山尾志桜里の発言 (法務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○山尾委員 立憲民主党を代表し、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案につき、反対の立場から討論します。
 反対の理由は、本質的な一点であります。
 今回創設される特別寄与制度の対象から、法律上の親族には当たらない事実婚や同性カップルが外されていること、そして、その判断が象徴する安倍政権の差別的態度、人権意識における致命的鈍感さを私たち立憲民主党は容認できないからです。
 現行法制では捉え切れていない相続人以外の方が……(発言する者あり)静かにしていただいていいですか。何か問題があるなら、後で言っていただけますか。
 現行法制では捉え切れていない相続人以外の方が献身的に介護や看病などの貢献をしたとき、それを評価して、実質的な公平を図る制度をつくろうという提案には賛成です。しかし、その趣旨は、いわゆる長男の嫁のみならず、まさに事実婚のカップルや同性パートナーにこそ当てはまるのではありませんか。
 にもかかわらず、制度の対象からあえて事実婚や同性パートナーを外すのは、制度趣旨をねじ曲げる不公正ではありませんか。
 野党推薦の参考人はもちろん、与党推薦の参考人すら……(発言する者あり)黙っていただいていいですか、理事なんですから。(発言する者あり)黙れと言うなら、黙っていてください。(発言する者あり)反応しているのはそちらでしょう。
 にもかかわらず、制度の対象からあえて事実婚や同性パートナーを外すのは、制度趣旨をねじ曲げる不公正ではありませんか。
 野党推薦の参考人はもちろん……(発言する者あり)理事がそこからやじを飛ばすのはやめていただけますか。
 野党推薦の参考人はもちろん、与党推薦の参考人すら、一学者としての見解においては、親族に限定しないことが望ましいという立場に立たれていたことが明らかになりました。法制審のパブリックコメントでも、親族に限定しない立場は、限定すべしとする立場の約三倍でした。法制審そのものにおいても、第十九回、親族に限定しない立場を基本としてさらなる検討を進めることとされておりました。
 私は、参考人の意見やパブコメの数、法制審の流れが全てとは思いません。しかし、熟議の過程で多様な意見が一定方向に集約されていく流れに突如、最終的に逆行した結論を出し、この委員会でも是正しないからには、よほど説得的な理由が必要です。本委員会における法務大臣を始めとする政府答弁は、この論点については少なくとも説得力ゼロでありました。
 事実婚の当事者の中には、政府が選択的夫婦別姓を認めないがために、法律婚を望みながら事実婚を選択せざるを得ないカップルも大勢います。同性パートナーは、政府が同性婚を認めないがために、法律婚を望んでも不可能な状態に置かれています。
 選択的夫婦別姓やLGBT差別解消法、同性パートナーシップ制度あるいは同性婚は、多様で差別のない社会を選択する国家の標準装備です。しかし、私たち野党の多くの政党がこうした法案を提案しても、政府・与党は審議や協力を拒否しております。
 法律婚を望むカップルすら法律婚できない環境を意図的に放置しながら、他方で、提出してくる閣法では、法律婚でないという理由で結果的にこうした当事者を切り捨てるのは無責任ではありませんか。
 私たち立憲民主党は、この法案の賛否について最後まで判断を留保しておりました。しかし、最終的に、法案の一部であれ、多様で差別のない社会という譲れない価値に本質的に反する法案には反対の姿勢を明確にし、その理由を議事録にとどめることで、今の安倍政権には発信できないリベラルな価値の発信者となることを選択いたします。
 LGBT当事者である鈴木賢参考人の、法律の小さい文言が日本を変える力になるという本委員会での言葉を再度紹介いたします。私たちは、親族という本法案の小さい文言が、差別を固定化する見えない力となることに反対です。
 なお、附帯決議作成には全面的にかかわらせていただきましたし、我が党も賛成いたします。成立する可能性の高い法案に対して、与野党かかわらず、賛否かかわらず、最低限共有できる課題を明示することは、立法府として意義ある職責であると考えます。
 以上、反対の理由を明らかにし、討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 119605206X02120180615_197

発言者: 山尾志桜里

speaker_id: 12435

日付: 2018-06-15

院: 衆議院

会議名: 法務委員会