外務委員会
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会
会議録情報#0
平成三十年四月十八日(水曜日)
午前八時三十分開議
出席委員
委員長 中山 泰秀君
理事 小田原 潔君 理事 木原 誠二君
理事 新藤 義孝君 理事 鈴木 貴子君
理事 山口 壯君 理事 末松 義規君
理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君
井野 俊郎君 黄川田仁志君
熊田 裕通君 高村 正大君
佐々木 紀君 杉田 水脈君
鈴木 隼人君 辻 清人君
渡海紀三朗君 中曽根康隆君
堀井 学君 山田 賢司君
阿久津幸彦君 篠原 豪君
山川百合子君 関 健一郎君
緑川 貴士君 太田 昌孝君
岡田 克也君 宮本 徹君
丸山 穂高君
…………………………………
外務大臣 河野 太郎君
外務副大臣 中根 一幸君
外務副大臣 佐藤 正久君
防衛副大臣 山本ともひろ君
外務大臣政務官 堀井 学君
外務大臣政務官 堀井 巌君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 相木 俊宏君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 川村 博司君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 飯島 俊郎君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 松浦 博司君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 長岡 寛介君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 塚田 玉樹君
政府参考人
(財務省主税局参事官) 吉田 正紀君
政府参考人
(国税庁調査査察部長) 金井 哲男君
政府参考人
(防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官) 小波 功君
政府参考人
(防衛省防衛政策局次長) 岡 真臣君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 武田 博史君
政府参考人
(防衛省統合幕僚監部総括官) 鈴木 敦夫君
外務委員会専門員 小林 扶次君
—————————————
委員の異動
四月十八日
辞任 補欠選任
小渕 優子君 井野 俊郎君
岡本 三成君 太田 昌孝君
穀田 恵二君 宮本 徹君
同日
辞任 補欠選任
井野 俊郎君 小渕 優子君
太田 昌孝君 岡本 三成君
宮本 徹君 穀田 恵二君
—————————————
四月十七日
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結について承認を求めるの件(条約第一一号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とデンマーク王国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前八時三十分開議
出席委員
委員長 中山 泰秀君
理事 小田原 潔君 理事 木原 誠二君
理事 新藤 義孝君 理事 鈴木 貴子君
理事 山口 壯君 理事 末松 義規君
理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君
井野 俊郎君 黄川田仁志君
熊田 裕通君 高村 正大君
佐々木 紀君 杉田 水脈君
鈴木 隼人君 辻 清人君
渡海紀三朗君 中曽根康隆君
堀井 学君 山田 賢司君
阿久津幸彦君 篠原 豪君
山川百合子君 関 健一郎君
緑川 貴士君 太田 昌孝君
岡田 克也君 宮本 徹君
丸山 穂高君
…………………………………
外務大臣 河野 太郎君
外務副大臣 中根 一幸君
外務副大臣 佐藤 正久君
防衛副大臣 山本ともひろ君
外務大臣政務官 堀井 学君
外務大臣政務官 堀井 巌君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 相木 俊宏君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 川村 博司君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 飯島 俊郎君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 松浦 博司君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 長岡 寛介君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 塚田 玉樹君
政府参考人
(財務省主税局参事官) 吉田 正紀君
政府参考人
(国税庁調査査察部長) 金井 哲男君
政府参考人
(防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官) 小波 功君
政府参考人
(防衛省防衛政策局次長) 岡 真臣君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 武田 博史君
政府参考人
(防衛省統合幕僚監部総括官) 鈴木 敦夫君
外務委員会専門員 小林 扶次君
—————————————
委員の異動
四月十八日
辞任 補欠選任
小渕 優子君 井野 俊郎君
岡本 三成君 太田 昌孝君
穀田 恵二君 宮本 徹君
同日
辞任 補欠選任
井野 俊郎君 小渕 優子君
太田 昌孝君 岡本 三成君
宮本 徹君 穀田 恵二君
—————————————
四月十七日
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結について承認を求めるの件(条約第一一号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とデンマーク王国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第九号)
————◇—————
中
中山泰秀#1
○中山委員長 これより会議を開きます。
税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とデンマーク王国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官相木俊宏君、大臣官房審議官川村博司君、大臣官房審議官飯島俊郎君、大臣官房審議官松浦博司君、大臣官房参事官長岡寛介君、大臣官房参事官志水史雄君、大臣官房参事官塚田玉樹君、財務省主税局参事官吉田正紀君、国税庁調査査察部長金井哲男君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官小波功君、防衛政策局次長岡真臣君、人事教育局長武田博史君及び統合幕僚監部総括官鈴木敦夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とデンマーク王国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官相木俊宏君、大臣官房審議官川村博司君、大臣官房審議官飯島俊郎君、大臣官房審議官松浦博司君、大臣官房参事官長岡寛介君、大臣官房参事官志水史雄君、大臣官房参事官塚田玉樹君、財務省主税局参事官吉田正紀君、国税庁調査査察部長金井哲男君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官小波功君、防衛政策局次長岡真臣君、人事教育局長武田博史君及び統合幕僚監部総括官鈴木敦夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
