飯島俊郎の発言 (外務委員会)
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○飯島政府参考人 お答えいたします。
本条約第三条において、課税上存在しないとは、一方の当事国の国内法令において、団体又は仕組みを通じて取得される所得が、当該団体又は仕組みに対してではなく、当該団体又は仕組みの持分を有する者に対して課税される場合、委員がおっしゃったパススルー課税をいいます。
第三条1は、二国間の租税条約の適用上、課税上存在しない団体等を通じて取得される所得等について生ずる二重課税及び不当な特典の享受を防止するため、源泉地国側が、相手国での取扱いにあわせて、相手国での居住者とされる者の所得として取り扱われる部分に対して租税条約の特典を与えることとするものとなっております。
ここで、委員が御指摘になられたLLCでございますけれども、米国各州が制定するLLC法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・カンパニーを、またLLPは米国各州が制定するLLP法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・パートナーシップのことをそれぞれいうものと承知しております。このようなLLCやLLPは、米国の税務上、法人課税又はパススルー課税のいずれかを選択することができるものと承知しております。
日米の租税条約上、このLLC等は、個々の州法の規定に照らして個別に判断する必要はございますが、我が国の税務上外国法人として取り扱われる場合であって、かつ米国において納税者がパススルー課税を選択している場合、この場合には、条約上、課税上存在しない団体として取り扱われることとなり、例えば、米国居住者が米国で設立されたLLC等を通じて我が国に投資を行った場合のLLC等からの分配金等には、米国居住者の所得として取り扱われる部分についてのみ条約の特典が与えられることとなっております。
他方、BEPS防止実施条約第三条1の規定におきましても、規定ぶりは異なりますが、米国のLLC等の事業体について租税条約の特典を与える範囲を明確化する日米租税条約の規定と同趣旨となっております。したがいまして、仮に米国がBEPS防止実施条約を締結した場合でも、日米間においてLLCやLLPの取扱いには特段の影響は生じないと考えております。