三星昭宏の発言 (国土交通委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○三星参考人 おはようございます。御紹介いただきました近畿大学の三星昭宏と申します。よろしくお願いします。
 まず私の自己紹介からになるわけですが、私は、二〇〇〇年の交通バリアフリー法のときに、それまで政府と、何とか日本のバリアフリーを大幅に進めたいものだなという思いのもとに議論をしてまいりまして、二〇〇〇年のバリアフリーのときも参考人を務めさせていただきました。
 その後、直ちに地元の関西で移動円滑化基本構想づくりに取り組みました。数多くの自治体の委員、委員長を務めまして、直近ですと、一昨年、奈良市を最後に、ほとんどつくるべき自治体が大体終わったわけであります。特に大阪府におきましては、全て終わっているということでございます。
 この間、現場での基本構想づくりの経験をもとにいたしまして今から、十分間という時間でございますので、できれば、最初はざっとしたレビューぐらいをやらせていただきたいと思います。
 御案内のように交通バリアフリー法というのは、つくり方が二本の大きな柱があるわけであります。つまり、バリアフリー化するにはこういう基準を満たさなければいけない、こういう規制法的な性格と、もう一つが、非常にユニークな、世界の中でもユニークなたてつけになるわけでありますけれども、移動等円滑化基本構想という計画行政なんです。
 これはそれまでにない新しい概念でありまして、それまでは、当事者と事業者とがちょうちょうはっしと要求型で議論して、ともすると物別れになることが多かったのに対して、この計画行政は、最後は結論を持たなきゃいけない。プランにしなきゃいけないわけです。ですから、とことん議論する。
 そういう意味では、民主主義としては、私がまちづくりで応援してきましたさまざまな審議会、委員会の中では、見たことのない議論が進展したわけでございます。
 そのような中で特にポイントになりましたのが、まず第一に、最近よくこういうことを言われるんですが、障害当事者の方々が、私たちのいないところで勝手に決めないでください、まさにこの言葉に尽きますが、参加、参画、これが大きいポイントになりました。
 また、今申しましたように、関係者が一堂にテーブルで集まって、しかも、このテーブルは最終的にはラウンドテーブルです。お互いに言いたいことを言い合って、最後は何とか結論を出していくという、全ての関係者の集まり、そして結論を出す。これが二つ目のポイントです。
 全体を通じてPDCAサイクルを回していくということでございます。そのような議論の中の縛りとして、基準やガイドラインは、これは、ナショナルスタンダードとして最低のレベル設定があるわけでございます。
 そんな中で、課題となりますのが幾つかあります。具体例がもし御質問あれば後からお伺いできると思いますが、項目だけ挙げていきますと、大阪府を始めとする関西、非常に熱心に取り組んだので、策定率は上がりました。
 よい方の話をいたしますと、その中で、これはちょっと感覚的な物言いになりますけれども、やはり最初の志が高い自治体というのは、後もしっかり続いております。私流に言えば志。今回の法案では、促進のための方針、あるいはマスタープランづくりという形でその部分を独立して強化したわけでございます。
 それから、まちづくりですから、各市の固有の条件があります。風土があります。その中でなじむ格好でバリアフリー化を進めていきたい。これがポイントになります。
 それから、参加、参画を広げる。これは、役所もやったことのない全く新しい考え方だったわけであります。
 更に進んだところは、というか、これはやって当然なんですけれども、これは後で申し上げますが、やっていないところが多いんです、残念な例ですが。継続協議会、つまり当事者が、役所だけでやる継続協議じゃないんです、当事者が参画して、現地点検もして定期的にレベルアップを図る。我々はこれを継続協議会と呼んでおりますが、これをやった。
 これはよい方の例ですから例を申しますと、豊中市であるとか高槻市であるとか堺市であるとか、これは現在も活発にやっております。これが大変大事だということもわかりました。
 そんなことで、それまでの二〇〇〇年以前にありました個別のバリアフリー対策を、更に総合的な政策として、私は二〇〇〇年型と呼んでおりますが、レベルを上げるということに取り組んだわけでございます。
 ただし、残念ながら、その中でまだ課題もあります。今申し上げた成果をそのままひっくり返しますと、まだまだのところが多いわけであります。
 策定率が全国的に見ますと低い。これはやはり大きな問題です。というのは、やったところとやらないところと全然違います。それから、法律が決まったから、とにかくもうエレベーターをつけなきゃいけないから、補助金をおろすためにやりましょうだけで始めたところはそれで終わりです。志が低いというのはやはりよくない。
 さらに、地方の今衰退であるとかシャッター通りの話も全部含めた総合政策としてやはり展開されていないと言わざるを得ないので、せっかくの志だけではやはりうまくいかないみたいなところがあります。
 ということで、課題として特に強調したいのは、当事者が参画した継続協議会を早く定着しなきゃいけない。大阪においても、今申しましたように、三つ、四つの自治体しか継続協議会を持っているところはないんです。
 一番それがすぐれた、私は評価する立場じゃないんですが、芦屋市は、ずっと長い間、半年に一回継続協議会をやっている。それをやっても毎回議題に事欠くことはないんです。もう時間が全然足りないんです。それくらいやることがあるんです。そんなことで、これは全国的に広めたい。
 ざっとお話しいたしましたが、こういうことを受けて今回政府の方から出ました法案が、概ね、私の言う二〇二〇年型に拡大しているように思います。何とか今回の法律によって、ワンレベルまた上の、特に国際的観点からも、レベルの高いバリアフリーを推進していきたいと思っております。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

speech_id: 119604319X00920180413_002

発言者: 三星昭宏

speaker_id: 25842

日付: 2018-04-13

院: 衆議院

会議名: 国土交通委員会