中
中
小
小田原潔#4
○小田原委員 自由民主党の小田原潔であります。
本日は、質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
多国籍企業が国際的な税制のすき間や抜け穴を利用した租税回避により税負担を軽減しているとされる問題、これがBEPS、ベース・エロージョン・アンド・プロフィット・シフティングということでありましょう。
私がきょう質問をさせていただきながら明らかにしたいのは、私自身、三十年前になりますが、銀行のニューヨーク支店で主計の係をしていました。日本の銀行が日系企業の現地法人にお金を貸すとき、グランドケイマンの支店を使ってお金を貸して、租税条約上の節税メリット、源泉税を納めなくて済むという取引を通常にやっておりました。
この、課税をできるだけ減らす節税努力というのは、企業が株主、従業員、顧客というステークホルダーへの配分を最大限大きくするという健全な知的努力であるという観点もありましょう。
きょうは、どこからが濫用なのか、また、本当にこの条約が目的としているBEPSプロジェクトの果実をとることができるのかについてお聞きしたいというふうに思います。
まず、前文に、OECD・BEPSプロジェクトは積極的な国際タックスプランニングによって法人税の収入を失うことを意識しているということになっていますが、幾らぐらい失っているという認識なのかをまず聞かせてください。
この発言だけを見る →本日は、質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
多国籍企業が国際的な税制のすき間や抜け穴を利用した租税回避により税負担を軽減しているとされる問題、これがBEPS、ベース・エロージョン・アンド・プロフィット・シフティングということでありましょう。
私がきょう質問をさせていただきながら明らかにしたいのは、私自身、三十年前になりますが、銀行のニューヨーク支店で主計の係をしていました。日本の銀行が日系企業の現地法人にお金を貸すとき、グランドケイマンの支店を使ってお金を貸して、租税条約上の節税メリット、源泉税を納めなくて済むという取引を通常にやっておりました。
この、課税をできるだけ減らす節税努力というのは、企業が株主、従業員、顧客というステークホルダーへの配分を最大限大きくするという健全な知的努力であるという観点もありましょう。
きょうは、どこからが濫用なのか、また、本当にこの条約が目的としているBEPSプロジェクトの果実をとることができるのかについてお聞きしたいというふうに思います。
まず、前文に、OECD・BEPSプロジェクトは積極的な国際タックスプランニングによって法人税の収入を失うことを意識しているということになっていますが、幾らぐらい失っているという認識なのかをまず聞かせてください。
飯
飯島俊郎#5
○飯島政府参考人 お答えいたします。
OECDによりますと、税源侵食及び利益移転、BEPSプロジェクトの最終報告書の中で、BEPSにより失われた法人税収の逸失規模を世界全体で年間一千億ドルから二千四百億ドル、約十二兆円から二十八兆円と推計しております。
しかし、この報告書には推計の基礎となるデータや試算方法については課題が多く残されていて、実態を反映した結果を示すためにはさらなる検討が必要と結論づけております。
こうした課題に対して、OECDでは、租税データの充実や民間の研究者とも共同したBEPSに関するさらなる研究を今後とも継続していくこととしておりまして、逸失額につきましても、こういった研究を通じて解明していきたいと考えております。
この発言だけを見る →OECDによりますと、税源侵食及び利益移転、BEPSプロジェクトの最終報告書の中で、BEPSにより失われた法人税収の逸失規模を世界全体で年間一千億ドルから二千四百億ドル、約十二兆円から二十八兆円と推計しております。
しかし、この報告書には推計の基礎となるデータや試算方法については課題が多く残されていて、実態を反映した結果を示すためにはさらなる検討が必要と結論づけております。
こうした課題に対して、OECDでは、租税データの充実や民間の研究者とも共同したBEPSに関するさらなる研究を今後とも継続していくこととしておりまして、逸失額につきましても、こういった研究を通じて解明していきたいと考えております。
小
小田原潔#6
○小田原委員 十二兆から二十数兆という試算はあるけれども、何となくあらあらなのでということのようであります。何となくあらあらだけれども逸失している気がするのでみんなで力を合わせましょうということになると、やや歯切れが悪い気がいたします。
これから後半でもお聞きしたいと考えているんですけれども、本当は、その十二兆円から二十四兆円のうち、どの国が、この条約に署名そして発効すればその逸失の十二兆円や二十四兆円のうちの大半が課税対象になるのかというのが本当は重要なのではないかというふうに思います。
同じく、前文に「条約の濫用」というふうに書いてあります。
どういうことをすれば、どこから先が濫用になるのか、教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →これから後半でもお聞きしたいと考えているんですけれども、本当は、その十二兆円から二十四兆円のうち、どの国が、この条約に署名そして発効すればその逸失の十二兆円や二十四兆円のうちの大半が課税対象になるのかというのが本当は重要なのではないかというふうに思います。
同じく、前文に「条約の濫用」というふうに書いてあります。
どういうことをすれば、どこから先が濫用になるのか、教えていただきたいと思います。
飯
飯島俊郎#7
○飯島政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、今回のBEPS防止措置実施条約におきましては、条約の濫用の防止、より具体的には、源泉地国での課税の減免措置といった租税条約上の特典の濫用を防止する規定が設けられております。
ここで、何が租税条約上の特典の濫用に該当するかどうかにつきましては、活動形態に応じて個別具体的な状況を踏まえて判断され、条約の濫用につきまして該当する条件が、具体的な、明確な条件が存在するわけではございません。
