思います。
 性犯罪、性暴力の被害者の方々でございますが、多大な精神的、身体的な苦痛を受けて、その支援もさまざまであるというふうに考えております。その心身の負担を軽減し、また、心身の健康の回復を図る、このことを目的として立ち上げられ、また、支援していただいているワンストップ支援センターの取り組みは極めて重要なものであるというふうに認識をしております。
 とりわけ、被害に遭った直後から、産婦人科の医療とか、あるいは相談、カウンセリング等の心理的支援とか、あるいは捜査関連の支援、あるいは法的支援等、さまざまな支援が必要であるということでございますので、このワンストップ支援センターというのは、可能な限りこれを一カ所で提供することができる、その意味でも、被害者の皆さんに対しましてはその負担が大変軽減ができるというものであるということで、このことの取り組みというのは極めて重要であるというふうに思っております。
 昨年四月一日に閣議決定された第三次の犯罪被害者等基本計画におきましても、このワンストップ支援センターの設置促進がうたわれておりまして、現在は、二十九年四月一日現在でありますが、全国には三十九カ所ということであります。これを全国展開にしていくということの重要性は大変大きなものであるということでございまして、その実現に大いなる期待を寄せているものでございます。
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小林茂樹#10
○小林(茂)委員 大臣、ありがとうございます。
 全国都道府県で三十九カ所が設置済みということでありますが、これは私の地元奈良県では恐らくまだ設置されていないんですね。それを応援するのも私の仕事かなと思うんですが、なぜ設置されていないのか、このあたりも一定の理由があると思うんですね。
 各地のこういったワンストップ支援センター、恐らく、役所にあるのか、どこかのNPO法人の事務所にあるのか、あるいは病院に設置されているのか、こういったものが適当であろうかなと思うんですが、もしかすると、設備、施設上の問題なのか、財政的な問題があるのか。このあたり、個々に理由があるかと思いますので、地元で早速私も調べていきたいと思っております。
 ちなみに、犯罪被害者支援センター、間接的に御意見をいただいたんですが、奈良県にないということを教えていただいたのは、産婦人科のお医者さんで女医さんでございました。
 犯罪被害者支援の件、了解いたしました。
 三点目、法曹養成制度改革のことであります。
 私も、法務委員会に配属をされ、本来であれば、これまでの委員会での議論などを頭に置いた上でお話ししないといけない、これは承知しております。さまざまな議論が数多く積み重ねられ、今一定の結論に至っていると思いますが、それでもなお、私、現在でも疑問に思うところがございますので、今回、質問項目に挙げさせていただきます。法曹養成ということになります。法曹養成制度改革、司法試験制度も関連いたします。
 司法制度改革の議論の中で、平成十三年の司法制度改革審議会意見書では、平成二十二年ころには司法試験の合格者数を年間三千人程度とすることが目標とされました。その理由の一つとして、今後、我が国の経済、金融の国際化の進展に伴う国際紛争等の増加が予想されたことがあったと聞いております。その後、弁護士の活動領域が広がらなかったこともあり、三千人目標は事実上撤回され、平成二十七年の法曹養成制度改革推進会議においては、当面、新たな法曹を年間千五百人程度は輩出できるよう必要な取り組みを進めるとされておりますが、国際化の中で増加する国際紛争等に対応することのできる法曹人材の需要はいまだ多くあるのではないかと思っております。
 そこで、こうした国際的知見のある人材も含め、真に国民の期待と信頼に応える優秀な法曹人材を輩出していくため、法曹人口のあり方を引き続き検討していくべきと考えますが、今後の取り組みについて、法務省の見解をお聞かせください。
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小出邦夫#11
○小出政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のような国際的知見や経験を有する人材も含めまして、有為な法曹人材を十分確保すること、これは極めて重要な課題であると、法務省としても認識しております。
 この点、委員御指摘の平成二十七年の法曹養成制度改革推進会議決定におきましても、法曹人口の規模について、千五百人程度は輩出されるよう必要な取り組みを進めるべきとしつつ、さらには、これにとどまることなく、「関係者各々が最善を尽くし、社会の法的需要に応えるために、今後もより多くの質の高い法曹が輩出され、活躍する状況になることを目指すべき」とされているところでございます。
