小田原潔の発言 (外務委員会)
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○小田原委員 今のお答えは、願わくば、条約締結、発効し、またアメリカ合衆国も締結国になった暁には、南米の大きな川も倉庫に課税できる、こういうことだというふうに解釈したいと思います。
さて、この通信またネットで巨万の富を築くだけでなく世界的な圧倒的なシェアを持つ、そういう会社のことを、株式市場では今GAFAと言っています。これはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの略でありますが、今は、グーグルが持ち株会社をつくって、それがアルファベットという名前になったので、FAAA、ファーアと言われているらしくて、さらに、国際的な投資家の中には、そこにアリババも入れて、ファーアア、ゴルフじゃないですけれども、という世界が広がっております。
余り露骨な個社名を挙げるのは遠慮したいと思いますが、そのうちの、よく、検索してごらんということをググってごらんと言う人たちもいます。今や地球上の航空写真を誰でも見られたり、世界じゅうのどこでも路上に立ったその風景を見られたり、そのサービスはすごいわけでありますが、それを、持ち株会社を直接言うわけにいかないので、イロハ社といたしましょう。この人たちは、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチと呼ばれる租税回避の方法をとっていると言われています。
イロハは、アメリカに本社を置く企業でありますが、海外事業の中心地はアイルランドにあります。仮にこれをアイル社とします。このほかに、租税上のメリットを得るためだけのオランダの持ち株会社、これをダッチ社としましょう。さらに、アイル社とは別のアイルランド法人、リッシュ社としましょう、を登記しています。
イロハ社は、リッシュ社に対して、本社で開発したシステムを利用する権利を譲渡します。リッシュ社は、その権利をさらにアイル社に貸し与えます。権利を用いて実質的なビジネスを行うのはアイルランドのアイル社です。
リッシュ社は、アイルランドで登記されていますが、その経営管理は、タックスヘイブンとして知られるイギリス領バミューダで行われています。アイルランドの税制では、国内で経営管理を行っていない企業には法人税の納税義務が免除されます。リッシュ社の法人税の納付先は、アイルランドではなくバミューダであります。ところが、バミューダには法人税がありません。実質的に納税しなくてもいいことになります。
リッシュ社がアイル社に貸した権利の使用料にかかる税金は、本来であればアイルランドでも源泉地課税されるものであります。しかし、これを回避するためにオランダのダッチ社を利用します。オランダは、権利使用の収入に課税しない租税条約をアイルランドと結んでいます。アイル社は、ダッチ社を経由してリッシュ社に権利の使用料を払えば、アイルランドでの権利使用料への課税を回避できます。アイルとリッシュがダッチを挟んで取引をするので、ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチというわけであります。
さて、こういったものは確かに過度な租税回避のスキームというふうに、我々普通の人が見てもそう思います。片や、日本のサラリーマンのように、逃げも隠れもできない、全ての収入が把握され源泉徴収で税金を納める、これが本来、正当で健全なわけでありますが、国際的な課税ルールが、もたもたすると言うと失礼ですけれども、動きが遅いがために、その間に、頭がいいというか抜け目のない人たちは、税金を納めずに経済活動ができる、これをやめようということなんだろうと思います。
発効後、各国のBEPSへの取組というのは、課税対象所得のひずんだ配分の防止と、そのための企業グループ活動に対する情報収集システムの構築であると思います。情報収集のネットワークを構築することによって、企業の申告水準を牽制することと思います。この牽制システムは、税務調査の実施によって担保されるはずであります。
税務調査の現場で、署名国同士、どのように連携し、世界的な法人税の捕捉ネットワークをつくっているのか、教えてください。