一つには、取引等の主たる目的の一つが租税条約の恩恵を享受すること、かつ、もう一つは、その恩恵を享受させることが租税条約の規定の趣旨、目的に反すること、こういった点について各国の税務当局が個別に判断をして、その恩恵が与えられるものかそうでないかということを検討していくことになるものと考えております。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、今回のBEPS防止措置実施条約におきましては、条約の濫用の防止、より具体的には、源泉地国での課税の減免措置といった租税条約上の特典の濫用を防止する規定が設けられております。
ここで、何が租税条約上の特典の濫用に該当するかどうかにつきましては、活動形態に応じて個別具体的な状況を踏まえて判断され、条約の濫用につきまして該当する条件が、具体的な、明確な条件が存在するわけではございません。
一つには、取引等の主たる目的の一つが租税条約の恩恵を享受すること、かつ、もう一つは、その恩恵を享受させることが租税条約の規定の趣旨、目的に反すること、こういった点について各国の税務当局が個別に判断をして、その恩恵が与えられるものかそうでないかということを検討していくことになるものと考えております。
小
小田原潔#8
○小田原委員 個別具体的に検討しなければわからないというところはよくわかりましたが、何となく隔靴掻痒と申しますか、何が濫用なのか、どういうことをするとこの条約違反なのかということは、普通、一般の人には極めてわかりにくいような気がいたします。
私自身、前職で働いていた仕事の中で、デラウェア州などのLLCやLLPを使った金融スキームをたくさん手がけておりました。その節税メリットをとることに加担したわけではありませんが、当然、投資者、出資者、そして従業員、顧客への配分を大きくしようとすれば、やるべき仕事のうちの一つでありました。
お聞きしたいことは、課税上存在しない団体というものに、このLLCやLLPが入るか。
以前、長銀を売却するとき、結果的には、その買い取った主体は、あれはLLPだったと記憶をしておりますが、再上場してかなりの金額の益を得ましたが、我が国は一切課税をすることができなかったという経緯があったと理解をしています。しかし、それは、当時の買い手の中で最も勇気があり、最もリスクをとり、結果的に最も賢かったという側面もあろうかと思います。
また同時に、パススルー税制、構成員課税というものを否定することになるような気もするんですけれども、この点もあわせて教えてください。
この発言だけを見る →私自身、前職で働いていた仕事の中で、デラウェア州などのLLCやLLPを使った金融スキームをたくさん手がけておりました。その節税メリットをとることに加担したわけではありませんが、当然、投資者、出資者、そして従業員、顧客への配分を大きくしようとすれば、やるべき仕事のうちの一つでありました。
お聞きしたいことは、課税上存在しない団体というものに、このLLCやLLPが入るか。
以前、長銀を売却するとき、結果的には、その買い取った主体は、あれはLLPだったと記憶をしておりますが、再上場してかなりの金額の益を得ましたが、我が国は一切課税をすることができなかったという経緯があったと理解をしています。しかし、それは、当時の買い手の中で最も勇気があり、最もリスクをとり、結果的に最も賢かったという側面もあろうかと思います。
また同時に、パススルー税制、構成員課税というものを否定することになるような気もするんですけれども、この点もあわせて教えてください。
飯
飯島俊郎#9
○飯島政府参考人 お答えいたします。
本条約第三条において、課税上存在しないとは、一方の当事国の国内法令において、団体又は仕組みを通じて取得される所得が、当該団体又は仕組みに対してではなく、当該団体又は仕組みの持分を有する者に対して課税される場合、委員がおっしゃったパススルー課税をいいます。
第三条1は、二国間の租税条約の適用上、課税上存在しない団体等を通じて取得される所得等について生ずる二重課税及び不当な特典の享受を防止するため、源泉地国側が、相手国での取扱いにあわせて、相手国での居住者とされる者の所得として取り扱われる部分に対して租税条約の特典を与えることとするものとなっております。
ここで、委員が御指摘になられたLLCでございますけれども、米国各州が制定するLLC法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・カンパニーを、またLLPは米国各州が制定するLLP法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・パートナーシップのことをそれぞれいうものと承知しております。このようなLLCやLLPは、米国の税務上、法人課税又はパススルー課税のいずれかを選択することができるものと承知しております。
日米の租税条約上、このLLC等は、個々の州法の規定に照らして個別に判断する必要はございますが、我が国の税務上外国法人として取り扱われる場合であって、かつ米国において納税者がパススルー課税を選択している場合、この場合には、条約上、課税上存在しない団体として取り扱われることとなり、例えば、米国居住者が米国で設立されたLLC等を通じて我が国に投資を行った場合のLLC等からの分配金等には、米国居住者の所得として取り扱われる部分についてのみ条約の特典が与えられることとなっております。
他方、BEPS防止実施条約第三条1の規定におきましても、規定ぶりは異なりますが、米国のLLC等の事業体について租税条約の特典を与える範囲を明確化する日米租税条約の規定と同趣旨となっております。したがいまして、仮に米国がBEPS防止実施条約を締結した場合でも、日米間においてLLCやLLPの取扱いには特段の影響は生じないと考えております。
この発言だけを見る →本条約第三条において、課税上存在しないとは、一方の当事国の国内法令において、団体又は仕組みを通じて取得される所得が、当該団体又は仕組みに対してではなく、当該団体又は仕組みの持分を有する者に対して課税される場合、委員がおっしゃったパススルー課税をいいます。
第三条1は、二国間の租税条約の適用上、課税上存在しない団体等を通じて取得される所得等について生ずる二重課税及び不当な特典の享受を防止するため、源泉地国側が、相手国での取扱いにあわせて、相手国での居住者とされる者の所得として取り扱われる部分に対して租税条約の特典を与えることとするものとなっております。
ここで、委員が御指摘になられたLLCでございますけれども、米国各州が制定するLLC法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・カンパニーを、またLLPは米国各州が制定するLLP法に基づいて設立される事業体、リミテッド・ライアビリティー・パートナーシップのことをそれぞれいうものと承知しております。このようなLLCやLLPは、米国の税務上、法人課税又はパススルー課税のいずれかを選択することができるものと承知しております。
日米の租税条約上、このLLC等は、個々の州法の規定に照らして個別に判断する必要はございますが、我が国の税務上外国法人として取り扱われる場合であって、かつ米国において納税者がパススルー課税を選択している場合、この場合には、条約上、課税上存在しない団体として取り扱われることとなり、例えば、米国居住者が米国で設立されたLLC等を通じて我が国に投資を行った場合のLLC等からの分配金等には、米国居住者の所得として取り扱われる部分についてのみ条約の特典が与えられることとなっております。