 法務省といたしましては、この法曹養成制度改革推進会議決定を踏まえまして、関係機関、団体の協力を得ながら、法曹人口のあり方については、その検討に資するデータの集積等を行っているところでございます。
 今後とも、委員御指摘の国際紛争等への対応も含めまして、国民の法的需要に十分応えることのできる法曹の輩出規模について、必要な検証、検討を引き続き行ってまいりたいというふうに考えております。
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小林茂樹#12
○小林(茂)委員 国際紛争について御説明があったんですが、私も、ちょっと具体的な事例までは想像がつかないんですが、国際紛争のみならず、国内の紛争、国内の争い等も想定したほどは広がらなかったということがあるのではないか。訴訟社会が到来する、大変だ、人口をふやさねばならない、こういった経緯はわかるんですが、少し人口については拡大し過ぎた嫌いがあるのではないかなというのが、一般人というか、民間の立場であった私の感想でございます。
 ただ、こういったニーズは引き続きあるかと思いますので、こういった質問をさせていただいたということであります。
 私も法学部出身でございますが、法律の専門家、その道には進みませんでしたが、専門家を目指した仲間も身近にいて、大変苦労していたなというのも記憶があります。限られた人材でありますので、こういった分野においても活躍が期待されるということを理解しております。
 最後でございます。
 所有者不明土地問題でございます。これは議論がまだ途中経過であるかと思うんですが、省庁が連携して取り組んでいるということでありますが、所有者不明土地問題への対応について伺います。
 大臣所信では、国土強靱化、国民の社会経済活動の重要なインフラ整備のため、所有者不明土地問題に取り組むとおっしゃっています。
 持ち主のわからない土地はさわれない。道路をつくる、河川を改修する、農地、林地を集約化する、こういった過程でこの問題が障害となっていました。土地を、本来あるべき姿に、将来あるべき姿に活用していくという点においては、まさしく、この取り組みは我が国の経済に資すると思います。
 そこで、お尋ねをいたします。
 法定相続情報証明制度による相続登記の促進に取り組むとともに、長期間相続登記が未了の土地の解消に向けた取り組みを推進するとのことですが、その具体的な内容についてお聞かせください。
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上川陽子#13
○上川国務大臣 委員の御質問、まず第一点目でございます法定相続情報証明制度でありますけれども、この制度は、相続人の相続手続における負担軽減を図るとともに、この制度を利用する相続人に対する相続登記の直接的な促しの契機を創出するために、本年五月から開始をした制度でございます。
 本年度の利用範囲の拡大に取り組みまして、相続登記が未了のまま放置されないよう、相続登記の促進に努めてまいりたいというふうに思っております。
 また、二点目の御質問でございますが、長期間相続登記未了土地の解消を図る、そのための方策でございますが、来年度から、登記官がそのような土地について、所有権の登記名義人が死亡しているか、死亡している場合には相続人として登記名義人となり得る者が誰かを調査し、相続人に対して直接的に相続登記の促しを行う制度、この創設を検討しているところでございます。
 これによりまして、長期間相続登記が未了の土地の解消を図り、公共事業等の実施の円滑化にもつなげてまいりたいというふうに考えております。
 法務省といたしましては、民事基本法制及び民事法務行政を所管するという立場でございますので、関係府省としっかりと連携をして、所有者不明土地問題への対応を加速化してまいる所存でございます。
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小林茂樹#14
○小林(茂)委員 ありがとうございます。
 法務行政が経済に資するという案件、ぜひともスピード感を持ってといいますか、各省庁との連携ももちろん必要でありまして、国土交通省がリードしていくという部分もあろうかと思いますので、厳正に法を運用していただきながら、経済に資するという観点で取り組んでいただきたいと思います。
 私の質問は以上で終わらせていただきます。以上です。
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平口洋#15
○平口委員長 次に、鬼木誠君。
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鬼木誠#16
○鬼木委員 自由民主党の鬼木誠でございます。
 本日は、外国人の土地所有について質問をいたします。
