杉本和行の発言 (議院運営委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○杉本参考人 杉本和行でございます。
 本日は、所信を述べる機会をいただきまして、まことにありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
 まず、公正取引委員会委員長の任務についての認識について述べさせていただきたいと思います。
 公正取引委員会が担当しております独占禁止法は、公正かつ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇用及び国民実所得の水準を高めまして、もって一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発展を促進することを目的としております。
 公正取引委員会は、この目的を達成することをその任務としておりまして、公正取引委員会の委員長には、他にも増して、国民全体の奉仕者たる国家公務員としての強い自覚を持ち、国民の皆様や関係各方面の御意見を伺いつつ、公正に職務を遂行していくことが求められていると考えております。
 私は、平成二十五年に両院の御同意をいただきまして、同年三月に着任して以来、公正取引委員会委員長として、他の委員ともども、価格カルテル、入札談合などの独占禁止法違反行為、中小企業に不当に不利益をもたらす下請法違反行為、消費税の転嫁拒否行為などに対する適正かつ積極的な対処を始めとする競争政策の積極的展開に取り組んでまいりました。
 これまでの取組を踏まえ、今後取り組むべき施策の基本的方向についての考え方を述べさせていただきたいと思います。
 公正取引委員会は、昨年七月に創立七十周年を迎え、公正取引委員会が運用する独占禁止法も、施行から七十年がたちました。この七十年の間、戦後の経済復興、高度経済成長、そしてバブル経済の形成、崩壊、人口構造の少子高齢化と、企業活動を取り巻く経済環境は大きく変化してきており、独占禁止法は、これらの時々の経済情勢を踏まえて運用されてきております。
 私といたしましては、公正取引委員会の七十年の歴史と経験を生かしつつ、今後ますます急速に変化していく経済環境に的確に対応し、国民経済の発展に資する競争政策を更に推進していくことが必要と考えております。
 具体的な施策といたしまして、まず第一に、厳正かつ実効性のある独占禁止法の執行を確保していくことが重要であると考えております。
 独占禁止法に違反する競争制限的な行為に厳正に対処していくことは、公正かつ自由な競争の実現により、事業者の創意工夫を引き出し、消費者の利益を確保することにつながります。
 したがいまして、国民生活に影響の大きい価格カルテル事件や入札談合には厳正に対処していく必要があると考えております。
 また、事業者の公正かつ自由な競争を確保するためには、他の事業者の事業活動を排除又は支配するような私的独占や、他の事業者の事業活動を不当に拘束するといったような不公正な取引方法についても監視し、適切に対応していく必要があります。
 合併等の企業結合事案につきましては、消費者、需要者にとって選択肢を確保する観点から、競争を制限することとなる企業結合を規制するため、的確な審査を進めていくことが要請されていると考えております。
 第二には、公正な取引慣行を推進する観点から、中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りをしっかりと実施することが必要であると考えております。
 優越的地位の濫用、不当廉売などの不公正な取引方法や下請法違反行為など、中小企業に不当に不利益を与える行為に対しては厳正かつ積極的に対処するとともに、違反行為を未然に防止していくための施策を実施していくことが重要と考えております。
 また、消費税の転嫁拒否行為への対処など、消費税の適正転嫁への取組についても、引き続き注力してまいりたいと考えております。
 第三に、競争を活発にする環境を整えることも、競争政策の重要な役割であると考えております。
 公正取引委員会による法執行の方針を明らかにするほか、事業者による独占禁止法遵守を支援、推進することによって、法運用の透明化及び予測可能性を高めるとともに、違反行為の自主的予防を促すことが重要であります。
 また、市場における公正かつ自由な競争を促進する観点から、調査等も実施してまいりたいと考えております。
 最後に、国際的連携の推進があります。
 経済のグローバル化によって、サプライチェーンのグローバル化が進み、さらには国際的な企業結合事案も増加しております。こうした中にあって、独占禁止協力協定、経済連携協定等の二国間や多国間の枠組みを通じて、諸外国の競争当局との関心情報を共有する体制を強化し、また、競争法の執行に当たって協力を推進してまいりたいと考えております。
 両院の御同意がいただくことができまして、公正取引委員長に任ぜられました場合には、その職責をしっかり認識し、国民の代表である国会の御議論を始めいろいろな御意見に耳を傾けながら、公正取引委員会の使命を達成すべく、他の委員とともに努力を尽くしてまいる所存でございます。よろしく御指導賜りますようお願いいたします。
 以上、私の所信を申し述べさせていただきました。
 本日は、このような機会を与えていただき、まことにありがとうございます。

発言情報

speech_id: 119604024X00320180125_008

発言者: 杉本和行

speaker_id: 20697

日付: 2018-01-25

院: 衆議院

会議名: 議院運営委員会