他方、BEPS防止実施条約第三条1の規定におきましても、規定ぶりは異なりますが、米国のLLC等の事業体について租税条約の特典を与える範囲を明確化する日米租税条約の規定と同趣旨となっております。したがいまして、仮に米国がBEPS防止実施条約を締結した場合でも、日米間においてLLCやLLPの取扱いには特段の影響は生じないと考えております。
小
小田原潔#10
○小田原委員 一生懸命考えてつくり出した、かなり複雑なLLP、LLCをつくったスキームもたくさんあるのでありますが、これは、仮にアメリカ合衆国が条約に署名し、その締結国となった場合も、扱いは変わらない。要するに、捕まえて、パススルー課税をさせないで課税するということはできないというか、しないということだというふうに理解をいたしました。そうすると、ますます、濫用の範囲というのはどこからどこまでかというのは、よくわかりにくいところがあろうかと思います。
もう一つ、私が前の仕事をしていたときに、日本で米国と同様のことをしてみようじゃないかということで導入され、今のところ市民権を得た金融取引、金融商品に、不動産投資信託、REITがあります。今や上場されている商品もあるわけでありますが、この条約上の不動産化株式、これは収入の半分以上を不動産から得ているものということのようでありますが、この不動産株式の中にREITは入るんでしょうか。
この発言だけを見る →もう一つ、私が前の仕事をしていたときに、日本で米国と同様のことをしてみようじゃないかということで導入され、今のところ市民権を得た金融取引、金融商品に、不動産投資信託、REITがあります。今や上場されている商品もあるわけでありますが、この条約上の不動産化株式、これは収入の半分以上を不動産から得ているものということのようでありますが、この不動産株式の中にREITは入るんでしょうか。
吉
吉田正紀#11
○吉田政府参考人 不動産化体株式の譲渡に関するお問合せだと思いますが、総資産の五〇%以上が源泉地国にある不動産であるような法人、これを不動産関連法人と呼んでおりますが、この株式を外国法人等が譲渡する場合に適用される規定でございます。
本規定によりまして、上場REITを含む不動産関連法人の株式等の譲渡益につきましては、源泉地国にある不動産と同様に源泉地国で課税ができるということになります。例えば、上場REITの総資産の五〇%以上が日本にある不動産である場合、その株式等の譲渡益は日本で課税ができるということになります。
ただ、この規定内容は、二〇〇三年からOECDモデル租税条約にもう既に導入されているところでございまして、国際標準となっております。我が国も、多くの国と、租税条約に既に同様の規定を導入しているところでございます。したがいまして、本規定が我が国の締結している租税条約に適用されるとしても、締結している租税条約の相当数において既に同様の規定が導入されているというところでございます。
この発言だけを見る →本規定によりまして、上場REITを含む不動産関連法人の株式等の譲渡益につきましては、源泉地国にある不動産と同様に源泉地国で課税ができるということになります。例えば、上場REITの総資産の五〇%以上が日本にある不動産である場合、その株式等の譲渡益は日本で課税ができるということになります。
ただ、この規定内容は、二〇〇三年からOECDモデル租税条約にもう既に導入されているところでございまして、国際標準となっております。我が国も、多くの国と、租税条約に既に同様の規定を導入しているところでございます。したがいまして、本規定が我が国の締結している租税条約に適用されるとしても、締結している租税条約の相当数において既に同様の規定が導入されているというところでございます。
小
小田原潔#12
○小田原委員 つまり、この条約は、上場されているREITの売買取引があったとしても、また配当を受け取るその取引についても、条約締結また発効後も余り支障のあるものではないということだというふうに理解をいたしました。そうすると、また更に、濫用の範囲というのはどこからどこまでか、少しわかりにくいところがあるんですけれども。
もともと、先ほど、節税努力というのは健全な知的作業であるということを申し述べました。それだけではなくて、我が政権は、今、我が国が世界で最もビジネスをしやすい国にするという目標を掲げているわけでありますが、その中には法人税の限界税率を今よりも下げようという観点もあろうかと思います。
これそのものが、国際的な企業誘致、またその誘致の本当の理由の一つに、税負担が軽いからということを武器にビジネスをしやすい国にしようという動機があると思います。ということは、国そのものもできるだけ企業を魅了するために法人税の税率を下げたい、それが国益にかなうという観点もあるということだと思います。
非常に悩ましいのは、課税権というのは、歳入の大きなツールであるというだけではなくて、国家主権の一つであるというところでありましょう。国内の税制を国益に見合うように設計するというのが、これは我々の仕事でもあるわけでありますし、他国の課税状況とは独立した設計をするというところが独立国家の根本であるという観点もありましょう。
グローバルな経済活動に対してローカルな税制が適用される、これに、当初は二重課税の回避だとか、そういうことを二国間で租税条約を結び、回避したというふうに思います。ただ、これは企業の所在地と価値を創造する場所が一致しているという前提であったと思います。
今や、多国籍企業は、販売や知的財産の管理、生産の各段階、そして雇用、マーケティング、こういった機能をグローバルに最適な国に配分をするようになっています。我が国の例えば自動車産業だって同様のことをしていると思います。このグローバルサプライチェーンができ上がっている結果、大きな価値を生む無形資産、それから資本、これはグループ間の企業を移動することが可能になりました。また、情報技術が発展して、物理的な移動を伴わずにサービスが提供できるようになりました。そうすると、所得を生み出す場所は、価値創造の国ではなくて、税負担が軽い国で所得を創造するという行動にどうしてもなります。その結果、今は二重課税どころか二重非課税が起きて、価値創造の場と納税の場の乖離ができている。つまり、伝統的な国際の課税ルールが、言っちゃ悪いけれども、機能不全に陥っているという現実を何とかしようということなんだと思います。
これはもはや一国では防止できない。したがって、この条約をもってみんなで協力しようということだと思いますが、質問をいたしますと、私が日本でネット通販で買物をすると課税関係はどうなるか、教えてください。
この発言だけを見る →もともと、先ほど、節税努力というのは健全な知的作業であるということを申し述べました。それだけではなくて、我が政権は、今、我が国が世界で最もビジネスをしやすい国にするという目標を掲げているわけでありますが、その中には法人税の限界税率を今よりも下げようという観点もあろうかと思います。
これそのものが、国際的な企業誘致、またその誘致の本当の理由の一つに、税負担が軽いからということを武器にビジネスをしやすい国にしようという動機があると思います。ということは、国そのものもできるだけ企業を魅了するために法人税の税率を下げたい、それが国益にかなうという観点もあるということだと思います。