 私の母方は対馬の出身でございます。対馬藩宗氏の馬回り役を務めまして、元寇の際も対馬を守ったという一族でございます。その国境の島対馬で、外国人による土地所有が問題となっております。
 海上自衛隊対馬防衛隊本部の周辺土地が韓国資本によって買収されまして、現在、リゾートホテルになっております。そこには天皇陛下の行幸啓の地の碑もありまして、そこもリゾートホテルの一部となっている。また、何が問題かといいますと、日本の防衛機関の周辺地区が買い取られたということで、防衛に関する通信傍受のおそれなどが指摘されているところでございます。
 対馬は現在大変疲弊しておりまして、経済的に韓国に依存しているという状況があります。経済が疲弊いたしますと人口が減っていく、そして土地ももう買ってもらおうと売りに出したときに、その売りに出た山を韓国資本が買うといったことも見られておりまして、合法的に国土が、また国境離島の地が外国人所有者によって取得されるということが進んでいるわけでございます。
 また、北海道では、山林やキャンプ場が大規模に買われております。これはもう何年も前から言われていることでございます。
 買われる目的は何なのかということ、いろいろな説がありまして、水源地、水を目的とした買収じゃないかということが古くから言われておりました。ところが、最近ではそのほかの利用についても臆測がございまして、その買われる場所が、広大な可住地、可耕地、人が住める、耕作ができる、そうした土地を囲い込む傾向があるということで、ここに、もしかしたら将来的に大量の難民が押し寄せてくることになるのではないかということが心配されております。
 日本の土地が合法的に外国人のものになっていく、また、国境離島や過疎地が実効的に所有されていく。日本は、これまでの歴史においても、実効的に領有されると取り返すことができないということで、海外の国々はたかをくくっているのではないか、これは将来においてさまざまな禍根を残すことになるのではないかということを心配いたしております。
 日本には、外国人の土地の所有、取得、利用を制限する法律がないと言われておりますが、実際には法律自体はあると聞いております。外国人による日本の土地の取得、利用を制限する法律、外国人土地法というものがあると聞いておりますが、これはどういった法律であるのでしょうか。質問いたします。
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小野瀬厚#17
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 外国人土地法は大正十四年に大日本帝国憲法下で成立した法律でございまして、現在も効力を有する法律でございます。
 この法律は、一定の場合に政令を定めることによって、外国人や外国法人による土地に関する権利の取得を制限することができると規定しております。
 具体的には、第一に、外国人等が属する外国において日本人の土地に関する権利の享有を制限しているときに、相互主義の観点から同様の制限をすること、第二に、国防上の観点から、必要な地区において、外国人等の土地に関する権利の取得につき禁止をし、または条件もしくは制限を付することができると規定しております。
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鬼木誠#18
○鬼木委員 ありがとうございます。
 こういう法律が実際はあるということでございますが、大正十四年にできた、旧憲法下、大日本帝国憲法下でできた法律であると。現在も効力を有する法律ということではございますが、では、この制限の内容を定める政令というものは、これまで政令が制定されたことがあるのでしょうか。お答えください。
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小野瀬厚#19
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 外国人土地法は、制限の対象となる権利や制限の態様等について、政令に包括的、白紙的に委任しておりまして、この点で憲法上の問題が生ずる可能性がございます。そのため、現行憲法下で外国人土地法に基づく政令が制定されたことはございません。
 なお、この法律の第四条、国防上の観点でございますが、ここに基づく勅令は戦前に一度制定されたことはございます。もっとも、この勅令は、昭和二十年十月二十四日に廃止されております。
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鬼木誠#20
○鬼木委員 現行憲法下では政令が制定されたことはないということでございます。これは、政令に包括的、白紙的に委任することは問題があるということ、また、現行憲法下での運用ということでございます。