非常に悩ましいのは、課税権というのは、歳入の大きなツールであるというだけではなくて、国家主権の一つであるというところでありましょう。国内の税制を国益に見合うように設計するというのが、これは我々の仕事でもあるわけでありますし、他国の課税状況とは独立した設計をするというところが独立国家の根本であるという観点もありましょう。
グローバルな経済活動に対してローカルな税制が適用される、これに、当初は二重課税の回避だとか、そういうことを二国間で租税条約を結び、回避したというふうに思います。ただ、これは企業の所在地と価値を創造する場所が一致しているという前提であったと思います。
今や、多国籍企業は、販売や知的財産の管理、生産の各段階、そして雇用、マーケティング、こういった機能をグローバルに最適な国に配分をするようになっています。我が国の例えば自動車産業だって同様のことをしていると思います。このグローバルサプライチェーンができ上がっている結果、大きな価値を生む無形資産、それから資本、これはグループ間の企業を移動することが可能になりました。また、情報技術が発展して、物理的な移動を伴わずにサービスが提供できるようになりました。そうすると、所得を生み出す場所は、価値創造の国ではなくて、税負担が軽い国で所得を創造するという行動にどうしてもなります。その結果、今は二重課税どころか二重非課税が起きて、価値創造の場と納税の場の乖離ができている。つまり、伝統的な国際の課税ルールが、言っちゃ悪いけれども、機能不全に陥っているという現実を何とかしようということなんだと思います。
これはもはや一国では防止できない。したがって、この条約をもってみんなで協力しようということだと思いますが、質問をいたしますと、私が日本でネット通販で買物をすると課税関係はどうなるか、教えてください。
金
金井哲男#13
○金井政府参考人 お答え申し上げます。
租税条約及び国内法令上、外国法人は国内に恒久的施設を有するか否かによって課税関係が異なっております。
具体的には、外国法人が国内に恒久的施設を有している場合には、その外国法人の事業所得に対しまして、その恒久的施設に帰属する所得について日本で法人税が課税されます。他方、外国法人が国内に恒久的施設を有していない場合には、その外国法人の事業所得に対して、日本では法人税は課税されないこととなります。
この発言だけを見る →租税条約及び国内法令上、外国法人は国内に恒久的施設を有するか否かによって課税関係が異なっております。
具体的には、外国法人が国内に恒久的施設を有している場合には、その外国法人の事業所得に対しまして、その恒久的施設に帰属する所得について日本で法人税が課税されます。他方、外国法人が国内に恒久的施設を有していない場合には、その外国法人の事業所得に対して、日本では法人税は課税されないこととなります。
小
小田原潔#14
○小田原委員 その通販業者がどの国の通販業者かというのを、買物する人は余り意識をしないでクリックして買物をすると思います。しかしながら、実態は、南米の大きな川の名前の会社で買う場合とプロ野球球団を持っている会社で買う場合とでは、我が国の課税環境若しくは歳入が大きく変わるということであろうかと思います。
そこで、お伺いしたいと思います。
そのネット通販の会社は、大きな価値を生み出す資産として世界各国に置いている倉庫若しくは物流センターがあるわけですが、この恒久的施設、これはPEと訳すようですが、課税の中にはPEなければ課税なしという原則があります、国際的に電子取引を仲介することを主たるなりわいとする第三国の法人が実質支配する倉庫や物流センターというのは、恒久的施設に入るのでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、お伺いしたいと思います。
そのネット通販の会社は、大きな価値を生み出す資産として世界各国に置いている倉庫若しくは物流センターがあるわけですが、この恒久的施設、これはPEと訳すようですが、課税の中にはPEなければ課税なしという原則があります、国際的に電子取引を仲介することを主たるなりわいとする第三国の法人が実質支配する倉庫や物流センターというのは、恒久的施設に入るのでしょうか。
吉
吉田正紀#15
○吉田政府参考人 お答えを申し上げます。
今委員御指摘のところがまさに今回の条約の肝でございまして、本条約におきましては、BEPSプロジェクト行動七の勧告を踏まえまして、多国籍企業が進出先の国に置く支店等の拠点が課税対象となる恒久的施設、PEでございますが、と認定されることを人為的に回避することにより進出先に生じる事業利得への課税を免れるという行為に対応すべく、PEの定義の拡大を規定の中に盛り込んでいるところでございます。
これまで、OECDモデル租税条約におきましては、物品の保管、引渡し等のみを行うような場所につきましてはPE認定をできないというふうにされてきたところでございます。例えて申し上げますと、商品の契約等を法人の本国で行いまして、顧客が存在する進出先国においては物品の保管等のみを行う倉庫を置くというようなことによって、進出先国でのPE認定を回避するというような問題が生じていたところでございます。
今回御審議いただいている本条約の規定におきましては、こうしたケースに対応しまして、倉庫のような商品の保管、展示、引渡しや購入のみを行う場所であっても、それが企業にとって準備的、補助的な活動ではなくて本質的な活動であると認められる場合には、PEと認定して課税することが可能になるということでございます。
この発言だけを見る →今委員御指摘のところがまさに今回の条約の肝でございまして、本条約におきましては、BEPSプロジェクト行動七の勧告を踏まえまして、多国籍企業が進出先の国に置く支店等の拠点が課税対象となる恒久的施設、PEでございますが、と認定されることを人為的に回避することにより進出先に生じる事業利得への課税を免れるという行為に対応すべく、PEの定義の拡大を規定の中に盛り込んでいるところでございます。
これまで、OECDモデル租税条約におきましては、物品の保管、引渡し等のみを行うような場所につきましてはPE認定をできないというふうにされてきたところでございます。例えて申し上げますと、商品の契約等を法人の本国で行いまして、顧客が存在する進出先国においては物品の保管等のみを行う倉庫を置くというようなことによって、進出先国でのPE認定を回避するというような問題が生じていたところでございます。
今回御審議いただいている本条約の規定におきましては、こうしたケースに対応しまして、倉庫のような商品の保管、展示、引渡しや購入のみを行う場所であっても、それが企業にとって準備的、補助的な活動ではなくて本質的な活動であると認められる場合には、PEと認定して課税することが可能になるということでございます。
小
小田原潔#16
○小田原委員 今のお答えは、願わくば、条約締結、発効し、またアメリカ合衆国も締結国になった暁には、南米の大きな川も倉庫に課税できる、こういうことだというふうに解釈したいと思います。
さて、この通信またネットで巨万の富を築くだけでなく世界的な圧倒的なシェアを持つ、そういう会社のことを、株式市場では今GAFAと言っています。これはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの略でありますが、今は、グーグルが持ち株会社をつくって、それがアルファベットという名前になったので、FAAA、ファーアと言われているらしくて、さらに、国際的な投資家の中には、そこにアリババも入れて、ファーアア、ゴルフじゃないですけれども、という世界が広がっております。
余り露骨な個社名を挙げるのは遠慮したいと思いますが、そのうちの、よく、検索してごらんということをググってごらんと言う人たちもいます。今や地球上の航空写真を誰でも見られたり、世界じゅうのどこでも路上に立ったその風景を見られたり、そのサービスはすごいわけでありますが、それを、持ち株会社を直接言うわけにいかないので、イロハ社といたしましょう。この人たちは、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチと呼ばれる租税回避の方法をとっていると言われています。
イロハは、アメリカに本社を置く企業でありますが、海外事業の中心地はアイルランドにあります。仮にこれをアイル社とします。このほかに、租税上のメリットを得るためだけのオランダの持ち株会社、これをダッチ社としましょう。さらに、アイル社とは別のアイルランド法人、リッシュ社としましょう、を登記しています。
イロハ社は、リッシュ社に対して、本社で開発したシステムを利用する権利を譲渡します。リッシュ社は、その権利をさらにアイル社に貸し与えます。権利を用いて実質的なビジネスを行うのはアイルランドのアイル社です。
リッシュ社は、アイルランドで登記されていますが、その経営管理は、タックスヘイブンとして知られるイギリス領バミューダで行われています。アイルランドの税制では、国内で経営管理を行っていない企業には法人税の納税義務が免除されます。リッシュ社の法人税の納付先は、アイルランドではなくバミューダであります。ところが、バミューダには法人税がありません。実質的に納税しなくてもいいことになります。
リッシュ社がアイル社に貸した権利の使用料にかかる税金は、本来であればアイルランドでも源泉地課税されるものであります。しかし、これを回避するためにオランダのダッチ社を利用します。オランダは、権利使用の収入に課税しない租税条約をアイルランドと結んでいます。アイル社は、ダッチ社を経由してリッシュ社に権利の使用料を払えば、アイルランドでの権利使用料への課税を回避できます。アイルとリッシュがダッチを挟んで取引をするので、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチというわけであります。
さて、こういったものは確かに過度な租税回避のスキームというふうに、我々普通の人が見てもそう思います。片や、日本のサラリーマンのように、逃げも隠れもできない、全ての収入が把握され源泉徴収で税金を納める、これが本来、正当で健全なわけでありますが、国際的な課税ルールが、もたもたすると言うと失礼ですけれども、動きが遅いがために、その間に、頭がいいというか抜け目のない人たちは、税金を納めずに経済活動ができる、これをやめようということなんだろうと思います。
発効後、各国のBEPSへの取組というのは、課税対象所得のひずんだ配分の防止と、そのための企業グループ活動に対する情報収集システムの構築であると思います。情報収集のネットワークを構築することによって、企業の申告水準を牽制することと思います。この牽制システムは、税務調査の実施によって担保されるはずであります。
税務調査の現場で、署名国同士、どのように連携し、世界的な法人税の捕捉ネットワークをつくっているのか、教えてください。
この発言だけを見る →さて、この通信またネットで巨万の富を築くだけでなく世界的な圧倒的なシェアを持つ、そういう会社のことを、株式市場では今GAFAと言っています。これはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの略でありますが、今は、グーグルが持ち株会社をつくって、それがアルファベットという名前になったので、FAAA、ファーアと言われているらしくて、さらに、国際的な投資家の中には、そこにアリババも入れて、ファーアア、ゴルフじゃないですけれども、という世界が広がっております。
余り露骨な個社名を挙げるのは遠慮したいと思いますが、そのうちの、よく、検索してごらんということをググってごらんと言う人たちもいます。今や地球上の航空写真を誰でも見られたり、世界じゅうのどこでも路上に立ったその風景を見られたり、そのサービスはすごいわけでありますが、それを、持ち株会社を直接言うわけにいかないので、イロハ社といたしましょう。この人たちは、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチと呼ばれる租税回避の方法をとっていると言われています。
イロハは、アメリカに本社を置く企業でありますが、海外事業の中心地はアイルランドにあります。仮にこれをアイル社とします。このほかに、租税上のメリットを得るためだけのオランダの持ち株会社、これをダッチ社としましょう。さらに、アイル社とは別のアイルランド法人、リッシュ社としましょう、を登記しています。
イロハ社は、リッシュ社に対して、本社で開発したシステムを利用する権利を譲渡します。リッシュ社は、その権利をさらにアイル社に貸し与えます。権利を用いて実質的なビジネスを行うのはアイルランドのアイル社です。
リッシュ社は、アイルランドで登記されていますが、その経営管理は、タックスヘイブンとして知られるイギリス領バミューダで行われています。アイルランドの税制では、国内で経営管理を行っていない企業には法人税の納税義務が免除されます。リッシュ社の法人税の納付先は、アイルランドではなくバミューダであります。ところが、バミューダには法人税がありません。実質的に納税しなくてもいいことになります。
リッシュ社がアイル社に貸した権利の使用料にかかる税金は、本来であればアイルランドでも源泉地課税されるものであります。しかし、これを回避するためにオランダのダッチ社を利用します。オランダは、権利使用の収入に課税しない租税条約をアイルランドと結んでいます。アイル社は、ダッチ社を経由してリッシュ社に権利の使用料を払えば、アイルランドでの権利使用料への課税を回避できます。アイルとリッシュがダッチを挟んで取引をするので、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチというわけであります。
さて、こういったものは確かに過度な租税回避のスキームというふうに、我々普通の人が見てもそう思います。片や、日本のサラリーマンのように、逃げも隠れもできない、全ての収入が把握され源泉徴収で税金を納める、これが本来、正当で健全なわけでありますが、国際的な課税ルールが、もたもたすると言うと失礼ですけれども、動きが遅いがために、その間に、頭がいいというか抜け目のない人たちは、税金を納めずに経済活動ができる、これをやめようということなんだろうと思います。