 ポイントは、やはり現行憲法下では政令が制定できない。つまり、外国人土地法が機能することができないということが明らかであるということ。それともう一つ、制定での制限というのが白紙委任だということで、それは憲法違反のおそれがあるということでできないということは、具体的に法律で定めれば、制限はまた可能なのではないか。つまり、制限を加えるには新たな法律が必要であるということが明らかになったと思われます。
 そこで、相互主義という言葉が出てまいりました。相互主義ということでありますが、日本は外国人に対して土地の所有を規制できない一方で、海外では、外国人による土地の取得、利用が制限されている国がほとんどだと聞いております。
 先日も、自民党の委員会におきまして、青森大学の平野秀樹教授がお見えになりまして、そこで、海外の土地所有、利用の規制について一覧表を、お調べいただいたものを公表いただきました。そこでは、外国人に対する土地の利用、取得というものを多くの国々が制限できるという状況になっております。
 つまり、日本人が海外で土地を買おうとすれば、そこには、他国ではいろいろな制限がかかる。だけれども、日本では取得も利用も制限することができないという状況にあります。
 どういう理由でこうした不均衡が生じているのか。そこにはさまざまな条約上の理由があるというふうに聞いておりますが、外務省からお答えいただきたいと思います。
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飯田圭哉#21
○飯田政府参考人 お答えします。
 我が国は、自由貿易の推進や日本企業の海外展開支援の観点から、国際的な投資やサービスの自由化、これをこれまでも積極的に推進してきているところでございます。そういう目的から、経済連携協定とか二国間投資協定、さらにはWTOにおいても、各分野で内外無差別、これは内国民待遇と呼んでおりますけれども、そのルールが広く及ぶよう、各産業を所管する全ての関係省庁と連携しつつ、積極的に交渉をしてまいったところでございます。
 我が国がこれまで締結しました経済連携協定、投資協定、さらにはサービスの提供に関する規律でございますが、WTOにサービス貿易に関する一般協定、俗にGATSと呼ばれているものがありまして、これにおいては、原則としては投資やサービスにおける内国民待遇義務が定められているところでございます。
 土地取得についても、一部の経済連携協定や投資協定、さらにはGATSにおいても、交渉の結果といたしまして、我が国は、これを例外とすることなく、内国民待遇の義務を負っているところでございます。
 したがいまして、土地取得に関し、これらの協定との関係におきまして、内外差別的な立法を行うことや相互主義的な措置をとることは、原則として認められないということになっております。
 また一方で、外国人のみを対象にした措置でない場合、つまり内外無差別である場合には、合理的目的及び手段で土地の取得を規制することまでもこれらの国際約束が禁止するものではなく、そのような国内立法は国際約束上も制約されないという理解をしているところでございます。
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鬼木誠#22
○鬼木委員 WTOのサービス貿易に関する一般協定、GATSにおいて、内国民待遇義務が定められているということで、日本人に対する土地の権利の待遇と外国人に対する権利の待遇というものが、格差があってはいけないというルールを日本は守っているということでございます。
 しかし、内外無差別である場合には、合理的な目的及び手段で土地取得等の制限を規制することまでも禁じているものではないという答弁でしたので、内外無差別の立法ならば、取得、利用についての制限が可能という答弁だったと思います。
 しかし、やはり釈然としないわけですね。日本人は海外の土地を自由に取得することも利用することもできない現状がある。そして、外国人は日本の土地を取得も利用も本当に自由にできる。
 同じGATSに加入している国々でも制限ができているという状況もあります。
 例えばインド。外国人、外国法人の土地所有は原則不可。一定の条件下で外国企業の現地法人による土地取得は可能。また、フィリピンにおきましても、外国人、外国法人の土地所有は原則不可。外国人投資家が土地を期限つきでリースすることは可能というふうに、こうした制限が現に加えられているわけですね。インド、フィリピン、タイなどもGATSに加盟しておりますが、外国人の土地所有は原則不可となっております。
 なぜ彼らにできることが日本でできない状況があるのか、外務省、お答えできますでしょうか。
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飯田圭哉#23
○飯田政府参考人 お答えいたします。