発効後、各国のBEPSへの取組というのは、課税対象所得のひずんだ配分の防止と、そのための企業グループ活動に対する情報収集システムの構築であると思います。情報収集のネットワークを構築することによって、企業の申告水準を牽制することと思います。この牽制システムは、税務調査の実施によって担保されるはずであります。
税務調査の現場で、署名国同士、どのように連携し、世界的な法人税の捕捉ネットワークをつくっているのか、教えてください。
金
金井哲男#17
○金井政府参考人 お答え申し上げます。
経済取引のグローバル化に対応し、適正、公平な課税を実現してまいりますためには、納税者の海外における活動に係る情報を収集していくことが極めて重要であります。
我が国は、租税条約等に基づき、多数の国、地域との間で租税の賦課徴収に関連する情報を交換することができることとなっております。
国際的租税回避に対しましても、必要に応じて外国税務当局と連携し、租税条約等に基づく情報交換を実施することなどによりまして、問題取引の実態解明を行い対処をしているところであります。
さらに、今後は、BEPSプロジェクトの勧告を受けまして、国別報告書に係る自動的情報交換も開始されるところであります。
国税当局といたしましては、このような情報交換も活用し、適正かつ公平な課税に努めてまいりたいと考えております。
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我が国は、租税条約等に基づき、多数の国、地域との間で租税の賦課徴収に関連する情報を交換することができることとなっております。
国際的租税回避に対しましても、必要に応じて外国税務当局と連携し、租税条約等に基づく情報交換を実施することなどによりまして、問題取引の実態解明を行い対処をしているところであります。
さらに、今後は、BEPSプロジェクトの勧告を受けまして、国別報告書に係る自動的情報交換も開始されるところであります。
国税当局といたしましては、このような情報交換も活用し、適正かつ公平な課税に努めてまいりたいと考えております。
小
小田原潔#18
○小田原委員 ありがとうございます。ちゃんとやっていますという意味だというふうに解釈をいたします。
そうすると、恐らく、我が国の課税当局は、アイルランドともオランダともアメリカ合衆国とも課税情報をリアルタイムで共有しながら、一つの取引、一つの法人の収益、課税の流れを協調してモニタリングすることができるというふうに期待をしたいと思います。
ところが、過日、宮本委員も御質問されたと思いますが、肝心かなめのアメリカ合衆国がこの条約に署名していないとなると、これはそもそもの網に大きな穴があいているような気がいたします。
今、アメリカ合衆国が加盟していない状況でBEPS条約に署名、発効したことにより、法人税として追加で捕捉できる見込みというのはどれぐらい金額としてあるのか、もし試算があれば教えてください。
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ところが、過日、宮本委員も御質問されたと思いますが、肝心かなめのアメリカ合衆国がこの条約に署名していないとなると、これはそもそもの網に大きな穴があいているような気がいたします。
今、アメリカ合衆国が加盟していない状況でBEPS条約に署名、発効したことにより、法人税として追加で捕捉できる見込みというのはどれぐらい金額としてあるのか、もし試算があれば教えてください。
吉
吉田正紀#19
○吉田政府参考人 お答えを申し上げます。
大変恐縮でございますけれども、このBEPSに関する税収上の効果というところでございますが、これは企業行動にかかわるところでございまして、さまざまなマクロ上の影響とかも受けます。したがいまして、アメリカに限った場合におきましても、必ずしもそれにおいて明確な数字ということを算定できないということは御理解をいただきたいと思います。
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小
小田原潔#20
○小田原委員 よくわからないということだというふうに理解をいたしましたが。
このBEPSプロジェクト、二〇一五年十月五日でしたか、麻生大臣もコメントを発せられていると思います。そこでは、各国がグローバルに協調をしてG20の国々がみずから範を示してこの発効をするべきだと。これは当然、アメリカ合衆国からもジェイコブ・ルーさんが出席していた席での発言だと思います。
もう一度お伺いしたいと思いますが、我が国が国際裏においてアメリカ合衆国当局にこの条約に署名するよう働きかけたことはあるのか、また働きかけているのか、教えてください。
この発言だけを見る →このBEPSプロジェクト、二〇一五年十月五日でしたか、麻生大臣もコメントを発せられていると思います。そこでは、各国がグローバルに協調をしてG20の国々がみずから範を示してこの発効をするべきだと。これは当然、アメリカ合衆国からもジェイコブ・ルーさんが出席していた席での発言だと思います。
もう一度お伺いしたいと思いますが、我が国が国際裏においてアメリカ合衆国当局にこの条約に署名するよう働きかけたことはあるのか、また働きかけているのか、教えてください。
飯
飯島俊郎#21
○飯島政府参考人 お答えいたします。
G20やOECDにおきましてこのBEPSプロジェクトを推進してきた我が国としましては、さまざまな機会を通じまして、米国を含めてまだ未参加の国に対しては、引き続き、本条約への署名、それからその後の批准について呼びかけを行っておりまして、二国間、多国間、さまざまな場を使って、米国を含む未参加国に対してこのBEPS条約の重要性を提起しているところでございます。
この発言だけを見る →G20やOECDにおきましてこのBEPSプロジェクトを推進してきた我が国としましては、さまざまな機会を通じまして、米国を含めてまだ未参加の国に対しては、引き続き、本条約への署名、それからその後の批准について呼びかけを行っておりまして、二国間、多国間、さまざまな場を使って、米国を含む未参加国に対してこのBEPS条約の重要性を提起しているところでございます。
小
小田原潔#22
○小田原委員 ありがとうございます。
高い理念も、確たる実効性がないとむなしいものがございます。これは、BEPSに限らず、CO2の排出ですとか多大な努力を続けて、また、それぞれの国の国家主権をいろいろ調整をして、それでも一番大きいプレーヤーが参加しないというのはむなしいものであります。
最後に、河野大臣に、このBEPS条約がアメリカ合衆国等主要経済先進国が皆署名し実効のあるものとしていくべく努力をされる、その意気込みを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →高い理念も、確たる実効性がないとむなしいものがございます。これは、BEPSに限らず、CO2の排出ですとか多大な努力を続けて、また、それぞれの国の国家主権をいろいろ調整をして、それでも一番大きいプレーヤーが参加しないというのはむなしいものであります。
最後に、河野大臣に、このBEPS条約がアメリカ合衆国等主要経済先進国が皆署名し実効のあるものとしていくべく努力をされる、その意気込みを伺いたいと思います。
河
河野太郎#23