 先ほどGATSについて御説明しましたけれども、御指摘のとおり、GATS加盟国の中にも、外国人の土地取得につき一定の規制を行う国があるということは事実でございます。
 先ほど私、内国民待遇のときに原則としてと申し上げましたけれども、これらの国々は、GATSの約束表において、サービス提供にかかわる土地の取得に関し留保を行っているという認識でございます。したがいまして、これらの国は、その留保の範囲内で必要な制限をとることが可能になっているということでございます。
 また、我が国の方は、先ほど申し上げましたように、自由化を推進する立場を基本としつつこれまで交渉に臨んできまして、個別の国の事情や交渉参加国の利害のバランスを十分に踏まえた上でそれぞれの協定について交渉を行っているところでございますが、協定の内容は交渉の結果によってそれぞれ決まって、異なってくるものでございますけれども、GATSにおいては、当時の交渉経緯の中で、土地取得の内外差別の留保を行わなかったということは事実でございます。したがいまして、土地取得に関し内外差別的な立法を行うことは、GATSとの関係においても原則として認められないということと理解をしております。
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鬼木誠#24
○鬼木委員 今いろいろお答えありましたが、どうしても不平等感が否めないわけでございます。
 先ほど述べた国々は、外国人の土地所有を禁ずるという形で内外の格差があるということでありますが、アメリカでいいますと、土地所有権は原則として、政府による優越領有権等強力な政府権原のもとに位置づけられる。四割の州で州法による規制がある。また、イギリスは、原則として土地の最終処分権は政府または王室に帰属している。土地所有者は保有権を持つのみである。また、ドイツにおきましては、ワイマール憲法で土地所有の原則不自由を規定しているということで、先ほど述べたアメリカ、ドイツ、イギリスは、内外の区分なく国家が土地に対する強い権限を持っているということなんですね。ですから、海外の人たちが利用したとしたときにも、内外差別なく強い権限で国が制限を加えることができるということになっている。逆に言うと、日本人が取得したときにもその制限が及ぶということになっている。したがって、日本国民が海外で土地取得、利用する場合には、ほとんどの国々で制限を受けているという状況があるわけでございます。
 それでは、日本でも、相互主義の観点から外国人による土地の取得、利用を制限することができないのか、大臣にお答え願いたいと思います。
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上川陽子#25
○上川国務大臣 まず、先ほど、日本の中に、外国人、土地に関しての法律ということで御質問がありましたけれども、お答えを先ほどしたとおりでございまして、外国人土地法の第一条に基づく政令を制定するということについては困難であるというふうに考えているところでございます。
 法律によって制限ができるかどうかということでありますけれども、あくまで一般論ということで申し上げるところでありますが、法律によって外国人の権利を制限しようとする場合におきましては、権利の制限目的が正当であるか、また、制限手段が必要かつ合理的と言えるか否かの観点からその可否が検討されることになるというふうに考えられます。
 特定の行政目的に基づいて、その達成に必要な範囲で外国人の土地取得を制限するということはあり得るわけでありますが、その目的と態様に応じて、それぞれの所管行政事務を担っている各省庁において検討されるべき問題である。
 もちろん、検討の際には、法務省、民事基本法制を所管している立場でございますので、各省庁、所管省庁との協議におきましては誠実に対応するということになろうかと思います。
 なお、外国人のみを対象としてのさまざまな土地使用の制限ということでございますけれども、それにつきましては、ただいま外務省の方からの答弁にあったとおり、我が国が締結している諸条約におきまして内国民待遇が規定されていることとの関係で、条約違反となる可能性もあるということでございますので、極めて慎重な検討が必要であるというふうに考えております。
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鬼木誠#26
○鬼木委員 大臣、御答弁ありがとうございました。難しい質問だったと思います。非常に慎重に言葉を選んで答弁いただいたと思いますが、やはりいろいろな大きな問題をはらんでおります。
 国境離島がどんどん外国資本によって外国の方の領有になっていくということ、また、北海道の広大な土地が、可住地、可耕地が大きく買い占められて、この後どういう利用がされるかわからないという状況、それに何も対応できないというのは、さまざま大きな禍根を残し得る大問題だと考えております。