○河野国務大臣 国際的な租税回避の防止につきましては、G20やOECDといった場において国際課税ルールを包括的に見直すプロジェクトが推進されており、我が国は、その中で主導的な立場をとってまいりました。
BEPS防止措置は、より多くの国、地域が参加することで真価を発揮することから、日本としては、アメリカを始めこのBEPS防止措置条約に未参加の国、地域に対して、引き続き、さまざまな場において、この条約の署名そして批准を呼びかけていきたいというふうに思っております。そこはしっかり頑張ってまいります。
この発言だけを見る →BEPS防止措置は、より多くの国、地域が参加することで真価を発揮することから、日本としては、アメリカを始めこのBEPS防止措置条約に未参加の国、地域に対して、引き続き、さまざまな場において、この条約の署名そして批准を呼びかけていきたいというふうに思っております。そこはしっかり頑張ってまいります。
小
中
篠
篠原豪#26
○篠原(豪)委員 おはようございます。篠原豪でございます。今週も質疑をさせていただきます。ありがとうございます。
BEPS、今いろいろとお話がありました、きょうはその審議ですね、私も少し聞いてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
BEPSの趣旨は、OECDが、企業による過度な節税策によって政府に入ってくるはずの税収が、世界全体の法人税収の四から一〇%に当たる毎年一千億から二千四百億ドル、この額が目減りしていると推計しているというもので、これをなくしていこうというものであります。
まず、政府にいろいろと認識を伺っていきたいんですけれども、この国際的な租税回避行為というのは、今のお話で、このOECDの考え方からすれば、まず、企業による過度な節税策と同一のものと考えているのか、そしてその場合、企業による過度な節税策とは、違法とまでは言えない節税策と日本政府は解しているかどうかについて、教えてください。
この発言だけを見る →BEPS、今いろいろとお話がありました、きょうはその審議ですね、私も少し聞いてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
BEPSの趣旨は、OECDが、企業による過度な節税策によって政府に入ってくるはずの税収が、世界全体の法人税収の四から一〇%に当たる毎年一千億から二千四百億ドル、この額が目減りしていると推計しているというもので、これをなくしていこうというものであります。
まず、政府にいろいろと認識を伺っていきたいんですけれども、この国際的な租税回避行為というのは、今のお話で、このOECDの考え方からすれば、まず、企業による過度な節税策と同一のものと考えているのか、そしてその場合、企業による過度な節税策とは、違法とまでは言えない節税策と日本政府は解しているかどうかについて、教えてください。
河
河野太郎#27
○河野国務大臣 まず、このBEPS、税源侵食及び利益移転とは、多国籍企業が、国際的な税制のすき間、抜け穴を利用した過度な節税対策により、本来課税されるべき経済活動を行っているにもかかわらず、当該経済活動に係る税負担を軽減している問題のことをいい、BEPS防止措置条約は、国際的な租税回避行為に効果的に対処すべく、BEPS防止措置のうち租税条約に関連するものを二国間の租税条約に効率的に導入するための法的枠組みでございます。
ここで言う、過度な節税対策及び国際的な租税回避行為については、確たる定義が存在するわけではございませんが、特に明確に区別しているものではなく、この過度な節税対策と国際的な租税回避行為は同じ内容を指すものとして用いられております。
また、節税とは、一般に、合法的に税負担を軽減する行為を指す用語として、また、租税回避とは、法が予定していない異常な行為、契約等により税負担を軽減する行為を指す用語として、それぞれ用いられております。また、税の分野において、違法に納税を免れる行為を脱税と呼んでおります。
BEPSプロジェクトは、まさに違法とは言えないゆえに、世界経済、企業行動の実態に即して国際課税ルールを包括的に見直すものとなっておりまして、したがって、企業による過度な節税対策は、違法とまでは言えない節税策と理解をしていただいて差し支えございません。
この発言だけを見る →ここで言う、過度な節税対策及び国際的な租税回避行為については、確たる定義が存在するわけではございませんが、特に明確に区別しているものではなく、この過度な節税対策と国際的な租税回避行為は同じ内容を指すものとして用いられております。
また、節税とは、一般に、合法的に税負担を軽減する行為を指す用語として、また、租税回避とは、法が予定していない異常な行為、契約等により税負担を軽減する行為を指す用語として、それぞれ用いられております。また、税の分野において、違法に納税を免れる行為を脱税と呼んでおります。
BEPSプロジェクトは、まさに違法とは言えないゆえに、世界経済、企業行動の実態に即して国際課税ルールを包括的に見直すものとなっておりまして、したがって、企業による過度な節税対策は、違法とまでは言えない節税策と理解をしていただいて差し支えございません。
篠
篠原豪#28
○篠原(豪)委員 グローバル企業や富裕層の課税逃れによって失われる税収は、世界で三十兆円近いと言われています。この課税逃れは違法性を含んでいるようにも思われますけれども、国際的な租税回避行為というものは、今、異常なものであるというふうにおっしゃっていましたけれども、ここのところを、やはり日本政府としてどういうふうに今の内容について対応していきたい、いこうと思っているかということでちょっとあれば教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →飯
飯島俊郎#29
○飯島政府参考人 お答えいたします。
多国籍企業や富裕層による課税逃れが横行することは、課税の公平性の観点から大きな問題となっており、我が国としてもこれまで、OECD、G20が推進してきたBEPSプロジェクトや非居住者に係る金融口座情報の自動交換等、国際的な租税回避の対応に各国と連携してまいっているところでございます。
ここで言う課税逃れでございますけれども、確たる定義が存在するわけではございませんが、脱税と租税回避行為を指すものとして用いられております。したがいまして、あえて関係を申し上げますと、課税逃れは租税回避行為を含むということで考えられておりまして、我々としては、この租税回避行為についてきちんと対応していきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →多国籍企業や富裕層による課税逃れが横行することは、課税の公平性の観点から大きな問題となっており、我が国としてもこれまで、OECD、G20が推進してきたBEPSプロジェクトや非居住者に係る金融口座情報の自動交換等、国際的な租税回避の対応に各国と連携してまいっているところでございます。
ここで言う課税逃れでございますけれども、確たる定義が存在するわけではございませんが、脱税と租税回避行為を指すものとして用いられております。したがいまして、あえて関係を申し上げますと、課税逃れは租税回避行為を含むということで考えられておりまして、我々としては、この租税回避行為についてきちんと対応していきたいというふうに考えております。