 今までの議論の中で、ポイントが二つあると思っております。一つは条約上の問題であります。
 本当に日本にとってフェアなルールになっているのか。相互主義といいながら、日本では制限ができない、他国の、海外は制限できる、このバランスを欠いている状況というものが本当に相互主義となっているのかという条約上の問題。
 そしてもう一つは、憲法上の問題というのが私はあると思っております。
 非常に日本国憲法は私権が強いというのが特徴でございます。占領下でつくられた憲法であり、また一説には、日本を弱い国にしようという意図があってつくられた憲法、非常に私権が強い、個人の権利が強い、そしてその権利は外国人にも及ぶということで、日本の国を悪いことをする存在として、弱い国家を目指しているところがあるのではないかというところ。今後、国を守るという憲法になっていないのではないかというふうに思います。
 人道上の問題もあり、生活保護が外国の方々にも支給されているという状況がある中で、今後は、難民の受け入れというのが日本においても大きな問題になってくると思います。ヨーロッパの難民問題は、ヨーロッパ各地で大きな問題を残しております。後から騒いでも遅いということであります。未然に議論をし、対策をする必要があります。
 また、憲法も、誰のための憲法なのか。国家が悪者というようなものではいけなくて、日本国民を守るための国家、日本国民による日本国民のための憲法に変わっていかなければならないというふうに私は考えております。
 そうしたさまざまな問題を提起いたしまして、この外国人の土地所有の問題、しっかりと国の取り組みを期待いたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。
 以上です。ありがとうございました。
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平口洋#27
○平口委員長 次に、國重徹君。
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國重徹#28
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 まずは、上川法務大臣、節目となる第百代目の法務大臣への御就任、そして葉梨副大臣、山下政務官、それぞれの御就任、本当におめでとうございます。
 大臣、副大臣は再登板、また山下政務官は検察官出身の法務分野のプロということで、いずれも法務行政の見識の高い、非常に重厚な布陣だと感じております。どうか、ぜひ力を合わせて、法務行政の新たな時代を切り開いていっていただきたいと思います。
 きょうは所信質疑ということでありますけれども、上川法務大臣が九十五代目の法務大臣を離任される際の挨拶を読ませていただきました。その中にこういうところがございました。「法務委員会はじめ各委員会における審議に真摯に向き合うなか、早朝レクの回数も多く、煌々と灯りがともる日が続きました。最も早い出邸は午前三時五十分。四時からのレクに、夜を徹して準備をする担当部局の職員の仕事ぶりは、ワークライフバランスのかけらもない状態で、国会対応との両立の難しさを実感したところです。」こういったところに、私、目がとまりました。
 いろいろと悩ましい課題はございますけれども、与党の古川筆頭、また野党の山尾筆頭のもと、平口委員長をお支えして、充実した審議とともに、こういったワーク・ライフ・バランスの改善に向けて私もしっかりと汗をかいてまいりたいと思います。
 このワーク・ライフ・バランス以外にも、上川法務大臣、三年前に大臣に就任されて、約一年間、大臣として職責に当たられたわけですけれども、さまざまな悩ましい課題、また葛藤があったかと思います。上川法務大臣にとって、前回の大臣をされたこの一年間、どのようなことが最大の障害、壁だったのか、また、離任される際に悔やまれたことがあったとすれば、それはどのようなことだったのか、率直にお伺いしたいと思います。
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上川陽子#29
○上川国務大臣 國重委員におかれましては、先回と同様またこの法務委員会で大きな御指導を賜ることになりますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 また、先ほどは、私の先回のときの辞任のメッセージを、その中を御紹介いただきまして、大きなエールをいただいたものと、心して頑張らせていただきたいというふうに思っております。
 私は、三年前でありますが、平成二十六年の十月二十一日から二十七年の十月の七日までの間、法務大臣を約一年務めさせていただきました。
 前回の就任時でありますが、法務省が地方支分部局も含めまして約五万三千人の職員を抱えるということにつきましても知らない状態からのスタートでございました。とにかく、起こり得るさまざまな出来事、例えば無戸籍者の問題、また、女子刑務所におきまして受刑者の出産の問題など、法務行政の各現場で日々起こる現実的な大きな課題につきまして、各部局課の専門性の高いプロの職員の皆さんの力をかりながら、職員とともに、現場目線、国民目線を大切に、がむしゃらに取り組んだ一年でございました。
 その中で、私が、法務省の今後の課題としても大切にしていきたいと思うことでありますが、当時印象に残ったことということで、ちょっと二点お話をさせていただきたいと思っております。
 まず一つ目でありますが、法務省の横の連携が弱いという点でございます。
 その一例として、当時、矯正施設で勤務するお医者さんの不足の問題が深刻でありまして、これは法律改正もしていただいたところでございますが、この矯正施設での医師不足の問題は、実は同じ問題が入国者収容所でも起きていたのでございます。
 しかし、矯正施設と入国者の収容施設では所管が異なりまして、それぞれ所管する矯正局と入国管理局の間で、同様の問題を抱えながら、その解決に向けて情報交換、情報共有をするなどして連携していこう、こうした姿勢が足りないのではないかということを感じました。
 私は、法務官署で勤務する医師が足りないというのは法務省全体の問題として扱うべきものではないかというふうに考えておりますし、また、その方がよりよい解決につながるものというふうに考えましたので、その折、関係機関に、この医師不足の問題解消のために御協力をいただきたいとお願いに伺った際には、両局長をぜひということで同行していただきましてお願いに行ったことがございました。
 このように、組織の縦割りが強いことはそれぞれ結束が強いということであります。その意味で大変いい面もございますが、同時に、問題の抜本的な解決を難しくする、また、これは地方における問題解決においてより顕著になるのではないかということも感じた点でございます。
 地方におきましては、法務省の各局部課の所管業務につきまして、例えば刑事局の所掌事務は検察庁、そして矯正局の所掌事務は刑務所や少年院、また民事局の所掌事務は法務局で行っておりまして、オール法務官署として横串型に連携をして対応すべきである案件につきましてもそのような発想になかなかなりにくいということでありまして、したがって、それぞれの機関が別々に対応しがちであるということによって、トータルとして見るとまとまりを欠き、また、政策や問題解決の先細りが生じかねないということも感じたところであります。
 ですから、日々の重要課題に対しまして迅速で力強い取り組みを行うためには、これまで以上に法務官署間の、つまり、五万三千人の方が働いているそれぞれの部署、そのしっかりとした組織の中での仕事と同時に情報の共有と連携、これについて強化していくということが重要ではないかというふうに考えたところでございます。
 また、もう一つということでありますが、法務省が社会のグローバル化におくれをとっているのではないかということを感じたことでございます。
 前回就任時におきましても、国際案件につきましては、各局部課がそれぞれの所管の範囲の中で大変質の高い取り組みを極めて地道に行っておりました。しかし、さきに述べましたとおり、組織が縦割りでありまして、この国際案件につきまして戦略的に取り組む上での司令塔の機能が弱いために、政策の有機的連携が余りとられておらず、戦略的な視点に欠ける側面があるようにも感じたところでございます。
 そこで、私、前回退任後でありますけれども、自民党の司法制度調査会長として、国民に頼りがいのある司法の実現に向けて、法の支配を国際的に浸透させる新しい日本のソフトパワーとして、司法外交、これを国の施策に明確に位置づけることなど、さまざまな問題提起をしてきました。
 私は、日本企業の国際進出に代表される社会のグローバル化の中で、質の高い日本の司法制度あるいはその運用ノウハウ、また指導人材等のソフトパワーを生かし、それを生かし切る、そしてそれによって国際社会で日本がこの分野におきましてもリーダーシップを発揮して、プレゼンスを高めていく。そして、このことにおきまして法務省また法曹実務家の役割は極めて重要でありまして、その意味で、省内に国際的な司法戦略を担う司令塔機能をつくり、オール法務省で司法外交を展開し、国際案件に取り組む必要があるというふうに考えているところでございます。
 今回、第百代目という節目の法務大臣に就任をいたしまして、前回の経験ということで御質問をいただきましたので、そのときからの問題意識も含めまして、そうした問題意識を大切にしながらこの重責に当たりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
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